RADIO DAYS 2009

続きはブログに継承中


10.移動運用その65/東京都八王子市金毘羅台展望台(2009.8.30)

8月最後の週末。

考えてみるとこの7〜8月まともに移動運用しておらず、このまま夏が過ぎ行くのももったいないと思い立ち、移動運用に出かける。

場所は八王子市金比羅台展望広場。標高387m。

高尾山ハイキングコース1号路の途中に位置する眺望の利く場所。高尾山ケーブルカー上展望台や高尾山山頂はもう何度も移動運用しているが、このポイントは初めてだ。

午前8時過ぎ、JR阿佐ヶ谷駅から三鷹へ。ここから三鷹駅0829発ホリデー快速河口湖行きに乗り換える。

この快速は普通の通勤型ではなく特急に使われる車両。一号車を除いて自由席。特急券もいらない。しかし停車駅は高尾駅までほぼ特別快速と同じなので特段早くはない。

JR高尾駅から京王線に乗り換え高尾山口駅へ。到着は0910JST頃。
ここまでは毎度の高尾山移動と変わらないが、今回はケーブルカーを使わずに徒歩で移動地に向かう。現地はケーブルカー山頂駅より低い所なのでいったん下るのはもったいない。

高尾山口駅から1号路へ入り、登山道を歩き出す。

この日は比較的涼しかったのも理由かもしれないが、なぜか蝉時雨一切無し。不気味なくらい静か。昨年夏に移動した正丸峠の蝉時雨と比べたら雲泥の差だ。

さて、1号路は30年近く前に登った記憶があるが、当時は未舗装だったはず。しかし今は車も通れるように整備されていて歩きやすい。但し傾斜は結構あって登るのはそんなに楽ではないが、陣馬山や景信山と比べれば距離も短くしんどくはない。

道沿いには高尾山独特の巨大な杉がそそり立っており神秘さを感じさせる。

約30分弱で金毘羅台に到着。

周辺を整備中なのか重機が入っていて若干展望広場は狭くなっていた。眺望は東に開けていて八王子市内が一望出来る。また遠くにはうっすらと新宿高層ビル群が望める。

この日は朝のうち日差しがあったものの、到着した午前10時前には曇っていて、しばらくすると台風10号接近の影響か小雨まで降ってきた。視界はあっという間に利かなくなる。

急いで移動運用の準備に入ったが、ここでFT817のマイクを忘れてきたことに気が付く。

まあCW中心に運用するつもりだったので割り切って運用を始める。

50MHzでは「ハムランドサマーコンテスト」を開催していたので参加。なぜかJARLNEWSには載っていなかったので最初は戸惑ったが。

このコンテストを含め、50MHzではCWで15局と交信。このうちこちらのCQに応えた局は9局。

他、144MHzでCW/SSBクロスモードで1局。

更に430MHzFM(こちらはVX3ハンディー機)6局とQSO.

結局1140JSTまでの約1時間40分の間に全22局と交信。

11時半頃には雨も本降りになって視界も靄ってきたので正午前に撤収を開始。ここは露天になっているので傘だけで雨を凌ぐのは難しい。結局FMDXチェックするのは諦めた。

雨に祟られた移動運用は2001年5月の鋸山以来か?

蝉時雨のまったくない静かな1号路を下り13時前に麓に到着。これほど早い撤収は珍しいかもしれない。

使用RX/YAESU FT817・スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ・ヘリカルアンテナ


9.移動運用その64/東京都八王子市景信山移動(2009.5.4)

ゴールデンウイーク恒例、有志による特定小電力無線移動交信実験。今年の移動地は八王子市景信山にする。

八王子市と相模原市の境に位置し標高727.1mの山。

移動運用地としてあまりにも有名なのだが今回初移動だ。

JR高尾駅に午前8時前到着。バス停前にはすでに多くのハイカーが並んでいた(時刻表検索)。上空にはたくさんツバメが飛び交っている。

0812JST、バス2台が続けて小仏バス停に向う。

途中、圏央道の高尾山トンネル工事現場近くを通る。なんだか大丈夫なのだろうか?こんなところをくり抜いて。

JR中央線沿いに15分程走り小仏バス停に0830JST到着。30人位のハイカーが景信山を目指す。

最初は鋪装された道を右に中央高速道路を見ながら歩く。そして小仏トンネル脇から登山道に入っていく。

結構な急坂。やはり息が切れ難儀だ。陣馬山の時と違い今は気候がよいのが幸いだったがそれにしてもしんどい。

60代位の年配ハイカーがどんどん追い抜いていく。

近郊の登山ハイクで思うのだが、大抵登山道は針葉樹植林地帯と天然落葉樹雑木林の間を交互に縫って続いている。

天然林を通る時は心地よいし足場もしっかりしているのだが、植林地帯は薄暗く地盤も侵食されて歩きづらい。植林が如何に自然の摂理に逆らっているか何となく解る。それに手入れも行き届いていないとなると更に危険が増す。

それはさておき、登るにつれ中央高速の騒音が薄れてきた。とにかく標高が上がっている事は確かだ。

1時間程で小下沢分岐という場所に達し、そこで小休止。更に20分かけて景信山山頂に。時刻にして0950JST。

バス停から1時間20分もかかった。地図の案内では1時間なのだが。

頂上には茶屋があって天ぷらとか揚げている。ハイカーの中には外国人もちらほら。

天候は薄曇り。視界もあまり良くなく、都心の高層ビル群が僅かに望める程度。しかし山頂からの眺望は北東方面を中心に180度以上大きく開けていてランドマークである西武ドームも確認出来た。すぐ左には横田基地らしき滑走路も。

