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 「……は……ぃ……」
 大きく息を吸い込んで、何とか乳首を摘む。
 私の指示通りに胸を弄りまくれば、処女も真っ青のきつさで絞り上げてきた。
 「……困った子だねぇ。私は、ゆっくり、と言ったのに」
 マスタングの乳首を摩擦する速さは、私の腰乃動きとリンクしているように早い。
 「だって、だってぇ」
 長い髪の毛が大きく振れて。

 「ラースと一緒に。今度、こそ。一緒にいき、たい……」
 「……ロイ」
 この突き上げてくる感情は、何だ。
 甘い。
 ただ甘い。
 そして、重苦しい。
 けれど、甘い。
 甘いとしかいいようがない。
 「いって、一緒にっつ!出して……ラース」
 項に歯を立てながら、自分の中に湧き上がる何かを殺そうと、ただ一心にマスタングの身体
を突き上げる。
 「ラースっつ?らあっつすっつ?」
 「……いいよ、いきなさい……一緒だ」
 「ああああっつ!」
 私の言葉通りに、到達は一緒だった。
 身体から、ごっそりと気力が抜けてゆく。
 今度は二度に渡ってたっぷり吐き出した精液を、マスタングは尻を高く持ち上げた状態で、
必死に零すまいと締め付けている。
 「今度は上手にできたね」
 耳の後ろに口付けて、ティッシュの箱を渡す。
 マスタングは、ころんと転がって仰向けになると、手早く抜き取った数枚のティッシュで溢れ
出てくる精液を拭い取り始める。
 「……ラース?綺麗に、しましょうか?」
 自分の始末を簡単にすませ、同じようにティッシュを使おうとする私の太ももに顎を乗せてき
た。
 嘗めて、綺麗にしようかと言っているのだ。
 「今日は、良いよ。また、したくなってしまうからね。これ以上したら、ロイが壊れてしまう。そ
  れに……もう腰、立たないだろう」
 「……はい」
 恥ずかしそうに俯く様からは、先程の奔放な風情は欠片も見出せなかった。
 「今日はもう、休もう。シャワーは明日の朝にしなさい。洗ってあげるから」
 「では、私はキングを洗いますね!」
 「そうしてくれ」
 タオルケットを引き上げて、肩までを覆う。
 「……ああ、少しだけ起きておいで?」
 「はい?」
 今にも寝入ってしまいそうな目をぱしぱしと瞬きして、私の行動を見守るマスタングの視線を
感じながら私は急ぎ冷蔵庫へ行き、よく冷えたペリエを持ってくる。
 「喉が、渇いただろう。飲みなさい」
 先に自分の喉を潤してから、少量を口に含み。
 マスタングの口に流し込む。
 ん、んっつと美味しそうに飲み込む表情に、思わず笑ってしまい。
 「もう一口飲むかね?」
 「はい。お願いします」
 再度同じようにして飲ませれば、マスタングは嚥下した後で、私の唇に軽いキスを何度も繰
り返した。
 気がつけばペリエで冷えたはずの唇が、温かくなっていた。
 その、温かさを確認するように、もう一度口付けが届く。
 
 ああ、どうしたら。
 どうしたらいいのだろう。

 「……おやすみ、ロイ」
 「おやすみなさい、キング」
 隣に入った私の腕の中に身体を潜り込ませるようにして擦り寄ってきたマスタングは、無防
備に肩の上やわらかな頬を預けて、すっと寝入ってしまった。
 その、あまりの自然な様が。

 イトシクテ。
 愛おしくて。

 どうして、この感情だけは抱いていけないのだろうと、唇を噛み締めるほどに。

 イトオシクテ。

 許されない感情を抱くのは、とても甘美で。
 凄まじい恐怖を齎すのだと、知る。

 それでも、ただ。
 愛しいとしか、思えず。
 この先もきっと、同じ感情を抱くしかできず。
 
 どうしたらいいのだろうかと。
 永遠に惑いながら。
             
                     


                                       END




 *ブラロイ子
   隊長!終わりました!
  ……そ、そんな気分です。
  鋼初のオン女体が、ブラロイだったコトにも驚きだが、
  ここまで長くなってしまったのにも驚き。
  本当はアナル攻めとかもやってみたかったんですが、
  ここまでが限界だったようです。
   へふあ……。





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