日比野真さん  イスラエル軍に拘束!


ISMの行動に参加した京都の日比野真さんが、パレスチナでイスラエル軍に拘束されました。「黒」の友人たちには知らないという人も多いかも知れませんが、8号で坂口誠也さんが文章を引用していた方です。

ISM参加者の講演によれば、強制退去となると、長期間、パレスチナへ入ることはできなくなります。強制退去ではなく、自主的な退去を認めさせるために、拘束された活動家はハンストに入るのが通例とのことでした。

国外強制退去の線が強いという意見が伝わっているようですが、今後の動向はまだわかりません。ともかく、友人たちへこのニュースを伝えます。(中島雅一)


パレスチナ支援の日本人ら拘束 ナブルス近郊

ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルス近郊のバラタ難民キャンプで1日夕、京都市上京区、フリーアルバイター日比野真さん(35)を含むパレスチナ支援団体の8人が、同地区に侵攻しているイスラエル軍に拘束され、西岸北部のユダヤ人入植地アリエルの警察署に引き渡された。2日も拘束されている。警察の広報担当は軍事封鎖地域に立ち入ったためと説明、国外強制退去処分にする予定という。

朝日新聞記者が2日午後、拘束中の日比野さんと携帯電話で連絡をとったところ、日比野さんは国際的なパレスチナ支援団体「国際連帯行動」の活動に5月31日に参加、イスラエル軍が再侵攻したナブルスで住宅破壊に抗議したり、パレスチナ人の病人の外出に同行したりしていたところ、兵士に拘束されたという。(22:28)

* http://www.asahi.com/international/update/0602/011.html
(2002/06/03 10:30 La Nigreco Tokyo 発)

続報はまだ入りませんが、パレスティナ・インディメディアに掲載された、5月31日と6月2日のナブルス関連情報を紹介します。

【ナブルス】より

▼2002年6月2日

イスラエルの軍隊は、バラタの国連診療施設を急襲した。「国際グループ」の人びとがそこに居合わせたが、彼らは診療施設のスタッフとともにそこで働いていた。そして、このように報告した――診療施設が破壊された……。

彼らのうち8人は、昨晩バラタで拘束され、アリエル警察署へ連行された。逮捕ではなく、あるいは罰金刑も受けてはいないようだ。しかし、イスラエル権力が、彼らを強制退去処分とすることが案じられる。

▼2002年5月31日

午後2時30分、イスラエル軍はナブルスへ再び侵攻。今朝、バラタの難民キャンプで住宅をブルドーザーで破壊した。スピーカーのアナウンスは、パレスティナ住民に対し、家の外へ出てくることを要求。1時間半以上100人の人びとが野外に拘束され、彼らのアイデンティティ・カードが検査された。彼らは‘Huwara’チェックポイントへ連れて行かれるとの通告を受けた。

その間、少なくとも3人が負傷し、さらに1人が殺された。怪我人のうちの1人はまだ幼い少女である。撃たれた足は、国連の医療施設でできるだけの処置をほどこされた。軍は、負傷者を病院へ運び入れるための救急車の通行を許していない。

詳細は、Caiomhe(Queever)へ

+972(0)55 975 374

* http://jerusalem.indymedia.org/
(2002/06/03 13:07 La Nigreco Tokyo 発)

日比野真さん続報

6月6日午前、共同/毎日新聞配信のニュースです。

【〈拘束邦人〉パレスチナ支援団体メンバー 国外追放処分決定】

ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルス近郊の難民キャンプで1日イスラエル軍に拘束されたパレスチナ支援団体メンバーの日比野真さん(35)=京都市=の国外追放処分が5日、正式に決まった。日比野さんは異議を申し立てる予定。

00年秋の武力衝突発生以来、日本人が自治区で拘束され、強制退去処分を受けるのは初めて

日比野さんは「自治区での拘束は国際法違反」と話しており、在イスラエル日本大使館を通じ、日本政府がイスラエル政府に正式に抗議するよう申し入れた。

日比野さんはキャンプでパレスチナ人負傷者を病院に連れていく活動などをしていたが、「軍事封鎖地区に立ち入り、退去を拒んだ」との理由で別の外国人7人とともに拘束された。


続報その2

日比野さんは、6月9日(日)、イスラエル国家による裁判を受けることになりました。

次のサイトに、6月6日付の日比野さん本人の声明文他が掲載されていますので、ぜひごらんになって下さい。(2002/06/08)

http://www1.jca.apc.org/aml/200206/index.shtml


日比野さん保釈

日比野真さんが、10日に保釈されました。昨日の朝日新聞夕刊に掲載された記事をごらんになった方も多いと思います。

ISM活動家は、8人ともに控訴し、日曜日につづいて火曜日にふたたび裁判が行われる模様。軍に拘束される現場を撮影した映像等、証拠があることもてつだって、ISM側に情勢としては有利とのことです。

「黒」刊行同人は、今後もISMの行動に注目し、積極的に支持していきたいと思います。(2002/06/12)


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