また手前には圏央道と思われる白い高架とトンネルも見える。

よく利用する高尾山のケーブルカー上駅展望台からは南東方面の眺望が利いていたからこのパノラマは新鮮だ。

さっそく1022JSTよりアマチュア無線の運用を開始する。流石にロケーションがよいためかCQを出すと次々に応答がある。

高尾山頂移動の局からは人込みで凄い事になっているとのレポートがあった。最近各方面で紹介されているせいでもあろうが大変な事である。

一方、特定小電力無線のほうは、豊島区サンシャイン60展望台移動局とM3、府中市浅間山移動局とM4、あきるの市サマーランド下移動局とM5でQSO。オンエアデーと相まって各局盛んな交信が聴かれた。

結局、アマチュア無線交信数は1530JSTまでに50MHz32局(CW13、SSB19)、144MHz1(SSB)、430MHz11局(FM)のトータル44局。内こちらのCQに応答したQSOは36局だった。

430FMは殆どがハンディー機VX-3ヘリカルアンテナで1〜2.5Wの交信。それ以外の交信は八重洲FT817にDPを使用した。出力は0.5WQRP。

16時前に下山開始。予定より時間が掛り危うくバスの時間に遅れそうになる。

ガイドや地図に記されているより時間が掛ってしまう傾向あり。この設定時間は何を基準にしているのだろうか?

いずれにしろ、余裕を持った行動が望まれる。

「すぎなみYA34」東京都八王子市景信山での特定小電力無線交信記録

日時/2009年5月4日1150JST〜1530JST コールサイン/すぎなみYA34(ハンドルネームYAEN)

 無線機/ケンウッドUBZ-L5(9チャンネルタイプ)注/距離は大凡0.5km単位。

ch 時間JST 局名 移動地 距離km メリット 備考

1157

カテキング
東京都府中市浅間山

27.5

4/4
SDK会員。

1205

しろわんちゃん
東京都板橋区サンシャイン60SD

 45.5

3/3
SDK会員。

-

1258

ヨコスカJX250
神奈川県横須賀市大楠山

57.5

受信のみ。

1305

東京13924
東京都あきるの市サマーランド下流

10.0

5/5
 

1450頃

東京LM502/1
神奈川県相模原市城山

1.8

交信至らず。

東京都八王子市景信山山頂におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

受信日/2009年5月4日・受信機/スタンダードVX-3・アンテナ/イヤホーンアンテナ

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
76.7 朝霞FM

3
77.6 FM多摩

4
77.7 FM入間

5
77.7 FMやまと

3
78.4 渋谷FM

5
79.1 川崎FM

5
83.4 世田谷FM

5
83.9 FMさがみ

5
84.4 FM立川?

4

使用RX/YAESU FT817・スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ・ヘリカルアンテナ


8.移動運用その63/東京都西多摩郡瑞穂町六道山展望台移動(2009.4.29)

好天が続くGW前半「昭和の日」に移動運用。

例年ならばこの休日はオールJAコンテストの開催日なのだが今年から日程が変更となったのでノーマルな移動運用となる。

今回の移動スポットは狭山丘陵にある六道山公園展望台

展望、アクセスはこのサイトに詳しく載っている。

因にこの近くには以前移動運用で訪れた「瑞穂ビューパーク」がある。そこから更に東に位置する場所が今回の目的地。

JR阿佐ヶ谷駅を午前10時少し前に各駅停車で出発、午前10時27分三鷹発青梅行き「ホリデー快速」に乗り換えて拝島駅へ。そこから八高線にで最寄り駅箱根ヶ崎に着いたのが午前11時頃。

事前に調べたルート計算ではここから徒歩40分。結構時間が掛る。幸い駅前で無料配布されていた「みずほDE歩こう」というガイドマップが役に立った。

箱根ヶ崎駅は最近改装されたらしく新しくなっていたが、駅前の雰囲気は殆ど同じで時間が止まったよう。

駅舎を出て日光街道を渡り瑞穂町役場を通り過ぎて「大日山遊歩道」に入る。今回はガイドブックのお陰で殆ど迷う事なく目的地へ向う事が出来た。この辺りは自然公園としてかなり整備されており遊歩道も歩きやすい。

駅から50分位で六道山公園展望台に着く。周りにはサイクリングの自転車でいっぱい。「瑞穂ビューパーク」は遠くからもよく目立つ建物だが、この展望台は樹木に紛れて殆ど存在が解らない。一見中世の見張り台のような構造で面白い。

高さは13m。標高は192mあるそうだ。ここからの風景は「新東京百景」にも選ばれている。

階段を登ると屋上が展望台になっている。周りを見渡すとまるで緑の樹海に浮ぶ船の感覚。狭山丘陵から少し頭を出した感じか。

遠くは新宿や大宮方面も見渡せるが、この日はやや靄っており肉眼では確認出来ない。

どこの移動地でもランドマークになっている西武ドームはここからだとすぐ目の前に見える。

因に六道山公園展望台は狭山湖から西に7キロ程度の距離に位置している。

この日は好天だったのでひっきりなしに人が登ってくる。その片隅で正午過ぎより移動運用を開始。

正午から15時半位までに50MHz8局(SSB5、CW3)、144MHz1局(SSB1)、430MHz6局(FM3、SSB 3)のトータル15局と交信。

こちらのCQに応えたのは430MHzFMで昭島市の一局のみ。それもハンディー機での交信。

だいたい狭山、多摩丘陵クラスでの0.5WQRP運用だとこの程度しか稼げないのが相場になってきた。

ここに到着した頃は小さい黒いハチのような虫が群れ立ってぶんぶん飛んでいたがいつの間にかいなくなっている。

15時過ぎ、無線を終えてFMDXに切り替える。アンテナの微妙な向きで受信出来る局が変るのでなかなか確認するのが大変。

76.7MHzには群馬県太田市のFMTAROらしき局と鴻巣と思われるCFMが微妙に干渉しあっていた。

展望台の上で強力に受信出来た77.7MHzのFM入間サイド混信で聴こえなかった77.6MHzFM多摩も、下に降りると比較的良好に入感。場所によって入れ代わり交互に聴こえていた。

