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ヘラクレスの栄光3

WIZARDRY FC版

ダンジョンマスター SFC版

メタルマックス

エナジーブレイカー

ヘラクレスの栄光3(SFC・データイースト)

 

 「ヘラクレスの栄光3」(以下、ヘラ3)については、私が好き好き言ってるのを聞いたことがある人もいるでしょう。心の底から好きなRPGの一つです。文字通り、隠れた傑作の一つだと思います。

【ストーリー・キャラクター】
 舞台は、古代ギリシャ。ただし、魔法だの、神様だのが出てくるわけで、本当の歴史に忠実というわけじゃない。その古代ギリシャ"風"の世界にモンスターが増えだし、世界は不安に覆われている、だけれども神は何もしてくれない、という割とRPGにはありがちな世界設定。その世界の妖精の村に迷い込んだ若者=主人公が、記憶をなくしていてしかも不死身であることがわかったところから物語ははじまる・・・

 この「記憶喪失」「不死身」っていうのがポイント。自分は何者なのか、何故不死身なのか、という「自分探し」がゲーム全体を通したテーマになってます。

 凡百のRPGだと自分の旅の理由がいまいち納得いかないのが多い。例えば、勇者の血を引くからとか。「先祖のことなんかしらねーよ」という展開には決してならないらしい。でも、ヘラ3は旅の理由がはっきりしていてしかもドラマチック。そして、主人公はしゃべらないので、主人公と自分を重ね合いやすい。そんなわけで、「主人公の旅の目的=自分がゲームをやる動機」が鮮明。

 全体的なストーリーもとても秀逸。どう秀逸なのかを具体的にいうとネタバレになってしまうので書かないけど、とにかく感動的。個々のエピソードや会話も心に残るものが多い。

 個性的なパーティーキャラはみんな不死身という設定。ちなみに、題名になってるヘラクレスもパーティーキャラの一人にすぎないので、看板に偽りあり(笑)

【システム】
 基本的にはオーソドックスなドラクエ風のRPG。まあ、種まきして育てるとか、さびたアイテムを研ぐことができるとか、細かいシステムはあるけど、あまり目立たない。

 といいつつ、面白い特徴もある。例えば、戦闘の時パーティーキャラクターのかけ声が表示されるとか、高いところから落ちても死なないので落ち放題とか。それと、パーティーキャラの一人が「日記」をつけてて、それをこっそり読める(笑)。どこまでまじめなんだかよくわからないとこもまた面白い。

 戦闘はきつい。特にエンカウント率が高め。すぐ気絶して戦闘不能になる(不死身なので死なないという設定)。戦略性もあまりない。というわけで、戦闘はあまり面白いもんじゃない。一般的にも、ヘラ3の弱点はその辺りがよく挙げられるらしい。でも自分としては、それは現実の旅の困難さを表してるのだと思って不満には思わなかったけど。

 操作性もちょっと不親切なところがあったりする(持てるアイテムが少ないわりには使うまでが一苦労とか)

【グラフィック・音楽】
 グラフィックは見やすいが、派手さはほとんどない。エフェクトシーンやビジュアルシーンもない。もうちょい努力してもよかったんじゃないかな・・・

 音楽はそれほど種類はないが、もの悲しい調子のものが多くてゲームにあっている。いい曲が多いと思う。特に地上フィールドの寂しいBGMと地獄のおどろおどろしいBGMが個人的に好き。

【全体として】
 とにかく、世界観とストーリーが秀逸。運命の残酷さ、一人一人の人間の無力さ、「救い」の難しさと尊さを感じることができると思う。特にラスト近くは衝撃的。

 エンディングでは、私は思いっきり泣いてしまいました・・・。戦闘は厳しいけれど、それを試練と思って我慢すれば自分以外の人もきっと深い感動が味わえるはず。興味があったらプレイしてみて。(ヘラ3だけでなくデータイーストのRPGが好きな独身の妙齢の女性がいたら結婚しちゃうかもなあ、って何言ってる、自分(笑))

