270.メツサーシュミットBf110G-6 夜間戦闘機 [ドイツ]

MESSERSCHMITT Bf110 FIGHTER [GERMANY]

全幅:16.27m、 全長:12.67m、 総重量:9,900kg 、最大速度:550km/h/7,000m、

発動機:ダイムラー・ベンツDB605B 1,450馬力×2 、

武装:機関砲30mm×2 20mm×2(固定) 機銃7.9mm×2(旋回)、 乗員:3名

初飛行:1936年5月12日

Illustrated by Shigeo Koike , イラスト:小池繁夫氏

 時代が戦争へと加速を始めたころ、各国は制空用大型戦闘機の開発を競っていた。そんな中で注目を集めたのがこのメッサ一シュミットBf110。

 高速と強力な武装が売り物だったが、実戦では速度も、運動性も不足で、爆撃機を護衛するはずのBf110に護衛機が必要だと皮肉られるほどだった。

 しかし、レーダーの出現により夜間戦闘機に生まれ変わる。サイズが大きい初期のレーダーを搭載するには大型の戦闘機が必要だったからだ。日本海軍の「月光」も同じような運命をたどったのがおもしろい。即ち長距離制空戦闘機としては失格だったが、二式陸上偵察機として採用後、高名な斜銃を搭載し夜間戦闘機として活躍した。

 小池さんの作品には、本当に多彩な色、表情を持った空が登場するが、この作品の空は、地上よりも一足遅く夕暮れが訪れ金色に輝く雲海。輝く雲海の遥か向こうに、沈む太陽が見えてきそうだ。

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