メッサーシュミットBf109に代表されるナチスドイツの近代的空軍力に対抗し、イギリスはスピットファイアとハリケーンの開発を急いだ。
ホーカー社は戦闘機メーカーの名門だが、生産設備の未整備、データの不足から、近代的な全金属製モノコック構造を採用すると急場の大量生産に追いつかない。そこで低翼単葉引込脚ながら、鋼管溶接構造で羽布張りというハリケーンが誕生した。
イギリス空軍初の単葉戦闘機で300マイル/h(480km/h)を超えた最初の機体であったが、やはりBfl09と対等に戦える性能とは言えず、バトル
オブ ブリテンでも主役スピットファイアの脇役となる。アジアの空では初期型の隼とも対戦したが、やはり劣勢の立場に置かれた。
作品の機体は対戦車攻撃用40mm機関砲を装備し、アフリカ戦線で使用されたD型。陽炎のたつ滑走路を離陸する力強い姿と炎のような灼熱大気に、イギリス機好きな小池さんの思い入れが感じられる。 |