2004年6月20日〜8月4日 



3D−スパイラル・ホーン・スピーカー(リニアーモデル)の製作
REBOX1号(8cmユニットTang Band W3−593SD)


     
  20年以上も前の古いスピーカーを再利用して、3D−スパイラルホーンを組み込めないかと考えていました。

このスピーカーはCORAL EX−101 と言う2WAYスピーカーで、かなりエンクロージャーは重くしっかりしています。

ユニットは、このまま使用してスパイラルを組み込んだ時の音がどのように変化するか試すのも面白いと思いましたが、なんせかなりの古いし、私の好みとしてフルレンジが良いのでエンクロージャーのみ利用することにしました。
     
 

スピーカーユニットは、Tang Band W3−593SD に決定しました。

今、気になるスピーカーです。
サイズは、SA/F80AMGとほぼ同じなので、Helix−L102に取り付けることも可能だと思います。

●タイプ : ペーパーコーン
●再生周波数: 110〜20kHz
●インピーダンス: 8Ω
●能率(1m/1W): 86dB
●許容入力: 15W
●重量: 0.62kg

主なT/Sパラメータ

Re

6.6Ohm

Fs

110Hz

Vas

1.55L

Qts

0.57

Qes

0.64

Qms

5.06

 

 
  今回で、2セット目のスパイラル製作です。
外管にVP100と内管VP16のエンビ管を使用します。

外管 長さ=325mm ⇒ 335mm
種類=VP100 (JIS)
内径= 100mm
内管 長さ=325mm ⇒ 335mm
種類=VP16 (JIS)
外径= 22mm

この画像は、まだ末端をカットしていない状態です。
ここまで作るのに2時間はかかっていません。

前回は、アロンアルファEXの2gのものを使用してケーブルを接着して行きましたが、2gでは何本も必要になりとても不経済でした。
今回はお徳用のアロンアルファ20と言う、20gの容量のものを購入し使用しました。
 
 
スパイラル・ホーンを組み込むための穴を開けました、オリジナルのBOXては天板ですが、ここでは逆さまにして底板とします。BOXの内側は、12mmの合板が補強のため張り合わせてあり、BOXが15mmですから、計27mmもの厚さとなっていました。
 
このようなに、内側は補強板が5面に張り付けてあり、ユニットを取り付ける前面裏は、補強の桟がついていました。   片側15mmシナペニアにて、右のようにバッフル面2枚と底板ベース部の1枚の構成です。後は、ベースを浮かせるための脚となる部分をどうするかです。
    内側を全て、ツメ付きナットを付けて、ボルトで締め付けるようにしました。
いつでもバラせる仕様にしたかったのです。
左の画像は仮に組み立てをしてみました。
     
 
8cmのユニットでは、難しいのですが、鬼目ナットをエポキシ接着剤にてつけています。
ナット部と、ユニットの取り付け穴までま距離が短いので、ユニットの取り付け穴の内側にエポキシを浸透させて補強しています。
  内管もエンビ管を利用しましたので、前回作成のスパイラルと同様に、中に乾いた砂を入れて、ワインのコルクを削りエポキシ接着剤にてつけました。
     
  バッフル前面と、他、一部にウレタンニスを塗り、スバイラル・ホーンをベースに接着しました。
ここまで出来れば、ユニットを取り付けて配線すれば、音は出ますが、ここは我慢してもう少し作業を進めることにします。
   
 
スパイラル・ホーンが外に出る部分は、水性のスプレーにて塗装しました。
 
ベース部分の脚をどうするか考えていましたが、画像のようにしました。
BOXを上からかぶせるようなかたちになります。
  脚の位置が広すぎて、見た目が良くなかったので位置の変更を考えましたが、黒く塗装をすることにより、改善されました。
前回、Helix−L102に取り付け予定だったグリルホルダーを取り付けました。一時、どうなることやらと思いましたが、なんとか完成しました。
コストをかけないように作りましたので、スピーカー端子はそのまま利用しています。吸音材のサーモウールは、Helix−L102と同じように底に詰め込んであります。
     
  BOXは、全てボルトとツメ付きナット、脚は木ネジにて組み込みしています。
前面のバッフルは、15mmシナペニアが2枚とオリジナル15mmで計45mmもの厚さに達している部分もあります。
けっこう重くしっかりしたものが出来上がりました。
     
 
8月8日
ようやくセッティングして、音だしをしました。
まだ、エージング前ですが、SA/F80AMGとはまた違った、高域がとてもきれいでクリアーな感じがしました。
また、低域についても若干伸びのある、かと言って締まりがない訳でもなく、ほど良いものでした。
まだ、数曲のCDを聞いた感想なのでエージンク゜を兼ねながら色々聴いてみたいと思います。
W3−593SDは、予想した通りの私好みのユニットでした。
それと、やはりユニットの能力を引き出しているのが、3D−スパイラル・ホーンだと思います。

8月某日
SA/F80AMGでは、不満が残った、金属系の打楽器は、W3−593SDは、アルミニウムフェイズプラグを使用している為か満足するものとなっています。
SA/F80AMGは、どうしてもコーンが鳴っているという感じですが、これは、金属が鳴っているという感じです。
低域については、SA/F80AMGは、ふくよかな量感あるものにたいし、W3−593SDは、伸びのあるスッキリと全体とのバランスのあるものとなっています。

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