戻る        

問題行動の捉え方
氷山モデル
 
         


  

問題行動はなぜ起きるか
   

問題行動はよく、氷山に例えられます。
氷山は、り海面下の大部分が隠れています。この隠れた部分が、原因となる部分で、海上に出ている一部分が、問題行動として表に表れる行動です。
海上に出ている部分を小さくしようと思ったら、隠れた大部分を小さくしていかないといけません。問題行動を減らしていこうとする場合、隠れた原因の部分を無くしていかないと、解決しないということです。

               

      赤い部分が、表に現れている問題行動
         ・人を叩く、つばを吐く、物を投げる、などなど

      青い部分が、原因となる部分です。
         ・コミュニケーションが取れない
            要求が伝わらない
            嫌な事を拒否できない。
            何を言われているのかわからない。
         ・見通しが持てない
            今していることが、いったいいつまで続くのかわからない
            いつになったら、好きなこと(物)が手に入るのかわからない。
         ・誤学習
         ・感覚過敏など





自閉症は認知(物事を知覚し、記憶し、思考し、計画する能力)障害です。
入ってきた情報を処理するシステムに障害があるということですから、その障害のあるシステムで処理した結果、適切な行動が出来なかったり、問題が生じたりするわけです。

                ↓ 情報処理の結果として表れる行動 

          
問題行動(人を叩く、つばを吐く、物を投げる、などなど)





氷山の海面下の部分(原因となることは何か)を考える


いろいろと困った行動をするという場合、いったい何が原因でその問題行動を起こすのかを考えます。
まず、それぞれの問題行動に優先順位を付けます。
その優先順位の高いものから、一つずつ行動の分析します。


 ・いつ(時間)
 ・どこで(場所)・何のときに(活動)
 ・直前の様子(子供は?、周囲の人は?)
 ・原因の推測(なぜ本人はそうしたか)

ということを記録していきます。
その記録から、原因となるものが何なのかを考えます。
そして、原因がわかれば、その原因に対して丁寧にアプローチしていきます。





           参考文献
              『自閉症療育ハンドブック−TEACCHプログラムに学ぶ−』  佐々木正美 著  学研 
         


戻る