16時頃、現地撤収。

辺り一面新緑とタンポポなどの草花で敷き詰められ公園で過すにはベストなシーズンだ。一日中寝転がっていたい気分。

所々に管理事務所の注意書きが立っており「アマ無線のような敷地を占有する行為は届け出が必要」とある。

たまに大きなHFのワイヤーアンテナを広々と張って移動運用しているハムを見かける時があるが、あれは確かに目立ち過ぎて許可も致し方ないとは思う。

但しハンディーやポータブル機レベルの移動運用であれば問題はなかろう。だいたい当日思い立って出かける俄QRP移動運用にいちいち事前許可など取っていられない。

遊歩道を下って17時前に箱根ヶ崎駅到着。

東京行きのホリデー快速で立川へ。立川で途中下車して駅ビル「グランディオ立川」6階にある蕎麦屋で食事。

777円のざる蕎麦を注文。この店のカウンターは西に開けているので八王子方面に向う中央線と分岐する青梅線の線路が良く見える。

ハンディー機でFMをワッチしてみるとイヤーフォーンアンテナでも多摩、相模原、立川のCFMが良好に受信出来た。19時前、快速にて帰路に就く。

東京都西多摩郡瑞穂町六道山公園におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

受信日/2009年4月29日・受信機/スタンダードVX-3・アンテナ/ロッドアンテナ

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
76.7 FMTARO(群馬県太田市)

2
76.7 フラワーFM(鴻巣市)

2
77.6 FM多摩

4
77.7 FM入間

5
79.0 多摩レイクサイト

2
83.4 世田谷FM

4
83.9 FMさがみ

4
84.4 FM立川

3
86.9 不明ミニFM

4

使用RX/YAESU FT817・スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ・ヘリカルアンテナ


7.移動運用その62/東京都多摩市多摩丘陵パノラマの丘移動(2009.4.11)

お花見シーズンも一段落した週末、天候も良かったので移動運用に赴く。

目的地は多摩ニュータウンの尾根沿いにある「多摩丘陵パノラマの丘」というスポットだ。

東京都多摩市と川崎市麻生区の境。ちょうど特定小電力無線移動のメッカ「見晴らし緑地」の尾根沿いを南西に辿った場所に位置する。

多摩丘陵の尾根伝いは最近ハイキングコースが整備されて無線運用に適した場所もまだまだたくさんある。

さて往路は京王線新宿発北野行き急行で調布へ。更に調布から京王相模原線に乗り換える。

ここ数日は初夏のような陽気でこの日も夏日。満開だった桜もかなり散ってしまったが車窓からはまだ染井吉野が風景の中でピンク色に染まっている。

最寄り駅京王永山駅に着いたのは午前11時頃。小田急線のホームと隣接しており多摩センター駅と造りが似ている。

この駅で降りたのは初めてであった。

1970年以降に造られた多摩ニュータウン独特の駅舎の雰囲気は琴線に触れる。

目的のスポットへはここからバスだ。最寄りのバス停は「永山いちょう通り」か「諏訪南公園」。

比較的複数の路線が通っており、便数もあるのでそれほどアクセスには苦労しない。歩いても行けない事はないが30分近くかかりそう。

今回は神奈川中央バスの路線を使う。

170円前乗り。スイカを使う時は乗る時に行き先を運転手に告げる。永山駅から約5分くらいで「永山いちょう通り」バス停に到着。

ここは以前、「南永山小学校」というバス停だったのだが、その学校が児童減で廃校となってしまったらしく名称が変更になっていた。

多摩ニュータウンは住民の少子高齢化が著しく、いずれ「限界集落」になってしまうのではと不安になる。一応周りを見渡せばまだまだ人は多く廃屋化している訳ではないが1971年に分譲を始めた多摩ニュータウンがわずか40年目にして過疎化の危惧に見舞われるとは誰が想像したろうか。

そんな事を夢想しつつ目的地へ足を運ぶ。バス停から徒歩でだいたい6〜7分だ。

尾根幹線道路の向こう側なので道路を渡る横断歩道に辿り着くのが面倒。給食センターの脇を行くとすぐに展望スポットへの階段が見つかる。

階段を上り詰めると尾根沿いの広場に出た。ここが「多摩丘陵パノラマの丘」だ。

標高は145m位。目の前に丹沢山系が広がり眺望は大変良い。晴れていれば目の前に富士山も見えるようだ。

多摩センターにあるベネッセビルも確認出来る。

おもに北東から南西方面が開けている。残念ながら都心や横浜方面は眺望が利かないがそれでも思ったより視界は広い。

「見晴らし緑地」と同じ尾根沿いで恐らく標高もそれ程違わないだろう。

ところでこの尾根沿いには「多摩よこやまの道」という散策道が通っておりハイカーも多い。

またこの展望スポットは別名「防人見返りの峠」とも呼称される。これは万葉集の時代、召集された防人が郷土を離れ、当時「横山」と呼ばれた多摩丘陵を超える時、故郷を振り返り家族との別れを惜しんだ事が由来とされている。

