415.ロッキード・ヴェガ PV-1 ベンチュラ哨戒機 [アメリカ-海軍]

L0CKHEED‐VEGA PV-1 VENTURA PATROL AIRCRAFT [U.S.NAVY]

全幅:20.0m、全長:15.8m、総重量:14,100kg、最大逮度:502km/h/4,210m、
発動機:P&W. R2800-21 2,000馬力×2、
武装:機関砲/銃12.7mm ×2(旋回)、12.7mm ×2/7.7mm ×2、爆弾1,125kg、乗員:4名、
原型初飛行:1941年7月31日
Illustrated by Shigeo Koike , イラスト:小池繁夫氏

 第二次世界大戦が始まったとき、イギリスはドイツ潜水艦Uボートの脅威を制圧するために、アメリカから大量の哨戒機を導入しようとした。

 白羽の矢が立ったのが、当時、高速輸送機として定評のあったロッキド14・スーパーエレクトラを哨戒爆撃機に設計変更したロッキド・ハドソンだった。実用されたハドソンは好評で、さらにスーパーエレクトラの性能向上型、ロッキド18・ロードスター高速旅客機も軍用に改設計し、哨戒爆撃機として運用することになった。

 それがロッキード.ヴェガ.ベンチュラ(武器貸与法によるアメリカ陸軍呼称B‐34)である。その頃、ロッキードの双発旅客機の生産はヴェガ社に移されていたので、この呼称になった。一方、哨戒機を飛行艇から飛行性能に優れた陸上機に変更しようとしていた海軍が、ベンチュラに着目し、PV-1の呼称で採用することになった。PV-2、P2V、P-3Cと続くPシリーズの始まりである。

 PV-1ベンチュラは当時の海軍の大型機では最も高速機だった。航法・通信装置が完備していたから、アッツ、キスカ島などの北太平洋から南のソロモン群島方面まで広い戦線で、哨戒の他、攻撃隊の誘導、爆撃、あるいは夜間戦闘機として幅広い任務に使用されていた。

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