宮城の道祖神
有明、宮城(みやしろ)地区。
有明山神社、正福寺へ入る入口、
県道を右折し、すぐの所に鎮座されている。

竹囲いだけの、素朴さがとてもいい。
昔は県道に沿いに、南向きで建てられていたそうだ。
道路拡張のさい、現在の場所に東向きに遷座された。
二神とも、微笑んでいる様に見える。
夫婦仲良く、この神のように微笑みたいものだ。

右側が男神。(像丈31cm)
太い腰ひもを締め、盃を持ち、
冠をかぶっている。

左が女神。(像丈32cm)
髪の毛を束ね、
束ねた先に、三角の髪飾りまで付けている。
右手には瓢箪。

酒器像と分類されている。
ふっくらとして、丸いお顔に、
愛嬌があり、とても微笑ましい。

少し前は、もうちょっと彫が深く、
お顔がはっきりしていたが、
ぼやけて来たように思える。
やはり、屋根がない事で、
風雪の影響をもろに受けてしまっているのか?
慶応元年(1865)八月吉日とはっきり読み取れる。
裏面は前面ほど、摩耗していないようだ。

遷座されたときに、
正福寺住職と村人の手で、
祭りが行われたが、
もともと祭りらしい祭りの伝統が無かったため、
立ち消えとなってしまったそうだ。

その後、PTAの協力のもと、
8/7に、子供のお祭りとして、復活したと聞く。
有明山神社の神主によって神事が行われ、
子供たちは神社内の土俵で、
相撲大会が行われる。

暑い夏休みに、子供たちの歓声が、
道祖神にも届くのだろうか?
神々も、子供たちの楽しい声を聞いて、
より一層、微笑みを増すに違いない。
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