この辺りは古代の東海道が通っていたという説もあるそうだ。多摩丘陵の尾根沿いは当時から流通、軍事の上でも重要な要所だったらしい。

そんな古の時代を想像しながら電鍵を叩くのもオツかも知れぬ。

それはさておき、とにかく暑い日で4月とは思えぬ陽射しを避けるため傘をさしながらの運用となる。

午前11時半ころから15時半位までに50MHz8局(SSB6、CW2)、144MHz2局(SSB1、CW1)、430MHz5局(FM4、SSB 1)のトータル15局と交信。こちらのCQに応えたのは144MHzCWで町田市の一局のみであったが、0.5WQRPでこの標高では致し方あるまい。

FMDXでは都内ではあまり受信出来ない横浜のサルースが良好に聴こえていた。

考えてみればここは神奈川県との県境でもあるから受信出来て当たり前かも知れない。

いずれにしろ天候も良く爽快感が得らた場所でもあったのでFBな移動となった。

帰路は「よこやまの道」をしばらく北東に進み尾根幹線道路に出るルートを歩む。

道の先に「見晴らし緑地」の給水タンクと電波中継塔が望めた。この尾根沿いの道にはまだまだ移動運用スポットがありそうである。

16時過ぎ、「諏訪南公園」バス停から京王バスで永山駅へ。

ところで永山駅の新宿方向にはトンネルが二つあるがこれは京王線がみはらし緑地がある多摩丘陵を貫いている部分だ。

帰りは多摩センターモノレール経由で立川に出る。

モノレール内は新入生歓迎シーズンでたくさんの学生でごった返していた。

東京都多摩市「多摩丘陵パノラマの丘」におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

受信日/2009年4月11日・受信機/スタンダードVX-3・アンテナ/ロッドアンテナ

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
77.6 FM多摩

5
78.2 武蔵野FM

4
79.1 川崎FM

4〜5
83.4 世田谷FM

4
83.8 調布FM

4
83.9 FMさがみ

5
84.1 サルース横浜

4
84.4 FM立川

4

使用RX/YAESU FT817・スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ・ヘリカルアンテナ


6.足立FM準備会ミニFMを聴きに行く(2009.3.22)

足立区に新たにコミュニティーFMを設立する動きがあって、その準備会がミニFMを開設して放送しているので足を運んでみた。

送信場所は足立区青井5丁目周辺。環状7号線沿いだ。

法定内出力なので相当近くまで行かないと受信する事が難しそうである。

最寄り駅は東武伊勢崎線五反野駅。駅を降りて受信機(VX-3)を周波数に合わせるが当然聴こえない。出来るだけ近い場所まで歩くしかなさそうである。

この日は生憎風雨が強い日。傘を片手に青井5丁目に向い歩き始める。

バスもあるにはあるのだが本数が少なく歩く方が早い。思ったよりも距離がある。行けども行けどもミニFM局は聴こえない。

30分近く歩いたろうか。まったく受信出来なかったので今日は停波しているのかと心配になってくる。風雨も強くなってきた。

そのうち遂に環状7号線まで出てしまう。

正確な送信場所が解らないのでどちらに向うべきか戸惑う。

取りあえず高い場所に移動するため、環状7号線の西加平歩道橋に登ってみる。

VX-3にロッドアンテナを接続し風雨に耐えながらワッチを続行。

すると僅かに音楽が聞こえてきた。卒業の曲特集を流ししている。暫くすると局名告知が出てやっと確認する事が出来た。

それにしても法定内ミニFMは可聴エリアが極めて狭い事を改めて知る。

この青井局の他にも中継局が二つ出ているのだが流石に疲れてしまい、この日はこのまま五反野駅から帰宅する。


5.移動運用その61/千葉県千葉市中央区千葉ポートタワー移動(2009.3.7)

久しぶりに好天となったこの日、新たな移動運用スポットを求めて外出する。

目的地は千葉ポートタワー

東京湾を望む千葉市中央区に1986年に建てられた高さ125mの展望タワー。地上113mの所に展望フロアがある。

最寄り駅は京葉線千葉みなと駅。そこから徒歩で15分位の所。

当日、JR阿佐ヶ谷駅から総武線で錦糸町まで鈍行。そこから市川まで快速。再び鈍行で西船橋。更に武蔵野線で南船橋。そして京葉線に乗り換えて千葉みなと駅という面倒なルートを使ってしまったので2時間近くかかってしまった。

