愛の法則、宇宙の法則 愛の法則に戻る

 ・母なる地球、地球環境の危機

  ・人と地球と命のつながり

宇宙の宝石、地球
水の惑星、ガイア、テラ(Terra)と呼ばれる私たちの地球。それは私たちの生命を支えてくれる「命のオアシス」ですが、いま地球環境は危機的な状態にある。

人と地球の「命のつながり」

今から数十年前、宇宙飛行士は言う・・・
スペースシャトルの窓から青く輝く地球を見ると、その存在感と、あまりの美しさに圧倒されてしまう。どの宇宙飛行士も大きなショックを受けるのが、「地球のたとえようもない美しさ」である。その美しさは、写真では絶対に分からない、自分の目で見ないと、決して理解できないと言う。。

『宇宙空間から地球を見ると、地球はただ美しいだけではなく、まさに「生きている」と感じられる。そのとき、自分は地球と生命とつながっていると感じた。地球のおかげで生かされていると思った。それは言葉ではいい尽くせない感動的な一瞬だった』と。

宇宙から地球を見ると、それは息をのむほどの美しさ、吸い込まれてしまうほどの美しさであり、それが「地球」の姿なのだ。そして地球は、私たちと同じように息づく”生命体”であり、単なる物体では決してあり得ないのだ。

アポロ搭乗員であった「ジム・アーウィン」は、宇宙から帰還するなり、NASAを辞めて伝道者になった。地球に帰還した宇宙飛行士は、その体験に圧倒され、宗教家や牧師になった人もいる。詩人になった宇宙飛行士、画家になった宇宙飛行士もいる。平和部隊に入った者、環境問題に取り組んでいる者もいる。そして、精神異常になった人もいる。宇宙での体験はそれほどまでに大きな衝撃なのだ。

日本人で宇宙を最初に旅した「秋山 豊寛」氏は、TBS放送局の記者の仕事をやめ、田舎で自然と関わりながら、「農のある暮らし」を求めた。宇宙に行ったことで、お金や権力や名声のようものが、あまりにもちっぽけで、興味が無くなったと言う。

宇宙体験が特別なのは、単に地球を外から見たからというだけではなく、ある人は「神秘体験」を体験している。

『エド・ミッチェル』は言う。
それは月探検の任務を終え、地球に向かう途中だった。普段から思っていた疑問だった。「私という人間が存在しているのはなぜか」、「私という存在には意味があるのか、目的があるのか・・・・」という疑問に、ああでもない、こうでもないと考えるのが常だったが、そのときは違った。疑問と同時に、答えが”瞬間的”に浮かんできた、と。

それは・・・「すべては一体である。一体である全体は完壁であり、秩序づけられ、調和して、愛に満ちている。この全体の中で人間は神と一体だ。自分は神と一体である」、ということが一瞬にして分かり、それは至福の瞬間だったと言う。

宇宙空間に出ると、人間の”五感”が研ぎ澄まされるのだろう。宇宙空間では、言葉を”やりとり”しなくても、お互いの考えていることが分かる、というような経験もする。これが人間本来の能力なのでしょう、不思議です。

最先端の技術を扱う宇宙飛行士が、宇宙体験を契機に科学では説明できない神秘体験を平然と口にするようになったりする。宇宙体験は、それほどのまでに強烈な体験なのだ。そして「宇宙体験をすると、前と同じ人間ではありえない」、「宇宙体験をして、無神論者になった人は一人もいない」と言われる。

三度の宇宙飛行を経験した「ジーン・サーナン」は言う。
「体験で得たもので一番大きかったのが神の認識だ。宇宙から地球を見るとき、そのあまりの美しさにうたれる。こんな美しいものが、偶然の産物として生まれるはずがない。地球はそれほど美しい。何らの目的なしに、何らの意志なしに、偶然のみによってこれほど美しいものが形成されるということはあり得ない。そんなことは論理的にありえないということが、宇宙から地球を見たときに確信となった」と。

また、宇宙から地球を眺めると、そこには国境はない。
国境は人間が勝手に作り上げたもので、自然のままの地球を見ていると、国境というものがいかに不自然なもので、人為的なものであるかがよく分かる。それなのに、民族同士が対立し、戦火を交え、殺し合う。圧倒されるほど美しい地球、その地上では、同じ地球人同士が戦っていることが信じられないことだ。「ベトナム戦争」のときは、ベトナム上空で戦火がパチパチと”火花”のように光っていた、と。

宇宙飛行士が例外なく言うことは、国家や民族間の争い、宗教間の対立がバカバカしい。 眼下に地球を見ていると、いま現に、このどこかで、人間と人間が領土やイデオロギーのために対立し、ついには戦争まで起こして、互いに殺し合っていることが、ほんとうに信じられないくらいバカげていると思えてくる。声を出して笑い出したくなるほど滑稽だと思えてくる、と。

宇宙から地球を見ると、違いよりも同じもの同士という意識が強まる。表面的な違いは消し飛んで、同じものに見える。本質だけが見えてくるのだろう。そして、国境などというものは人間が勝ってに作り上げたものだいう考えを持つようになるのである。

★宇宙体験をすると、これまでの世界観が一変するなら、いま紛争を抱えている国の指導者はもちろん、世界の指導者は宇宙体験をすべきだ。そして、この地球の姿をしっかりを見ればいい。そうすれば戦争はやむ。そこから地球の姿を見たなら、戦争のおろかさ、無益さに気づくだろう。

「米ソ両国、世界の指導者をロケットにのせて、宇宙から地球を見させればいい。そうすれば、世界はもっと平和になるだろう」、と言うのはもっともな話だ。

宇宙空間に、宝石のように青々と輝いて見える「水の惑星」地球。しかしそこには、今なお悲惨な戦争が続き、民族対立、宗教間対立、テロの犠牲がうち続く。哀し過ぎるほどの現実です。 この混乱・苦しみは、新しい時代への産みの苦しみなのだろうか!