【余談】
 これだけ好きといっておきながら、今回書いていて、細部をかなり忘れてることが判明(笑)。二回やったけど、もう一回やってみようかな。

【余談2】
 シリーズの1と2はやってません。あんまりいい評判聞かないし。

 続編「ヘラクレスの栄光4−神々の黄昏」は、ヘラ3ほどではないにしても、やっぱり一般のRPGよりはかなり良いストーリーでした。「乗り移りシステム」という面白いシステムや、派手な魔法エフェクトなんかもあるのでこちらの方が一般向けなのかも(エンカウント率は相変わらず高め)

【余談3】
 あのFF7と脚本家が同じという噂が。もしそうなら、(FF7はやってないけど)エアリスが生き返らなかったりするのも肯けます(でも、FF7の全体的な脚本の出来はどうなんだろ)

(1998/04/18)

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Wizardly(1/2/3)(FC・アスキー)

 

 祝!「Wizardly Lylgamin Saga 」発売!Wiz1.2.3がまとめて復活って夢のよう。予約までしちゃったよん。でも、やり込む暇ないんだろうな・・・うう。(PSになって一番変わるのって、セーブデータを複数用意して死んだらやりなおしってのが簡単ってことか?いいんだか、悪いんだか。)

 少しゲームに詳しいなら知らない人はいないぐらいの有名RPGだけど、難しいとかマニアックとか聞いて(全くその通りかも(笑))やったことない人も多いんでは?元々はパソコン版で、FC版の方がいいというぐらい良い移植みたい。自分もやったことがあるのはFC版のみ。

 ともあれ、リルガミンサーガ発売記念ということでWIZ1/2/3を改めて紹介。

【ストーリー・キャラ】
 ちょっと前の洋モノのゲームの説明書ってなんであんなにストーリー説明が長いんだろう。きちんと読んでる人いるのか(笑)。WIZもストーリー説明はなかなか凝っていて面白い。

 でも、ゲーム中はストーリーなんてほとんど頭から抜けてる。特に、1は攻略のポイントはあるものの、ストーリーと全然関係ない。笑いとか和みの要素もほとんどない。この点、前回のダンジョンマスターが何故か笑っちゃう要素が多い(モンスターが勝手に切り身になってくれるとか、食べたり飲んだりするとき「ごっきゅん」という声を出すとか)のと違う。唯一、何か失敗すると「おおっと」というメッセージが出るくらいか?むろん、恋愛の要素など皆無。

 キャラクターは決まっていない。プレイヤーが一人一人作成する。このキャラ作成がWIZの大きな魅力の一つで、名前・種族・職業・属性(善と悪がある)を自由に選んで作成できる。初期ステータスの数字の割り振りまでプレイヤーが出来る。初期ステータスの総量はランダムで、高い数字は出る確率が当然低いので自分の気に入ったキャラを作るために何時間もかけることもしばしば(キャラを作っては削除する、を延々と繰り返す)。

 ここらへん、最近のストーリー・キャラクター主導のRPGとはホントに対極的。

【システム】
 言うまでもなく3Dダンジョンの元祖的存在(本当に元祖かは知らない)。女神転生(2以降)のように複数ダンジョンではなく、一つだけのダンジョンだがマップを作りながらでないと絶対迷う(僕ちんは攻略本使っちゃいました。てへっ。)

 操作性は良い(1がちょっと悪いか)。ダンジョン内を移動するときの速さは特筆もの。

 WIZの特徴としてよくキャラクターに本当の「死」があることが挙げられる。HPが0になったキャラを復活させる手段はあるのだが、これが100%確実でなく、失敗して「灰」になってしまうことがある。さらに灰の状態から復活するのに失敗すると「ロスト」と言われる状態になり、ゲームからさっぱり存在をなくしてしまう。しかも、このゲームはプレイヤーが何らかの行動を終了する度にセーブされるので、結果が気に入らなかったらセーブしたところからやり直し、というわけにもいかない厳しさだ。

 しかし、実は、愛しいキャラを失うのに耐えているのは根性のある人だけで多くのプレイヤーは「リセット技」「マハマン技」「マロール技」と呼ばれる抜け道を使って死やロストの危険を回避してしまう(バグ技ではない)。

 むしろWIZの特徴は、キャラクタがひたすら脆弱なこと、しかし、その脆弱なキャラのレベルアップに際限がないことだと思う。キャラクタは脆弱で(ホントに簡単に死ぬ)レベルアップの速度はのろい。だから、探索や戦闘は常に忍耐と緊張を強いられる(その緊張感も魅力の一つではあるが。)そうして、苦労の上でレベルアップした強くなったキャラは、キャラ作りの自由度の高さも相まって、プレイヤーの中で不思議な存在感を持つんである。