後で考えれば総武線で千葉駅まで行ってモノレールで千葉みなと駅に出るルートがベターだったかも。

さて、14時半頃千葉みなと駅に着いてタワーに向って歩き出す。

駅南口から見上げればすぐにタワーが望めるのでそれを目標に進めば良い。県美術館や警察署を左に見ながら大きな通りを進む。

ただし結構駅から歩くので面倒。
バス路線もあるのだが1日に数本しかないので結局は駅から歩くしかない。

15分程でタワーの麓に到着。

思ったより細い塔で作りもシンプル。

入り口は海岸側にあるのでぐるっと回り込まないと解らない。

展望室まで行くには入場料が必要だ(大人410円)。自販機でチケットを買い、エレベーターで地上113mの展望室へ。

中味が空の塔を登っていくので何だか落ち着かない。

遠望フロアも小規模。しかし晴天の休日なのでお客さんは比較的多かった。陽射しが入ってフロア内は暑い位。

眺望はまあまあ。富士山は望めなかったが筑波山はハッキリ見えた。千葉湾岸のコンビナートや港湾施設などもじっくり観察する事ができる。

展望フロアのソファーに腰掛け、無線運用始めたのが15時頃。バッグからFT817のロッドアンテナを延ばすスタイルで運用。

目の前を警備員が何回か通り過ぎたが何も言われず。

おそらくここでのQRVは問題ないであろう。

ただ一階下にはカフェラウンジもあるのでそちらのほうが腰を据えて運用運用出来たかも。

結局17時過ぎまでの約2時間強で144MHz4局(SSB3、CW1)、430MHz4局(FM4)のトータル8局。内こちらのCQに応えたのは3局であった。

50MHzはノイズが多くQRVしなかった。

都内と繋がったのは僅か1局。殆どは北関東方面。430MHzFMに関してはFT817+ロッドアンテナよりVX-3+ヘリカルアンテナの方が飛びが良い感じ。

土曜の午後なのでハンディー機で散歩がてらQSOしている人も居た。

なお、FMDXはBAYFMの混変調が激しく実用にならないため実施しなかった。

17時半、展望ロビーを撤収。

幸いJR千葉駅行きのバスが17時30分過ぎに1本あったため、それに乗り込み15分程で千葉駅到着。

総武線快速17時59分発東京行きに乗り込み錦糸町で鈍行に乗り換えて帰宅。

途中、ハンディー機のラジオで本八幡錦糸町間で市川FM、錦糸町秋葉原間でかつしかFMを受信。

帰りは比較的スムーズであった。

使用RX/YAESU FT817・スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ロッドアンテナ・ヘリカルアンテナ


4.小型衛星のCWビーコンを受信する(2009.1.25)

先日、このページにも記したが23日(予定より二日延期)に無事打ち上げられたJAXAの温室効果ガス測定技術衛星(GOSAT)『いぶき』に便乗した小型衛星7つのうち、5つがアマチュア無線430MHz帯でCWビーコンを発信している。

この小型衛星群も無事軌道に乗ったようで現在地球を周回中だ。

画像は切り離された『いぶき』から見た軌道投入前の小型衛星群の乗ったH2飛行体(JAXAのサイトより)。

そこで自分もこの衛星群のCWビーコン受信にチャレンジしてみた。

とはいえ家にはサテライト送受信用アンテナも追跡用ソフトも一切ない。

いつものFMDX、アマ無線兼用ログペリアンテナとFT817のみだ。

国際宇宙ステーションからのダウンリンク波は強力に受信出来るが、はたしてミニ衛星のビーコンはこのラインアップで受信可能だろうか?

問題はこのミニ衛星がいつ、可視範囲にやってくるかを知ることである。

周波数は予め各々の衛星地上局サイトなどで公表されているので待ち受け受信可能だが、軌道の方は打ち上げられてから決まるからそれが何処に発表されるかを捜さねばならない。

予備知識がないためまずそれを見つけるのが大変だった。

(衛星の可視日時を検索出来るサイトを下記に紹介

ところが当初はこのサイトの存在に気が付かず相当の労力を強いられた。各々ミニ衛星の地上局サイトにアクセスするがなかなか情報が載っていない。

打ち上げ数時間後、東京大学「PRISM」衛星の打ち上げプロジェクト実況ブログに簡単な予測がちょっとだけ記されていたのでそれを頼りに衛星が上空にやってくるのを待つ。

ダウンリンク周波数には幸い信号を妨げる程の混信もノイズもない。

だが時間になってもそれらしきビーコンは聴こえてこない。

さすがにISSのようには簡単に受信出来ないかと諦めかけた頃、僅かにCWの音が?

それもドップラー効果でどんどん受信周波数がずれていく。あわててチューニングノブを動かし追っかける。信号強度も変動。多分衛星が回転しているからであろう。内容は数字のゼロを連続して打っている。時々欧文アルファベッドが入る。

[・・・0000A51CB1B60010 PR200000000000000 PR3000・・・000・・・000000・・・02]

(周波数/437.250MHz 受信年月日/2009年1月23日 受信時間/2355〜2356JST 受信機/ヤエスFT817 アンテナ/クリエイトCLP5130-1)

意味は不明だが何かのテレメトリか?

最初の受信はほんの数分だったが聴こえていたというだけでも収穫だ。特にドップラーシフトのかかった信号は独特で新鮮。

上空666kmからわずか80mWでの信号を普段FM放送を聴いているアンテナで受信出来た成果は大きい。

周波数は430MHz帯だから特定小電力無線(10mWで420MHz〜440MHz帯)と何となく趣向が似通っている。

特定小電力無線でもロケーションがよければ100〜200kmは飛ぶので80mWあれば十分か。

その後、香川大学の小型衛星STARS航空高専のKKS-1のCWビーコンも受信。どうやら今の所は東京大学「PRISM」と似た軌道を回っているらしい。

航空高専の衛星CWビーコンはローマ字で住所、コールサインなどを打っているのですぐに確認出来る。宇宙から「荒川区」と欧文モールスで発信しているのを聴くのは何とも面白い。

所々信号が微弱で拾えず抜けているがこんな感じ。

[・・・ELLO THIS IS・・・1・・・1・・・IS・・・LO THIS IS・・・KS-1
1 HELLO THIS IS KK・・・1 NAMI・・・SN・YU ARAKAWA・・・TOKYO・・・TO・・・PAN
2・・・TOKYO ME・・・OPO・・・TAN COLLEGE OF IN・・・T・・・YO・・・O・・・METOROPOLITAN CO・・・LEGE・・・
5 JQ1YYY・・・5 JQ・・・YY]

(周波数/437.385MHz 受信年月日/2009年1月25日 受信時間/0028〜0034JST 受信機/ヤエスFT817 アンテナ/クリエイトCLP5130-1)

