ナチスドイツ得意の電撃作戦で先駆を務め、ドイツ機甲師団のあるところスツーカありとまで言われた、あまりに有名な急降下爆撃機。
同時期に誕生したメッサーシュミットBfl09とともに、第2次大戦のドイツ軍機を代表する存在と言つていい。逆ガル式の主翼、直線的なラインで引き締まった機体。「メカニックな美しさを極めたようなドイツ造形センスの極致ですね」と、イギリス機好きの小池さんも賛辞を憎しまない様子。
低速で防御武装・防弾装備が弱く、戦闘機に対してはもろかつたスツーカだが、約10タイプに達する改良を重ね、活躍の場所を選んで戦い抜いた。
作品に描かれた機体は、東部戦線で戦車キラーの異名をとったハンス・ウルリッヒ・ルデルの乗機G-2型で、主翼下面に37mm機関砲ポッドをつけた対戦車攻撃タイプ。地上の獲物を狙う猛鳥のように、ウクライナの空を飛び回つたのだろう。
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