甲状腺ホルモン(T4)
高齢ネコちゃんで要チェックの病気「甲状腺機能亢進症」にゃん健診でも
高齢猫ちゃんにお勧めしている検査です。
検査結果が基準範囲内だったから大丈夫?
ちょっと待った!基準範囲内でも高めではないですか?
甲状腺ホルモンは年をとるほど低くなるというデータがあります。高齢猫ちゃんの結果が「基準範囲の中央から低め」なら病気は否定的ですが、10歳を超えて基準範囲内の高めだったら病気を疑った方が良いでしょう。
多飲多尿、多食、消化器症状、体重減少などの症状はないですか?また、原因不明の肝臓数値上昇はないですか?
その場合は間隔をあけてT4の再検査か、fT4(遊離甲状腺ホルモン)を調べましょう!
定期的ににゃん健診を受けている13歳猫ちゃんの検査結果を画像添付しました。
GOT 55→ 69 →22
GPT 233→298→73
T4 3.5→ 3.2→2.9(基準値 0.6〜3.9)
fT4 →2.8→1.8(基準値 0.6〜2.1)
甲状腺ホルモンはいつも基準範囲内の高めで、肝臓の数値が悪いですね。そこでfT4を測ると基準値を超えていたので、「甲状腺機能亢進症」として治療を開始。肝臓の数値も改善していきました(^^)
以上、今回は前回のCreと違って、基準範囲内でも注意が必要なケースのお話でした!
Cre (クレアチニン)
という検査項目、腎臓の機能を表す指標の1つですね。
この項目の判断には「ちょっと待った!」があるんです。
・筋肉量が多い(大型犬・大型猫)では高めに
・筋肉量が少ない(痩せ・高齢犬猫)では低めに
結果がでることがあります。
☆食事の影響もあるんです!
とくにマグロやカツオといったクレアチニン含有量が多い魚系の缶詰を与えている猫ちゃんでは、数値が高く出るという報告が出ています。
血液検査を受ける際は、絶食と魚系の缶詰を前日から控えた方が良いでしょう!
画像からは1年前の結果と比較し、Creだけが高くなっているのがわかります。
飼主さんに詳しく確認したところ、魚系の缶詰を与えるようになったとのこと。
尿検査からは腎臓機能の低下を疑う所見もなく、腎臓病の症状もないことから
詳しい検査には進まず、飼主さんも安心され経過観察となりました(^^)
参考までに今年のこの子のにゃん健診での値は
BUN 28.8 Cre 1.61でした!
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