いずれにしろ、CWビーコンを僅かでも拾うだけなら特別な設備は要らない。

430MHz帯でCWモードが受信出来てファインチューニング可能なリグとGPアンテナないし八木アンテナ。あとは見晴しのよい場所であれば問題なく聴こえよう。

そして自分のいる場所でいつ衛星が上空に現れるのかを下記のサイトで調べて受信を試みればよい。

  • 衛星のパス情報
  • 大きな衛星のパス情報『軌道データ提供サイト』

    アマチュア衛星のパス情報JAMSAT 日本アマチュア衛星通信協会のサイト

    東京大学「PRISM」衛星他のパス情報東京大学地上局

    国際宇宙ステーションのパス情報JAXA『国際宇宙ステーションを見よう』

    さて、今回打ち上げられたアマチュア無線電波を発するミニ衛星いずれも受信報告に対してベリカードを発行してくれるそうだ。

    指定のメールアドレスにレポートを送ると受け付けてくれる。

    ベリカード希望の場合は下記サイトを参照。

    ■東京大学
     「PRISM」(アマチュア衛星)
    http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/prism/main.html

    受信報告ベリカードのページ
    ■香川大学
     「STARS」(アマチュア衛星)
    http://stars1.eng.kagawa-u.ac.jp/

    受信報告のページ

    ■東京都立産業技術高等専門学校(東京都立航空高等専門学校)
     「KKS-1」(アマチュア衛星)
    http://www.kouku-k.ac.jp/~kks-1/

    受信報告ベリカードのページ


    3.今年は世界天文年(2009.1.17)

    今年は世界天文年だそうだ。

    夏には日本で皆既日食が見られるようだし、JAXAのH2Aロケットによる金星探査衛星打ち上げ、また日本人宇宙飛行士によるISS長期滞在も予定されている。

    アマチュア無線やBCLにとっても、2009年は宇宙をターゲットにしてみるのも一興かもしれない。

    もっとも大袈裟に仰角ローテータ−+八木アンテナをスタックにしてサテライト交信に挑戦という訳ではなく、既存の機材でそこそこ「宇宙」は楽しめる。

    ここに紹介したのは一昨年JAXAの月探査衛星『かぐや』の打上げ実況を放送したネットラジオ『LUNA FM』のベリカード。

    『LUNA FM』はもともと『かぐや』プロジェクト応援のために設けられたネットラジオ局である。

    ベリカードはその実況放送を聴いてサイト上にある受信報告用プラットホームからレポートを出すとネット経由でリスナーに届けられる。

    ライブ放送後もオンデマンドで聴く事が可能であるのは嬉しい。

    『LUNA FM』はその後、JAXA放送(JAXA-TV)をインターネットライブ中継とオンデマンド配信で伝える専門サイト『Rocket-TV』に移行して、今でもJAXA関連の打ち上げ放送を続けており、その度にベリカードを発行している。

    1月21日にも温室効果ガス測定技術衛星(GOSAT)をH2Aロケット15号機により打ち上げる実況を行うそうだ。

    またこのロケットには幾つかの便乗小型衛星も搭載されて、その内5つ程がアマチュア無線帯でCWビーコンなどを送信するらしい。

    条件さえよければ、その電波も受信出来るかもしれない。受信確認証を発行する衛星事業者もあるそうだ。

    ■東京大学
     「PRISM」(アマチュア衛星)
    http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/prism/main.html
    ■香川大学
     「STARS」(アマチュア衛星)
    http://stars1.eng.kagawa-u.ac.jp/

    ■東京都立産業技術高等専門学校(東京都立航空高等専門学校)
     「KKS-1」(アマチュア衛星)
    http://www.kouku-k.ac.jp/~kks-1/
    ■ソラン(株)
     「かがやき」(アマチュア衛星)
    http://www.sorun.co.jp/kagayaki/top.html
    ■東大阪宇宙開発協同組合
     「SOHLA-1」(アマチュア衛星の機能も搭載)
    http://www.sohla.com/requirement/index.php

    【「いぶき」の相乗り小型副衛星】
    http://www.jaxa.jp/countdown/f15/overview/sub_payload_j.html

    【日本のCubeSat衛星】
    http://www.jarl.or.jp/Japanese/7_Technical/cubesat/cubesat.htm

    また、ISS長期滞在する日本人宇宙飛行士若田さんはアマチュア無線の資格を持っているようでISS上から日本語でQRVするかもしれない。

    交信は設備が整わないと難しいがスクールコンタクト時には容易に受信出来るだろう。ISSからのダウンリンクの電波は強力なのでハンディー機とヘリカルアンテナでも大丈夫だ。

    サテライトに関する入門サイトはここにあるのでいろいろチャレンジしてみるのもよい。

    またISSが日本上空にいつ来るかはJAXAのサイトで検索する事が出来る。

    宇宙に関するアマ無線やBCLの話題はあまり報道されないし、難しく感じられるのだがいろいろ探ってみると簡単な設備でも楽しめる分野もある。

    宇宙に夢を馳せるきっかけとするのも一興である。


    2.移動運用その60/東京都新宿区新宿センタービル移動(2009.1.12)

    本年最初の三連休最終日、成人の日に昨年11月に続いて西新宿の高層ビル街に移動。

    この日も買い物ついでだったのでリグはハンディー機VX-3の430FMオンリー運用である。

    場所は新宿センタービル。地上高223m。地上54階建て。

    西新宿超高層ビル群の中では高い方だ。JR新宿駅西口からなら最もアクセスしやすい。地下道沿いモニュメント『新宿の目』の先にある。地下道から直接アプローチ可能。

    エレベーターで無料展望ロビーのある53階へ。レストラン街の一角に設けられている。

    但しあまり広くはない。住友ビルの半分くらいだ。

    ここは南側に眺望が開けており、新宿南口の夜景が目立つ。また正面に見えるポッカリと暗い部分は明治神宮。

    遠くに羽田空港発着の航空機のライトがよく見える。

    都庁舎が出来る前までは最も南側眺望が利く展望ロビーとして重宝した。

    この日は現地に18時半頃到着。殆ど人は居らず同フロアにあるレストランも閑散としている。成人の日の夜だというのに何とも寂しい限り。

    それはさておき、さっそく運用開始。

    南に開けているので横浜、川崎、目黒区辺りから呼ばれる。

    ただ眺望出来る範囲が狭いので正面以外の地域へはうまく電波が飛んでくれないようだ。住友ビルと比べると情況はよくない。

    そこでちょっと身体を乗り出してガラスに接するようにCQを出す。すると千葉や杉並という東西方面から呼ばれるようになった。

    時間にしておよそ45分。19時15分頃までに7局と交信。うち6局がこちらのCQに応答したQSOであった。

    この間、ロビーに訪れたのは写真を撮影に来た男性とカップル1組。他レストラン帰りと思われる団体数人位。比較的ストレスなく運用出来た。またガードマンの姿も見かけずに済んだ。