 もう一つの大きな特徴は、これもよく知られたことだけれど、アイテム探し。アイテムのほとんどの種類は店には売っておらず、敵を倒したときに入手できる宝箱に入っている。有名な「ムラマサ」等の貴重品を得るためには何十回、何百回という戦闘をしなくてはならない。しかも、その宝箱には凶悪な罠がしかけられていて、それを外すためだけに、戦闘では役に立たない盗賊をパーティーに入れなくてはならない。しかし、その苦労があるからこそ、アイテムを入手しその威力を確かめたときの喜びは他のゲームでは味わえないものになる。

【グラフィック・音楽】
 まあ、FC版なのでグラフィックはそれなり。しかも、街とか店とかは単なる文字でしか表現されない。しかし、末弥純氏のモンスターデザインは非常に魅力的。

 音楽も、以前に「音楽は世界だ」で有名になった羽田健太郎氏がプロデュースしているだけあって、とても良い感じ。

【全体的に】
 よく考えるとキャラクタは単なるコンピューター内のデータに過ぎない。しかし、自分が作り、厳しい冒険の中で生き残ったキャラクタには愛着がわくから不思議。例えば、キャラクタには性別の設定はないのだが(後のシリーズではある)、このゲームのファンは性別を自分の中で設定してしまう。性別だけでなく、キャラクタ一人一人の性格や生い立ちなんかも設定している人も多い。逆に、そういう「俺的設定」を楽しめない人には、単なる暗くて難しいゲームになりかねないのは確か。

【シリーズ】
 「1」は、ひねりなく、ダンジョンの最奥に潜む魔術師ワードナから「魔除け」(こう書くとありがたみが全然ないな・・・)を奪い返すというのが目的。WIZの基本と魅力はこのゲームでもう完成されたと言っていいと思う。

 FC版の「2」はPC版の「3」で、善と悪が協力しないとクリアできないという点が特徴。ただ、バランスに難があったりして、FC版では一番人気がない(でも自分は好き)(中古屋でも「2」だけはよく見かける。売りすぎただけなのかもしれないが)

 FC版の「3」はPC版の「2」で、ダイアモンドの〜と呼ばれる防具や武器を手に入れつつ、グニルダの杖という宝物を持ち帰るのが目的。また、ゲーム本来の目的とは別にラスボス的存在がいるのも特徴。後発だけあって、様々な点でFC版の中では一番凝っているが、最終的な難易度は一番低いかもしれない。

 「4」は「1」のラスボスのワードナが主人公という思い切った(笑)設定(でも、結構面白いらしい)。FCでは出ていない。PCEかなんかに移植されたはず(?)(未プレイ)

 「5」はストーリー性が重視され、また、グラフィックも大幅強化されている。SFCに移植されたものをプレイしたが、ストイックさがなくなってちょっと残念だった。とは言え、謎解きなどの点で楽しめる優れたゲームなのは確か。

 これ以降は・・・よく知りません。一応、PCでは、本家シリーズ7までと、外伝的なものがいくつかが出てるはず(だいたいはコンシューマにも移植ずみ)だけど、なんかどんどん「WIZらしさ」がなくなってしまってるみたい・・・。サターンから発売される「ネメシス」はアクションRPGになっちゃってるし・・・。GBで出た「外伝」シリーズはなかなかいいらしいんですが、未プレイ。

 そんな中、SFCで発売された「外伝4」を購入。和風(!)になっていたり種族や職業が増えたりしてるけれど、基本的には原点回帰してるのが嬉しい。途中まで楽しんでプレイしたが、セーブデータがトんだのがショックで止まってる・・・。

【余談】
 その外伝を監修した(?)「ベニー松山」氏が書いたWIZ小説「隣り合わせの灰と青春」「風よ、龍に届いているか」(どちらもJICC出版)は超オススメ。また、同氏が監修した攻略本「ウィザードリー1・2の全て」「ウィザードリー外伝3イマジネーションブック」も超イカす本。同氏はPSの「バスタード」を監修したりしてたけど、もうWIZには関わらないのかな。残念・・・。

