400.デハビランド「モスキート」PR.XVI写真偵察機 [イギリス]

De HAVILLAND MOSQUITO PR.XVI PHOT0-RECONNAISSANCE AIRCRAFT [U.K.]

全幅:16.41m  全長:12.87m  総重量:9,290kg  最大速度:699km/h/8,540m  
発動機:R.R.マーリン72 1,680馬力×2  装備:K24写真機M46フラッシュ  乗員:2名
初飛行:1940年11月25日
Illustrated by Shigeo Koike , イラスト:小池繁夫氏

 全金属製が常識の時代に、全木製サンドイッチ構造という逆転の発想で設計されたモスキート。爆撃機なのに防御火器をいっさいもたず、敵戦闘機を振り切るための速度だけを追求し、表面が平滑に仕上がり空気抵抗の小さい木製を採用。また、レーダー電波を反射しないことも大きな利点だった(イギリスはレーダーの先進国だったのでレーダー対策も重要視したらい)。

 この逆転の発想の成果は明白で、ドイツ爆撃に延べ23,909機が出撃し損失137機という数字になって残つている。

 「スピットに似たフォルムもいいけど、武装なしという徹底した姿勢がイギリスらしいじやないですか。好きだなぁ、この飛行機。こんな柔らかなラインは、木でなければ出ませんよね」とイギリス機好きの小池さんは絶賛。

 作品は偵察機タイプだが、木のソフトな質感を表現するためか、淡い光の中に機体を浮かび上がらせて美しい。

[ Home/Classic aeroplane index/World Museums/Questionnaire]