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体操教室でのパニックの原因を考える
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| 場 所 | 悠くんとサリーの行動 | 原因 | ||
| 家で |
機嫌よくおやつを食べる。 「体操教室に行くよ」と声をかける 喜んで飛び出していく。 車が駐車場について、機嫌よく学園へ入っていく |
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| 体操教室の ホールで |
悠くん、靴下とジャンパーを脱ぎ捨ててホール中央にに走りこんでいく (その後は見ていないので解らない) ホールの壁にもたれて座り、足に出来た出来物を気にする。 サリーに「あっあっ」と出来物を示して訴える サリー「薬、今ないわ。家に帰ってからね。」と声をかける 悠くん、しばらく、壁にもたれたまま足の出来物を触っている 悠くん、あるお母さんのひざに座る 悠くん、ピアノの椅子に座って、足の出来物を気にする。 サリーが「悠くん、触らないで」と声をかける。 悠くん、ピアノの椅子にお腹を乗せてくるくるする。 Aくんが椅子に近づいてきて、悠くんの背中を触ろうとする。 悠くん、椅子を明け渡し、反対側の壁際のマットに走ってく。 (その後、見ていないので解らない) 悠くん、マットの上でうつぶせになり、自慰行為。 サリー、気がついて「悠くんやめなさい」と、強めに声をかける。 悠くん、座り位置を示すシートが置かれたので座りに行く。 Aくんがトイレに行っているためしばらく待つ。 悠くん、その間に壁のほうに走っていってまた戻ってくる。 Aくんがトイレから戻ってくる 悠くん、立ち上がって、トイレと外の方向を示す。 サリー「行きなさい」と手振りと声で指示する。 悠くん、扉のほうに走っていって開けようとする。 サリー、後を追いかけて、扉を開ける。 悠くん、トイレに行っておしっこをしようとする。 サリー、「まったく、ちゃんとして来なさいよ・・・」とつぶやく 悠くん、私を気にして振り返る。 悠くん、おしっこが終わって部屋へ走っていく。 悠くん、座り位置のシートに座る。 悠くん、壁際にいるサリーの方を向いて、自分の鼻を示して確認。 サリー「うんうん、悠くんね」 悠くん、納得せずに確認を続ける サリー、「うんうん、悠くんね。」 サリー、まっすぐに向きなさい」と前に向くようにと手振りをする 悠くん、納得しない顔で、前を向く 悠くん、しばらくして、突然前に身体を投げ出すようにうつぶせになる。 (自慰行為) サリー、「悠くん」と声をかけて悠くんをつれに行く サリー、悠くんと、壁際に座る。 悠くん、自分の鼻を示して確認 サリー「うんうん、悠くんね」 悠くん、自分の鼻を示して確認 サリー、「うんうん、悠くんね」 悠くん、自分の鼻を示して確認 サリー、「うんうん、悠くんね」 サリー、「もうやめなさい」と強めに声をかける 【ここから悠くんの状態が悪くなり、引っかき攻撃が 始まります。】 引っかき攻撃を始めたので、「やめなさい」と、何とかして 悠くんを押さえようとしていただけでした。 それで、落ち着かないので、「家に帰ります」と伝えると、 余計に怒り出しました。 しかし、「引っかき攻撃などの不適切行動を出したら、参加 できない」ということを教えようと、帰りたくない悠くんを 無理やりつれて帰りました。 |
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悠くんに答えたことにはなっていません。 ちゃんと悠くんの足の出来物を見に行って共感し、 『家』『薬』と視覚的に「家に帰ってから薬を塗ろうね」と 伝える必要がありました。 悠くんにもう一度、『家』『薬』と視覚的に「家に帰って から薬を塗ろうね」と伝えるなくてはいけません。 いつもなら言葉だけで伝わるので、伝わるはずと思ってし まっていました。 サリーのイライラが悠くんに伝わってしまっています。 (出来て当然という気持ちがあった為に出た言葉) 悠くんの欲しい答えは「悠くんね」ではなく「静かにね」 という答えですが、意味を捉え間違えているので、この 答えを要求するのをやめさせようと思っていますので、 「悠くんね」としか返していません。 ですが、悠くんの状態を考えると、やめさせるのは今は 無理なようです。 さっきと同じやり取りをしています。 イライラした気持ちを抑えようと、安心できる答えを求めて くる悠くんに、答えをあげていません。 サリーの対応が原因でイライラを起こしている悠くんに、 「イライラするのをやめなさい。」と言っていることになり ます。 「イライラを押さえられないみたいだから、帰ります」と強 制的につれて帰ったことになります。 |
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| 問題行動の原因になった部分 問題行動 |
| 状態が悪くなった後の対応が正しかったのか・・・なぜ、治まらなかったのか・・・ というようなことを悩んでいましたが、こうやって行動を分析してみると、状態が悪くなる 前に、原因が沢山あり、その原因で悠くんの状態が悪くなってしまっているということが 良く解りました。 家を出るときには機嫌が悪くなかったはずの悠くんが、ものすごく状態が悪くなってしま った原因がどこにあるのかということが解りました。 原因はすべて私にあるということを忘れてしまっていました。 私の不適切な対応は、 ・出来て当然と思ってしまっていること(いつも出来ているから) 例えば、始まるまでにトイレを済ませておくこと じっと座って先生の話しを聞いていること ・言葉で通じるようになっていることに慣れてしまって視覚的に伝えることを忘れている 落ち着いている状態なら言葉でも通じるのですが、言葉を聞き取っているわけでは ありませんので、状態が悪くなると、伝わっていないか、または、伝わりにくいはず です。 ・自分を落ち着かせようと確認をしてきている悠くんに対して、助けるのではなく、余計に イライラをひどくするような返答をしている。 |
| 機嫌のよかった悠くんを、どんどんと追い詰めて、ついにはパニックにさせてしまいました。 にも関わらず、原因が自分であることに気が付かず、「悠くんには、ちゃんと参加できるはず ・・・。」とか「ちゃんと参加できない人は参加できませんということも教えないと・・・」と思って いるわけです。 |