(1998/02/07)

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ダンジョンマスター(SFC・ビクター)

 

 米国製パソコンゲームとしてヒットした同名の3DダンジョンRPGの移植作。パソコン版の方はプレイしてないけど、聞いた話ではかなり忠実な移植とのこと。

【ストーリー・キャラ】
 洋モノらしく複雑なプレストーリーが用意されてる。が、ゲーム中はほとんどストーリーらしいストーリーはなく、難解な仕掛けを解きながら悪の親玉の持つ宝物を取り返すために大きなダンジョンを延々と下に降っていく。知ってる人には「Wizardly」を思い浮かべてもらえるといいかも。(WIZ1〜3よりはストーリーあり。WIZ5に近い) もっとも、悪の親玉を単に「倒す」のではいけない、という全体の流れ上での大きな「ひねり」も用意されている。

 キャラはゲーム内で用意されている20人から4人を選ぶ。こちらもキャラの設定などは全く語られず、簡単な顔グラフィックと各種初期パラメータに個性があるだけ(ここらへんもWIZと似てる)

【システム】
 3Dダンジョンという点はWIZや女神転生と同じ。しかし、大きく違うのが「リアル」を追求しているいうこと。

 何もしなくても時間が経過し、キャラは空腹と渇きに陥ってしまう。もちろん、戦闘をすればさらに体力を消耗する。キャラたちはダンジョン内で食物と水を自力で確保しなければならない。食物は(何故か)ダンジョンに落ちてたり、倒したモンスターを食べたり(得体の知れない巨大な芋虫まで食う(おえ))する。

 また、その戦闘もリアルタイム。他のRPGのように何もないところでいきなりモンスターとの戦闘画面に移行、ではなく、モンスターは自分たちと同じようにダンジョンを移動しており、それと接触するとそのまま戦闘になる。つまり、移動画面と戦闘画面という区別がない。この点、アクションRPGとも言える。

 その他にも、ダンジョン内に置いたり捨てたりしたものは消えずにずっとそこにある、壁にぶつかるとそれだけで体力を消耗する、素振りしたり呪文を唱えるだけで経験値が入る、などとにかく「リアル」が徹底。それによる緊張感は他のRPGの比じゃない。(もちろん、複雑さ・煩わしさも際だってる)

 操作性ははっきり言ってとても悪い。マウス操作を前提にしているせい。それから、処理速度がやんなっちゃうぐらい遅い!

【グラフィック・音楽】
 グラフィックはへぼい。まあ、システム的な点が魅力のゲームだからあまり気にならない。

 音楽については、まず、基本的にBGMが一切ない!ダンジョンを歩いていようが、各種メニューを開いていようが、聞こえてくるのはダンジョンのどこかから聞こえてくる水滴の音だけ・・・。そしてその不気味な静寂の中をモンスターが移動する音が近づいてくる・・・。そう、この「音で危険を察知しなくてはならない」という点が緊張感を高めるのに大きく貢献してるのは間違いなし。

 たまに、ダンジョン内の一定の位置を通り過ぎるとBGMが鳴る。その少ないBGMはファンタジックでいい感じ。

【全体として】
 トラップは複雑、考えなくちゃいけないことは多い、戦闘は辛め、と難易度は高い。操作性も悪い。でも、知恵と集中力を振り絞って困難を乗り越えたときの達成感はこのゲームならでは。個人的にはかなりイかすゲームなんだが、最近は中古で980円で売ってたりする (悲しいのう・・・)。

 それから、まじめすぎて笑っちゃうところもあったりして、それも楽しい。壁にぶつかるといちいち叫び声をあげるとか(笑)

【余談1】
 難易度が高いので、攻略本は欠かせない。ベントスタッフが監修した「ダンジョンマスターファンブック」(旧JICC出版)は、かなり良い攻略本なのでオススメ。さすがベントスタッフ。でも、絶版かな? 貸しますよん。

【余談2】
 リメイク版がSSでフルポリゴンで出るとのこと。どうなることやら。

(1997/11/16)

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メタルマックス(FC・データイースト)

 