    この情況だと、他の西新宿高層ビル展望ロビーでもハンディー機位なら何とか運用出来そうである。

    数年前にNGだった野村ビルに最チャレンジしてみても面白そうだ。

    ところで新宿NSビル30階にあった無料展望ロビーがフロア全体を会議室にしてしまったためなくなってしまったらしい。

    高度は低かったが比較的広かったので少々残念ではある。下の29階にも眺望が利く場所があるのだが特にFBなロケーションともいえない。

    都庁舎を除いて、無料展望ロビーがあるのは、これで新宿センタービル、住友ビル、野村ビルの三つとなった。

    都庁舎のポリシーは今、どうなっているかは解らないがほぼ360度全開な場所だけに何とかしてほしいものだ。

    因に最近、この西新宿高層ビル群に新たに仲間入りしたコクーンタワーというのが完成した。繭のような奇抜なデザインなのだが展望室は出来るのだろうか?

    ビル全体が専門学校校舎のようなのであまり期待は出来そうにない。

    19時半頃ビルを降りて西口のヨドバシカメラで買い物をし帰宅。

    使用RX/スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ヘリカルアンテナ


    1.移動運用その59/東京都八王子市陣馬山移動(2009.1.2)

    2009年ニューイヤーパーティー。

    今年はちょっと腰を入れた移動運用を計画した。といってもそんな大袈裟な遠征を考えたのではなく、あくまで近場で、かつ飛びの良さそうなロケーションを模索してみた。

    とはいえ、これまで未踏の場で好ロケーションとなると、公共交通機関を使ってすぐに運用出来るポイントはもう限られてしまっている。

    大抵は自家用車か徒歩でのハイクを伴わねば辿り着く事が出来ないところばかりだ。

    電車、バスでの移動運用派のアマ無線家にとってはどうしても余計な時間と体力消耗を強いられてしまう。

    だがそんなことはいっていられない。無理矢理にでも身体を動かして行動する以外に方法はないのだ。

    そこで今回は高尾山系の影信山、陣馬山辺りを目標に決める。

    いずれも昔から移動運用のメッカと知られたポイントである。しかし、移動ポイントまでケーブルカーで行ける高尾山とは違い、徒歩で一時間以上登らねばならない場所だ。

    これがネックでこれまでアタックした事がなかったのである。

    正月二日、意を決して阿佐ヶ谷の自宅を午前10時過ぎに出発する。移動運用にはかなり遅い時間帯。

    ハイク用の地図は用意したが、本格的な準備はせず、またもや行き当たりばったり。

    天候は冬晴れで視界が良い。JR中央線から富士山がよく見える。

    午前11時半過ぎ、JR高尾駅到着。

    北口のバスターミナルに陣馬山、景信山行のバスが出ている(時刻表はこちら)。実は当初、景信山を目標としていたのだが、影信登山口に向う「小仏行き」のバスが11時代は1時間に一本しかなく、40分近く待たねばならない羽目に。

    一方、陣馬山行きバスは5分程待てば発車するようだった。

    陣馬山のほうがバス、登山行程が共に長いのだが、バスを待つ時間を含めればどっこいどっこい。

    しばらく思案した挙げ句、これも天命だと思い、予定を陣馬山に変更し11時50分発の西東京バス『陣馬高原下』行きに乗り込む(終点まで片道540円)。車内はほぼ席が埋まる状態だが、大半は途中下車するであろう一般客。時間的にハイカーは僅かだ。

    暫く市街地を走り抜けたバスは少しづつ山間に入っていく。高度も上がり道も狭くなっていくが道路は整備されており乗り心地は悪くない。

    40分弱で終点の『陣馬高原下』バス折り返し場に到着する。この時点で乗客は6〜7人だろうか。

    バスの時刻表をチェックして陣馬山山頂へと向う。ガイドではここから徒歩で1時間半とか。この時点で時刻は12時半なので到着するのは14時頃と推定。

    やはり出発時間が遅かったのは痛い。

    和田峠に通じる陣馬街道をひたすら歩く。

    緩やかに登っていく車道だ。案内図を見たら距離にして2キロ以上ある。車を使えば和田峠に駐車しそこから徒歩20分位で山頂に至れるが公共交通機関のみだとバス停から延々徒歩で登ってこなければならない。時間にして1時間。その上体力も消耗する。

    っそバスを和田峠まで通せばよいのにと思ってしまう。最近流行のコミュニティーバスであれば不可能ではなかろう。

    どうにも腑に落ちない。

    それはさておき、陣馬山山頂へは和田峠を経由せずにショートカット出来る登山道もある。陣馬街道途中よりその登山道入り口がある。距離もこちらの方が短い。今回はこの登山道を利用する事にした。

    植林管理の林道を流用したらしく、人工の杉林の中を尾根沿いに登っていく。

    この辺りの道程は堂平山や正丸峠と似ている。

    危険なところは殆どないが急坂が多く息が切れる。真冬で所々に霜柱も残っている。寒いのに汗をかくから小休止すると汗で濡れたTシャツが冷たくて体温を持っていかれてしまう。替えのシャツもタオルも持ってこなかったので焦る。

    冬の山は鳥のさえずりも虫の音も何もない静寂の世界。無味乾燥で不気味でもある。爽快感が喪失している。

    何より目的がハイクではないので山登りは単なる時間の無駄と苦痛でしかない。ただただ足元を見詰めつつ「早く頂上へ・・早く頂上へ・・」と念仏を唱えるごとく足を一歩一歩前に進めるだけだ。

    2人位のハイカーが自分を抜いていった。午後1時半を過ぎると下山するハイカーとすれ違うようになる。

    途中足が吊って座り込んでしまった。

    まったくもってしんどい。そして汗で濡れたシャツが不快!

