Lefty (1988)

邦題 『レフティー』

日本盤:生産中止 (Sony Records SRCS 6238 1992年9月1日再発 1748円)
US盤:生産中止 (Columbia Records)

  1. This Is The Moment
  2. I Have A Love
  3. So Much In Love
  4. Slow Breakup
  5. Love Is The Only Chain
  6. When A Man Loves A Woman
  7. I Wonder Why
  8. King Of Tonga
  9. If Love Takes You Away
  10. The Promise
  1. ディス・イズ・ザ・モーメント
  2. アイ・ハヴ・ア・ラヴ
  3. ソー・マッチ・イン・ラヴ
  4. スロー・ブレイクアップ
  5. ラヴ・イズ・ジ・オンリー・チェイン
  6. 男が女を愛する時
  7. アイ・ワンダー・ホワイ
  8. キング・オブ・トンガ
  9. 愛の誘い
  10. プロミス

ささめごと

アルバム Lefty

1982年Simon & Garfunkel Concert In The Park、84年ベスト盤 Art Garfunkel Album、86年にクリスマス・アルバム The Animals' Christmas のリリースがあったものの、通常のオリジナル・アルバムとしては81年の Scissors Cut 以来7年ぶりの作品となりました。

1. This Is The Moment (David Foster, Cynthia Weil, Linda Jenner, and Ray Parker Jr.)

4人の共同作品で、Art 以外のカバーはないようです。
David Foster (デビット・フォスター)は、16歳で Chuck Berry のバック・バンドに入って音楽業界入りして以降、現在までに14のグラミー賞を受賞した才能あるプロデューサー、アレンジャー、ソングライターかつキーボード・プレイヤーです。Celine Dion、Chicago、John Lennon、Earth, Wind & Fire など、多くのミュージシャンと仕事をしています。この曲のレコーディングにも、シンセサイザーで参加しました。
Cynthia Weil (シンシア・ウェイル)は、かのニューヨークのブリル・ビルディングにあった Aldon Music のスタッフライターとして、1960年代に働いていました。同僚の Barry Mann と61年に結婚。Cynthia の作詞とBarry Mann の作曲の、ライティング・チームとして、"On Broadway"(Jerry Leiber、Mike Stollerとの共同作)や"Uptown"などの、数々のヒット曲を生み出してきました。ちなみに、 Aldon Music の当時の同僚に Carole King もいたとか。(The Official Barry Mann and Cynthia Weil Website 参照)
Linda Jenner (リンダ・ジェンナー)は作詞家で、現在David Fosterの妻です。David Foster との共作で、Celine Dion や映画『キャスパー/Casper』などに曲を提供しています。一般的には旧姓のLinda Thompson という名前で知られているようです。(当時、オリンピック選手のBruce Jenner と結婚していたのでJenner 姓でクレジットされています。ちなみに、その前は、Elvis Presly のガール・フレンドであったことで有名だそうです。)
Ray Parker Jr. (レイ・パーカー・ジュニア)は、映画『ゴーストバスターズ/Ghostbusters』のタイトル曲が大ヒットしたことで知られるR&Bシンガー・ソングライターです。
2. I Have A Love (Leonard Bernstein & Stephen Sondheim)
ミュージカル『ウェスト・サイド物語/West Side Story』の劇中歌。ニューヨーク・フィルハーモニーの指揮者として有名な、Leonard Bernstein (レナード・バーンスタイン)(1918-1990)と、ブロードウェイの音楽作家第一人者の Stephen Sondheim (スティーブン・ソンドハイム)の共作です。他のカバーとしては、West Side Story のサントラ・各種キャスト盤はもちろんですが、イギリスのシンガー Marianne FaithfullLove In A Mist (1967)(87年の Greatest Hits にも収録)、Johnny Mathis の Chances Are などに収録されたものがあります。

この Art のバージョンは、おなじみの Leah Kunkel とのデュエットです。

ちなみに、Bernstein は、映画『ブラザー・サン シスター・ムーン/Fratello Sole, Sorella Luna』(Franco Zeffirelli 監督 1972年、イタリア)で Paul Simon と音楽を担当する予定でした。Paul も彼と仕事ができるなら、と乗り気でしたが実現せず、結局、音楽はイギリスのフォーク・シンガー、Donovan が担当したそうです。(この情報はひろみつさんに頂きました)

また、Stephen Sondheim は、コンサートのMCでArt のお気に入りのソングライターとして名前が挙がったことがあります。

3. So Much In Love (William Jackson, Roy Stragis & George Williams)

フィラデルフィアのア・カペラ・グループ The Tymes (ザ・タイムス)のビルボードNo.1デビューシングルのカバー。オリジナルは、彼らのデビューアルバム So Much In Love (1963, Parkway)やベスト盤に収録されています。ちなみに、シングル・バージョンやLPバージョンなど、3種類くらいアレンジ違いがあるとか。リード・シンガーのGeroge Williams (ジョージ・ウィリアムス)、アレンジャーのRoy Straigis (ロイ・)、Cameo-Parkway Record のTymes 担当のプロデューサー William Jackson (ウィリアム・ジャクソン)の共作だそうです。

他に有名なところでは、Poco、Eagles のメンバーだったTimothy B. Schmit がソロ・デビュー作のPlaying It Cool (1984, Asylum)で、山下達郎が On The Street Corner 2 (1986)でカバーしています。ちなみに、山下達郎のこのアルバムは、ひとりア・カペラ・アルバムで、"I Only Have Eyes For You"も入っています。彼の"So Much In Love"は2001年にアサヒビールのCMに使われ、CMバージョンはシングル「君の声に恋してる」のカップリング曲に収録されています。
4. Slow Breakup (Stephen Bishop)
おなじみ、Stephen Bishop の曲です。この曲は、Artie だけが歌っているようで、Stephen のセルフ・カバーもありません。

5. Love Is The Only Chain

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