045.中島ブレゲー19A 2改型「初風」「東風」長距離連絡機

Breguet 19A2kai "HATSUKAZE" "KOCHIKAZE"

Long-range Communication-plane

全幅:14.83m、 全長:9.51m、 総重量:2,500kg、 最大速度:232km/h、

発動機:ロレーン水冷V型12気筒400馬力、乗員:2名

初飛行:1925年3月

Illustrated by Shigeo Koike

 

 大正14年(1925年)7月25日、朝日新聞の「初風」号と「東風」号の2機のブレゲー19Aは、官民多数の歓声に見送られて代々木練兵場を離陸し「初の欧州訪問の大飛行」の壮途についた。両機は東京〜大阪〜九州〜朝鮮〜満州を経由してシベリヤ大陸を横断し幾多の困難を乗り越えて8月23日モスクワ到着、大歓迎をうけた。

 そして9月18日ベルリン、28日パリに到達して、機体メーカーのブレゲー社、発動機のローレン社を含めこの壮挙にたいし熱烈な歓迎をした。そして更にロンドン、ブラッセル、ローマを廻って、11月29日マルセーユ港から日本郵船の鹿島丸で帰国のとにつき、15年1月日本国民の絶賛を浴びた。

 この機は中島飛行機は朝日新聞社の要請を受け三井物産を通じてフランスから2機を購入し組み立てたものである。このブレゲー19Aは本来偵察機で複葉というより1.5葉といった進歩的な構造で抜群の航続力に定評があった。日本ではこの2機以外に若干製作されたが本格的なものにはならず、朝日新聞の通信連絡機や郵便連絡機として使用された。

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