 データイーストって最近はマジカルドロップと玉突きばっかりだよなあ・・・。でも前は味のあるRPGを出してた(開発は違うのかもしれないけど)。その一つがこの「メタルマックス」。実は、SFCで続編とリメイク版が出てるぐらい根強い人気があったゲーム。

【ストーリー・キャラ】
 舞台はマッドマックス2か北斗の拳のような荒廃した近未来。直接の記述はないけど、東京らしい。こう書くと暗い世界みたいだけど、主人公たちやキャラから感じられるのは「それでも、俺たちゃ生きていく」って感じの、明るいたくましさ。

 主人公は頑固親父(この親父もいい味出しまくり)のもとを飛び出してモンスターハンター(賞金稼ぎ)を目指す少年。面白いのは、いつでも旅をやめられる、つまりエンディングが見れること。また、ストーリー的にこれの次はこれ、その次これ、って感じではなく、割に自由に自分なりの興味の赴くままに探索が出来る。

 ただ、完全に自由ってわけでもないし、マルチシナリオでもない。それに、ラスボスらしき奴もいて、そいつを倒さないと真のエンディングは見れない。それでもやっぱり、魔王も邪神も皇帝もおらず、ただ自分が進みたいから進むという設定は新鮮。

 ついでながら、重要なサブキャラとしてレッドウルフという奴がいて、このゲームの第二の主人公といっても過言でないくらいかっこいいっす。

【システム】
 システムでなんと言っても特徴なのは、主人公たちが戦車に乗っていること。戦車に乗ったまま、砲やミサイルで戦闘する。但し、建物の中は徒歩で。

 戦車は建物に隠されているのを見つけたり、依頼の報酬として受け取ったりして、自分なりにいろいろ改造できる。貴重な戦車を見つけ、自分の手で改造してぶいぶいモンスターを倒していくのが理屈抜きに面白い。残念なのは、FCの容量のためなのか、改造に制限があること。究極の戦車とか作りたかった。

 戦闘のバランスも良。戦車に乗ってると結構無茶もできるのに比べて徒歩で進む場面だとちょっと厳しめなのも戦車への思い入れを増してくれる。

 賞金首となっているモンスターもいてそいつらを探し出すのも楽しい。

 操作性、特に各種メニュー関係はちょっと悪し。

【グラフィック・音楽】
 グラフィックはお世辞にもいいとは言えない。まあ、悪くもないけど。戦闘シーンも砲弾が乱れ飛ぶわけでもなく、同じ時期のFF3とは比べるべくもない。コミカルなデザインが多いモンスターは好き嫌いが別れそう。

 キャラデザは知る人ぞ知る山本貴嗣だけど、グラフィックには片鱗なし。

 音楽はヘビーメタル調のノリノリ(死語)のものが多く、「うおお、俺は行くぜ、来るなら来い!」という気分にさせてくれるぜ、ベイビー。

【全体として】
 実は、それほどシステム的な自由度はない。メカ好きな人に応えられるような緻密な改造があるわけでもないし。いつでもエンディングが見れることと、賞金首モンスターをいつでも探せることぐらいかな、ホントに「自由」なのは。

 重い宿命もなく世界を狙う敵もいないけれど、若者は旅立っていき、戦って、成長していく・・・そんな物語が好きな人に、あるいは、RPGというと魔法か剣か、古代文明か邪神の復活かという風潮に飽きた人にオススメ・・・なんだけど、新世代機のグラフィックに慣れた人にはちとつらいかな・・・なんせFCだから。それから、ところどころしょうもなくコミカルなところがあるのを楽しめるかどうかかな。

【余談】
 「メタルマックス2」(SFC)はシステム的には「1」を継承、発展させ、グラフィックも大幅にパワーアップ・・・だけど、個人的には「1」よりダメ。まず、ストーリー的には主人公の養母の仇であると同時に人々を苦しめる「悪役」を設定したのがいただけない。前作の自由な(と思わせる)感じや少年の冒険物語といった雰囲気がない。また、戦闘のバランスが非常に悪く(特に徒歩のとき)、操作性も良くなってない。はっきり言って残念な出来(開発陣が変わったらしい)

 リメイク版「メタルマックスリターンズ」(SFC)は買ったはいいけどやってない・・・。ただ、「1」とプロデューサーが同じらしいので期待できそう。今からやろうという人はこちらをやるべきかも。

