黄昏どきの常念岳
黄昏・薄暮・薄明・誰そ彼・マジックアワー
 
日が西の空に沈み、大気による太陽の拡散があって、
しばらくは、明るい時間が続く。

短い間だが、美しい時間帯でもある。
日が落ち、今日は終わりといった、
寂しく、人恋しくなる時間帯でもある。

子供の頃、
「早くウチに入りなさい」という母の声。
いつまでも外で遊ぶのが楽しい私は、
母のそんな声に、しかたなくウチの中へ入った。
この時間だった。
懐かしさと郷愁と・・

上に挙げたように、
この時間帯を指す言葉は沢山ある。

この時間の、空や山を見ていると、
何故だか、ロマンティックな気分になる。
不思議だ。

「誰そ彼」
古くは「たそかれ」
「誰(た)そ彼(かれ)は」と、
人の見分けがつきにくい時分の意。
文学的な、響きが感じられる。

「マジックアワー」
日没後の、太陽は沈み切っていながら、
まだ、辺りが残光に照らされている、ほんのわずかな、
しかし、最も美しい時間帯。
これを指す、写真・映画用語。

そんな時間帯を
撮影できるチャンスを得る事ができた。
山並みが見える!これはチャンス!
 
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