緑内障

                          


     平成7年2月に左目が緑内障であることがわかりました。

    眼鏡を作りに行ったときにいつも左目の矯正視力が出ない(1.0以上にはなら
    ない)ことを不思議に思っていましたが、目に怪我をしたことがあったので、
    そのためかもしれないと思っていました。

    小学校の4年生の時、グランドで手つなぎ鬼をして遊んでいた時、後ろを振り
    向いたとたんに下級生の男の子が投げた石が左目にぶつかりました。振り向
    かなければ、頭に当たっていたでしょう。
    すぐに眼科に連れて行かれ、治療をしてもらいました。その時医師に家に帰っ
    て吐き気がしたら、すぐに来るように言われました。
    その後、家で寝ていると吐き気がしてきたので、眼科に行って注射をしてもら
    ったのを覚えています。
    治療が終わるときに後遺症の事は特に言われなかったので、完全に目の怪我
    は治ったのだと思っていました。

    緑内障ということがわかったのは、本当に偶然でした。コンタクトレンズを新
    しくするために安売りのメガネ屋に行き、そのメガネ屋と提携している眼科で
    コンタクトを作るための検査をしました。その時、たまたま眼圧検査もしたの
    です。
    この時、計った眼圧が普通より高かったらしく、その場で視野検査をすると言
    われました。

    視野検査とは、片目でドームのようなものの真ん中の一点を見つめていて、周
    りに光が出てくるのが見えたと思ったらブザーを押すというものです。
    視野検査で、視野にかけている所があるので、医者に緑内障だと言われました。

    全く緑内障について知らなかったので、本屋で本を買ったりしていろいろと調
    べていくうちに、視野の欠けていく病気で失明することもあることや、視神経
    が犯され、犯された視神経は元に戻ることがないことがわかりました。
 
    左目が見えなくなったらどうしようと思い、しばらく落ち込んでいました。
    とにかく本当に緑内障かどうかもう一度調べてもらおうと思い、眼科専門の病
    院に行ってみましたが、結果はやはり緑内障でした。

    はじめの頃は片目で見ると、左目の方が右目より暗い感じがしていただけです。
    それ以外の両目の見え方の違いはありませんでした。

    10年間ぐらいは視野検査をしても、視野狭窄の進行はありませんでした。
    ただ暗いところに入ると、左右の見え方に違和感があったぐらいです。
    しかし、目薬が最初は1本だったのに、気がつくと4本になっていました。
 
    健康診断で視力を測ると、機械式なので顔を動かせず、1.0が0.6になり、
    0.3になりと、徐々に矯正視力が落ちてきています。

    緑内障が見つかりちょうど10年経ったあたりから、真ん中の焦点が合う所と
    周囲がまだらに見えなくなり始めました。
    夜が特に見づらいように思います。映画館などに入ると両目の違和感が強
    いです。
    本を読んだり、パソコンをしたりすると、眼精疲労が徐々にひどくなっていま
    す。
    薄暗いところで字を書いたり、小さな字を書くときなど書きづらくて困ります。
    片目がもっと見えなくなると、遠近や段差などがわからなくなるそうです。

    最近、緑内症で有名な医師に見てもらったところ、私の緑内症は怪我のため
    に起こった可能性があると言われました。
    
    目に何かがぶつかると、隅角解離、つまり「眼球を前から押すような外力が
    加わったときに虹彩(茶目)と水晶体(眼の中のレンズ)が後ろに無理やり押
    し下げられて下がって、虹彩の根元が角膜との間で裂ける」そうです。
    遅発性の眼圧上昇(緑内障)が起こりうるので注意が必要だったようです。
    後に手術をする時に、医師に眼の中がどうなっているかわからないから、手術
    はしたくないと言われたのは、このせいのようです。

    2005年に頚椎症の手術をした頃から、視野狭窄の進みが速くなりました。

    眼圧を下げる最大限の効果があるという三種類(ミケラン、キサラタン、エイ
    ゾプト)の目薬をさしても、眼圧は16〜18で、ささなくても20です。
    (正常な眼圧は10〜21)
    薬の効果が見られないことと、視野の狭窄の進度が速いということで手術と
    なりました。

    もしお子さんやご自身が、目に何かをぶつけたことがあったら、是非定期的に
    目の検査をしてください。早期に見つかると、それだけ早く治療をすることが
    でき、視力や視野を残すことができますから。


     *緑内障についてはブログで随時書いています。興味のある方はこちら
       手術についてはこちらをご覧下さい。


 



                                  
40歳以上の17人に1人が緑内障!



 
緑内障は遺伝的要素もある病気だと言われています。私のように、物が目にぶつかったことのある人はもちろんのこと、もし身内に緑内障の人がいましたら検査を受けて下さい。早期発見できれば、それだけ視野を確保できます。

元同僚の人は、父親が緑内症で失明しています。彼も緑内障だということがわかりましたが、わかった時には両目共に上半分の視野が欠けていたそうです。
彼の場合は正常眼圧緑内障で、眼圧は目薬を点して10〜12ぐらいだとのこと。この頃、上から物が落ちても気がつかないと言っていました。目と他の病気もあったため、早期退職をして晴耕雨読の毎日です。検査しても視野狭窄が進んでいないそうです。

知り合いの19歳になる女の子も緑内障だということがわかりました。会った時に聞くと、初期の緑内障で、もう片方の目も緑内障になる可能性があると言われたそうです。今は目薬を1本さしているそうです。

この他にも緑内症の人を何人か知っています。意外と多い病気のわりに、ちゃんとしたことを知らないことが多いようです。緑内障の人は高齢者が多いので、こういうインターネットなどに闘病記を書けないでしょうし、あえて自分の病気のことを周りに言わないので、一般的に知られていないことが多いのでしょう。
 
しかし、この頃、漫画家の一条ゆかりさんやタレントの大橋巨泉さんがテレビ番組や新聞で、自身の病気のことをカミングアウトしてくださったので、一般に知られるようになりつつあります。

私の身近に緑内障の人がこれだけいるということは、知らないでなっている人がけっこう多くいるかもしれないということです。人間ドッグなどで眼底検査などをして、早期発見することが大事だと思います。是非、40歳を過ぎたら人間ドックで眼底検査を受けてください。
    

*緑内障の手術について知りたい方はここをクリックしてください。