090.ロッキード「シリウス」 高速連絡機(アメリカ)

LOCKHEED "SIRIUS" UTILITY AIRPLANE[U.S.A.]


初飛行:1929年
全幅:13.10m、 全長:8.40m、 総重量:2,360kg、 最大速度:282km/h
発動機:P&Wワスブ425馬力×1

Illustrated by Shigeo Koike , イラスト:小池繁夫氏

 「ヴェガも、このシリウスも大好きな飛行機です。」背景のイメージが先に浮かび、それに最も似合う飛行機を選んで描く場合もあくという小池さんが、白い世界のパートナ一に選んだのはシリウス。

 小池さんの作品で白銀の世界を背景にした飛行機は私の知る限りほかにはないから、よほどこの飛行機がお気に人りらしい。"スピリットオブセントルイス"で大西洋単独横断飛行の快挙を成し遂げたリンドバーグと、ヴェガで大成功を収めたロッキード社が協力して開発したのがこのシリウスである。

 リンドバーグはこの機体で米大陸横断の非公式速度記録を樹立した後、新婚のアン夫人(パイロットと通信士の資格をもっていた)を後席に乗せ、アリューシャン列島を経由して日本に至る北太平洋航路の調査飛行を行った。もしかするとそんな夫婦のエピソードが、お気に入りの理由の一つなのかもしれない。

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