    真冬に登山する趣味はないので何もかもが不愉快。悪態をつきながら無理矢理身体を運び上げている感じだった。

    バス停を出て1時間半。14時過ぎにやっと頂上らしき視界が開けてきた。和田峠からの登山道と合流して、14時10分頃ようやく標高855mの陣馬山山頂へ到着した。

    バス停が標高333mだから高低差520mを徒歩で踏破したのだ。

    ガイドブックなどで見慣れた白馬のモニュメントがそそり立つ山頂には思ったより多くのハイカーの姿があった。

    犬まで連れている人も。車だと散歩気分で来れるのだろうか?

    澄み切った冬晴れで視界は良好。360度眺望の陣馬山山頂は期待通りのパノラマが広がっていた。

    富士山は逆光ぎみで残念だったが都心方面の視界は抜群だ。西武ドームとさいたま大宮市街地が重なるように見えるのは興味深い。

    もっとパノラマを堪能したかったのだが如何せん時間がない。急いで無線運用の準備をする。

    ここは神奈川県と東京都の県境。白馬モニュメント正面向って東側が東京都八王子市、西側が神奈川県相模原市だ。

    今回は八王子市側で運用することに。

    ところでアマチュア無線のメッカである陣馬山だからニューイヤーパーティーとなれば「先客」さんが陣取っているのではないかと想像していたのだが無線家は誰も居らず。なんだか拍子抜けだ。時間が遅かったので撤収した後だったのだろうか?

    頂のベンチで14時20分頃から運用を開始する。

    幸い風が弱い日だったので助かった。汗で濡れたシャツが冷えずに済んだ。これが寒風吹き荒れる日だったらゾッとする。

    16時15分までの約1時間55分の間にQRP0.5w運用で50MHz6局(SSB1、CW5)/144MHz25局(CW25)/430MHz2局(FM2)のトータル33局とQSO。内24局がこちらのCQに応答した交信。最近は50MHzより144MHzのほうがCWはアクティブのようだ。

    いずれにしろ到着が遅かったので時間が限られており好ロケーションであったのに勿体無い感じ。FMDXもじっくり確認する事が出来なかった。

    16時半過ぎ、富士山をバックに沈む夕日を眺めつつ下山開始。すると徐に売店のおじさんが声を掛けてくる。

    今からの下山だと途中で真っ暗になるので懐中電灯がないと危険。和田峠経由で車道沿いに下るようにと忠告を受ける。

    考えてみればこの時期は17時になれば真っ暗である。あの登山道を灯り無しに下るのは確かにマトモな行為ではなかろう。

    忠告通りに和田峠に向って下山。15分程で峠に到着。後は車道をバス停に向って下るだけとタカを括って歩き始めた。

    しかしこの車道にも照明はない。既に周りは真っ暗闇。三日月の灯りで「木漏れ日」が出来る程の闇。

    その中を時々車が走ってくる。歩道などないのでぶつけられたら大変だ。幸いバックの中に発光ダイオード付のキーホルダーがあったのでそれを頼りに道を下る。こんな小さい灯りすら明るく感じる程の闇だったのである。

    バスの時間が刻々と迫るのになかなか麓のバス停に着かない。かといってこの暗闇を闇雲に走ったら危険である。

    ぼうっとした月灯りの「木漏れ日」が距離感をおぼろげにさせて転びそうになのだ。

    結局バス停に着いたのは17時42分。2分差でバスが出た後だった。約1時間、このバス停で次の便を待たねばならない。

    これも「天命」だと諦めベンチで佇む。他に2人のハイカーが残されていた。

    バスを待つ間、ハンディー機VX-3で交信を試みるが結局QSO出来たのはさいたま市の1局のみ。

    18時40分。やっと「高尾駅」行のバスに乗り込み帰路に就く。

    正月休みで道はがらがら。30分程で高尾駅到着。

    遅い時間帯での冬期山歩きを伴う移動運用は思わぬ「危険」が潜んでいる事を教訓にしたい。

    陣馬山は確かに良いロケーションではあったが徒歩での行程はかなりの体力と時間消費を覚悟しなければならない。

    和田峠までバスが通ってくれる事を切に願いたい。

    東京都八王子市陣馬山山頂におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

    受信日/2009年1月2日・受信機/スタンダードVX-3・アンテナ/イヤホーンアンテナ

    周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
    76.7 未確認局(鴻巣?)

    2
    77.7 FM入間

    5
    77.7 FMやまと

    5
    78.4 渋谷FM?

    5
    79.1 川崎FM

    4
    82.8 鎌倉FM

    5
    83.1 レディオ湘南(藤沢)

    5
    83.4 世田谷FM

    4
    83.9 FMさがみ

    5
    84.1 未確認局(サルース横浜?)

    4
    84.4 FM立川?

    4
    86.9 不明ミニFM

    3

    使用RX/YAESU FT817・スタンダードVX-3 出力/0.5〜1.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ・ヘリカルアンテナ


    HOME/DAYS