丸瀬布の雨宮21号

 

 

 今はなき「蒸気機関車」という雑誌の巻末のページに、この機関車が貯木場の片隅に保管されていた事を知らせる記事が小さくあった。良く残っていたものだと思ったが、このような保存鉄道になるとは、当時だれが予想できたであろうか。

 89年の9月、初めて私は東北道を車で北上、フェリーにのって渡道を果たし、丸瀬布を訪れた。観光客もすでにほとんどなく、寂しいくらいに閑散としているところに、雨宮21号は静かに蒸気を上げて、肌寒くなってきた風に吹かれて佇んでいた。

 エンドレスの軌道は遊戯施設のそれそのもので、客車も編成も軽便のイメージを感じるにはどうにも派手であった。

 

 

 近年、西武山口線で使用されていた機関車と客車が譲渡され、旧井笠鉄道の客車を引いている写真を見たが、なかなかのものであった。是非また行ってみたいものと思ったが、夏休み以外平日動かないのが残念である。

出来れば軽便の夜のイメージを再現して撮影してみたいと思うのだが、どうにか実現してみたいものである。きっと興奮して、巻き上げしないうちにカメラの裏蓋開けている自分が見える・・・。

 

 

 

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