 続編の音沙汰全然なし〜。デコはもうRPG作らないのかな。悲しい・・・。

【余談2】
 このゲームで何回か死体が出て来る場面があるんだけど、裸のマネキンみたいでとても変。どうしてなのかと思ってたら、任天堂のチェックでグロテスクな表現はまずいというクレームがつき急遽そうなったらしい。いやー、やっぱり任天堂やってくれるわ・・・

(97/09/15)

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エナジーブレイカー(SFC・タイトー)

 

 先日、みんなと話してると「エナジーブレイカー」や「ヘラクレスの栄光3」を知らない人が多くてちょっとショック。そこで、今回から、自分が楽しんだ(でも「(隠れた)佳作」との評価もちゃんと受けている)オススメのRPGを紹介。但し、SFCかFCだけっす。

 早速今回はその「エナジーブレイカー」(タイトー・96年)(開発:ネバーランド)から。

 ジャンルとしてはファイアーエムブレムやタクティクスオウガのようなステージクリア型シミュレーションRPG(長げっ)ということになります。特にタクティ…とは高低差のあるクォータービュー(斜め視点)という画面の雰囲気も似ています。(ゲームの内容については、タクティ…をやってないのでわかりませんが。)違うのは敵も味方もそれほど数がいないということ(味方最大5人)

【ストーリー・キャラクター】
 舞台はザムリア島という架空の島の架空の時代。主人公マイラ(21歳・♀)が「夢の中の記憶のない自分」に呼びかける「声」を聞くところからストーリーは始まります。やがて、マイラは「三つの時代」を往来しながら、島と人間の危機という大きな運命の流れに巻き込まれていきます・・・。

 こう書くとありがちな「世界の危機を救うため、選ばれし者が・・・」というRPGに聞こえるかも。しかし、主人公たちは「世界を救うため」などというきれいごとは言いません。ほとんどの場面で、キャラクターが戦う理由は自分のためや仲間のため、あるいは大切なものを失った怒りのためで、安っぽい狂言まわし的な「自己犠牲」は出てきません。登場するキャラがホントに存在感があります。(唯一、セルフィーというキャラクターだけが自己犠牲的ですが、それも結構魅力的です。)

 全体のストーリーも、実は一本道のお使いイベントの連続なのですが、それに気づかせないドラマティックな魅力があります。

【システム】
 「バランスポイント」「エナジーバランス」「ライブラリートーク」などの独特のシステムがあります。また、戦闘システムはターン制に変形を加えたものと言えばいいのでしょうか。これらについては、説明すると長くなるので省きますが、はじめはかなり取っ付きにくいものの、慣れてくれば適当に頭を悩ませられるバランスのとれたシステムと言えます。但し、ちょっと独自性を狙いすぎて未消化と思われる部分もあります。

【操作性】
 操作性は難あり。クウォータービューでの移動がやりづらいのはしょうがないとしても(慣れれば平気)、アイテムや魔法の操作ははっきり言ってどうにかしてほしかった・・・

【画面・音楽】
 画面、特に背景はかなり緻密できれい。キャラクター自体のグラフィックはちょっ特徴がないのですが(何故か猫背に見えるし)、動きのパターン(特に戦闘時)は豊富で見ていてあきません。キャラデザは知る人ぞしる漫画家・内藤義弘(注:←これを書いた頃はまだ「トライガン」が復活してないときなんです)でかなりいい感じです。ただし画面にはあまり反映されてません。

 音楽も秀逸だと思います。

【オススメする理由】
 とにかく、セリフまわしをはじめとしてキャラクターのみずみずしさが他のゲームと一線を画しています。例えば、主人公のマイラがベッドを「調べる」と・・・

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「これはベッド・・・」
(ベッドに入り、目をこするマイラ)
「さ、寝よっと!」
(寝てしまう)
「スヤスヤ・・・」
(起き上がって、目をこすった後、ベッドから出て一回転)
「んっ!ぜっこーちょ♪」
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 そして、緻密なグラフィックと印象的な音楽もあります。

 「物語」が好きな人には是非ともオススメします。ただ、シミュレーションの戦術的な面が好きな人やキャラクター重視の人には向いてないです。念のため。

(1997/07/10)

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