★参考文献:立花隆『宇宙からの帰還』、中公文庫。
(宇宙とは、地球とは、神とは、人間とはなにか。宇宙飛行士の衝撃に満ちた内的体験をインタビューしてまとめた感動的な一冊です。関心のある人は、ぜひお読みください)


● 地球環境の危機

さまざまな生命が満ち溢れている地球、地球は私たちと同じように生きている”生命体”なのだ。地球全体を一つの「生命体」と捉える『ガイア思想』がある。ガイア思想は、個々の生命は、食物連鎖や生死をはじめとした動植物のかかわり合いの中で、相互に依存しながら成り立っていると捉える、新しい世界観である。

私たち人類もまた、生命の仕組みの一部分として生かされており、生きとし生けるものは、すべてつながり合って生きている。人間は自然の一部であり、自然もまた私たちの一部であり、自然と人間は切り離せないほど深く結びついているのである。

私たちは「地球家族」。
何よりも尊重すべきことは、この地球と、地球上に住む”すべての生命”への感謝です。人間の命、動物の命、植物の命への感謝です。大地の恵みに感謝し、太陽の恵みに感謝し、胸いっぱいに新鮮な空気が吸えることに感謝です。私たち人間に、「命」を分け与えてくれる動物や植物に感謝し、新鮮な酸素を補給してくれる森林や植物に思いを寄せることです。そして、豊かな自然にあふれるこの地球に生まれたことに感謝です。

宇宙飛行士が見た地球、それは「生命体」としての地球である。
地球が「生命体」であれば、生命のバランスが崩れれば、 それを修正しようとする。大気汚染や水質汚濁などで、地球の表面(皮膚)が汚染されると、生命体である地球はそれを取り除こうとする。 それが地球の変動、異常気象との現象なって現れても、なんら不思ではない。

それだけではない....人間の思考や感情には、創造の力がある。怒り・憎しみなどのネガティブな感情は、外へ出したからといって、それが空間に消え去るのではない。ネガティブなエネルギーは、その「発生源」に戻ることによってのみ表現される。

この空間は私たちが発した言葉や思いのエネルギーで満ちている。何気なく発した言葉の一言の中にも、たくさんのエネルギーから成っている。言葉を発する人の心のあり方が、一つのエネルギーとなって、この空間へと流れ出ていってしまうのです。

もしそれが「怒り、憎しみ、妬み」のエネルギーであれば、この空間は、そうしたネガティブなエネルギーで埋め尽くされる。憎しみ、怒りの不調和音は、黒い「スモック」のようになって、地球を覆うかもしれない。

あえて言えば、地球の天候とは、私たちの行動や、感情的・思考的な思いが外側に現れたものです。巨大な台風や竜巻・ハリケーンが猛烈な破壊をもたらして駆け抜けるとき、それは私たちが空間に放出したネガティブな思い、「憎しみ、怒り、うらみ、絶望」というエネルギーが荒れ狂っているのかもしれない。

あるいは、地球の深い所にある「痛みの波動」、
それは現在、”飢えや戦争”で苦しんでいる人々の想いかもしれない。

人間が肺炎にかかると、高熱を出して自分の体温を下げようとする。生命体である地球も同じだ。「地球の痛みの開放」、それが荒れ狂う台風や竜巻、ハリケーンとなって現れているのかもしれない。

★地球は生きている『生命体』である。
そして、私たち人間に不相応なほどの恵み、生命を与えてくれる。
しかし、人間はこの「母なる地球」に感謝もなければ、気遣いもない。

何よりも尊重すべきことは、この地球と、地球上に住むすべての生命への感謝です。人間の命、動物の命、植物の命、生きとし生けるものへの感謝です。そして、緑り豊かな地球に生まれたことへの感謝です。私たちは地球に生かされている。

そして今、地球環境は危機的状況になっており、地球そのものが不安定化している。この地球をどんな惑星にするのかは、私たち一人ひとりにかかっています。どのような変化が起きるかは、私たち人間の一人ひとりの意識にかかっています。一人ひとりの小さな行い、気遣い。今、それが求められている。

→次ページに続く


<後記>
この文章を書いてから、数日後でした。
2005年8月、アメリカの南東部を巨大なハリケーン『カトリーナ』が襲来し、アメリカ南部に破壊的な被害を及ぼし、大勢の人が亡くなりました。そのアメリカは世界最大の二酸化炭素の排出国であり、全世界の三分の一近くの二酸化炭素を排出している。その国が、1997年の「京都議定書」の受け入れを拒否し、今、温暖化現象は地球にさらに危機的な状態を招いているのである。。


TOPページに戻