030.アルバトロスD.Va戦闘機[ドイツ]

ALBATROS WERKE D.Va FIGHTER [GERMANV]

初飛行:1917年夏
全幅:9.05m 、全幅:7.33m、 総重量:937kg、最大速度:187km/h
発動機:メルセデスD。a 185馬力×1 、武装:機銃7・9mm×2、乗員:1名

Illustrated by Shigeo Koike , イラスト:小池繁夫氏

 フランスのスパッド、イギリスの5ESaと同時代に大空を舞つたドイツの戦闘機と言えばアルバトロスDシリーズ。D.1からD.Vaまで5タイプが送りだされ、第1次大戦で活躍した戦闘機の中で最もスマートな流線型を持つ機体と言われる。最初のD.1は1916年秋から戦闘に参加、その改良型D.IIIは、スパッドが登場するまでフランスの主力機ニューポールを圧倒し続けた。

 作品のD.Vaはそのまた後継機で、終戦まで当時としては珍しい大量生産が行われた。作品の構図は小池さんのオリジナルなイメージである。写真などの資料によらず想像の世界から描きだした空の風景とのこと。そういえば、飛行船ツェッペリンがドーバーを越え、初めてロンドンを空襲したのは19I5年2月19日。第1次大戦の大空は、飛行機と飛行船、気球が戦場を共有した空間でもあった。柔らかな丸味の気球と流れるような流線型のD.Vaが同じ大気の中に浮かぶ風景は、そんな時代を彷彿とさせてくれる。

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