RADIO DAYS 2007


15.移動運用その48/東京都八王子市帝京大学11号館8階移動(2007.10.21)

この日、母校である帝京大学の学園祭が行われていたので久しぶりに無線機を持って足を運んでみる。

今回はJR立川駅から多摩モノレールに乗り換えのルートを選択。

沿線からの眺めは抜群だ。多摩地区を南北に貫くモノレール軌道からは起伏に富む多摩丘陵地帯の絶景を楽しむ事ができる。

20分程で「大塚帝京大学駅」に到着。

野猿街道沿い徒歩15分で帝京大学に辿り着く。モノレールの開通でアクセスは格段に向上した。

この学舎は八王子市と多摩市に跨がる多摩丘陵の上に林立しているので、通学はいわば「毎日登山」であった。

当然眺望もよく、校舎上階からは多摩川を挟んで遠く新宿の高層ビルが見渡せる。

ところでこの大学のアマチュア無線クラブも少し前はかなりアクティビティーが高かったのであるが、最近はあまりコールを聞かない。今年の学園祭も公開運用は実施していなかったようである。

それはさておき、学内で比較的高い11号館の8階まで登って電波を出してみる。天候も良かったので遠く新宿も見渡せる。学園祭期間は比較的学内の行き来は自由であるし、この階は催し物も展示もない。気兼ねなく都心側の窓際に陣取って無線運用開始。

アンテナはホイップなのであまり飛ばないのだが、それでも見通し距離である府中市中河原と稲城市の局と430MHzのFM/SSBで2局交信した。わずか30分位の運用であったが取りあえず交信出来たのは収穫。

こういった多摩丘陵頂上付近の好ロケーションでの無線運用はその場に公共の公園でもない限り難しいのだが、学校施設がある場合は学園祭等の特別な行事を狙って電波を出すのも一興であろう。

因にCFM受信結果は下記の通り。

東京都八王子市帝京大学11号館8階におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

受信日/2007年10月21日・受信機/SONYSRF-M100・アンテナ/ロッドアンテナ

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
76.7 不明局

-
77.6 FM多摩

5
78.2 武蔵野FM

3
78.4 渋谷FM

3
79.1 川崎FM

3〜4
83.4 世田谷FM

2
83.8 調布FM

4
84.2 FM西東京

2

使用RX/YAESU FT817 出力/0.5w運用 使用アンテナ/ホイップアンテナ


14.移動運用その47/埼玉県入間市桜山展望台移動(2007.10.14)

やっと秋らしくなった10月中旬。東京CWコンテストが開催された日曜日に移動運用を実施。

場所は入間市にある桜山展望台。

昭和62年に加治丘陵の尾根標高約190mに建てられたコンクリート製の展望台。このような施設があるのはつい最近まで知らなかった。

朝、午前8時頃西武新宿線鷺宮駅を出発。所沢駅で池袋線下りの快速急行に乗り換える。車内は飯能方面への登山客でごった返す。

午前8時40分頃、入間市駅到着。

ここから西武バス8時54分発「河辺駅行き」に乗り継ぐ。なお、この路線は1時間に1〜2本しかないので事前に時刻表をチェックしておく必要がある。

さて、入間市駅前を発車したバスは一路「青梅入間線」という街道を西へと向う。所要時間約15分で展望台最寄りバス停「谷ヶ貫寺」に到着。

周りは閑静な茶畑の広がる田園地帯。街道の北側に加治丘陵が見渡せてその尾根に桜山展望台も望める。

バス停から丘に向う上り坂を15分程歩くと桜山展望台に到着。

思ったよりも比較的アクセスはよい。

バス以外では西武池袋線仏子駅よりハイキングコースで徒歩1時間というルートもある。中高年のハイカーが何人もすれ違うのでハイキングの中間点として人気があるようだ。

さて、この日は生憎の曇り空で視界も良くない。しかし展望台からは北西に飯能市の市街が一望出来る。

また南側には多摩丘陵が見渡せて西武ドームの白い屋根も覗いていた。

近くにはFM入間の送信アンテナも設置されている入間総合クリ−ンセンターの煙突も窺える。

また、以前移動運用で登った事のあった瑞穂ビューパークの展望台も遥か南に確認する事が出来た。

午前7時から始まっていた東京CWコンテストには9時40分頃から参加する。

およそ2時間で37局とQSO出来た。コンテストは11時半ころ切り上げて、一般の移動運用に移行。

14時20分までの4時間40分間でコンテスト、一般運用合わせて50MHz21局(SSB8、CW13)、144MHz16局(SSB4、CW12)、430MHz22局(SSB1、CW17、FM4)のトータル59局と交信。

アンテナは都内方向東側に向けたのでやはり東京の局と多く交信できた。いつもながらの0.5w運用であったがこのロケーションからすればまずまずである。

休日のため、この展望台にも時たまハイカーが登ってくる。面白かったのは尺八の演奏者がずっと展望台で練習していた事。この音が結構響いて交信相手の声がイヤホーンをしていても聞き取れないほどであった。

訪問者は人間だけではない。

トンボのシーズンは終っていたが、代りにスズメハチが時折飛んできた。トンボは長閑だがこのハチは厄介だ。近くまで飛んでくる事もあり思わず身を竦める。この時期はスズメハチに要注意である。

コミュニティーFMの方は、珍しく立川のCFMが比較的良好に受信。76.7MHzには鴻巣のフラワーレディオが聴こえていた。また83.9MHzには相模原が入感。CFMは局名確認がしづらいのだがいつもこの時間相模原はDJどすこいテジマ氏なので確認は容易だ。

15時半に撤収開始。15時44分のバスで入間市駅に戻る。駅前の「ミスタードーナッツ」にFM入間の情報誌「月刊CHAPPY」が置いてあったので貰ってくる。

曇天ではあったがなかなか気持ちの良い移動運用であった。

埼玉県入間市桜山展望台におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

受信日/2007年10月14日・受信機/SONYSRF-M100・アンテナ/ロッドアンテナ・受信地/入間市桜山展望台

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
76.7 フラワーレディオ鴻巣

2
77.7 FM入間

5
78.2 武蔵野FM?

3
78.4 渋谷FM

4
79.1 川崎FM

4
83.4 世田谷FM?

2
83.9 FM相模原

4
84.4 FM立川

4

使用RX/YAESU FT817 出力/0.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ


13.移動運用その46/東京都青梅市御岳山移動(2007.9.16)

好天に恵まれた敬老の日3連休の中日、3年振りに青梅市御岳山に移動運用する。

今回は展望台からの眺望もチェックしようと考え一眼レフカメラも持参する。

JR三鷹駅から0823発青梅行き快速中央線に乗る。あと10分待てばホリデー快速奥多摩行きがあるのだが到着時間は変わらない。

いつの間にかJR中央線下りは三鷹から国分寺まで高架橋が完成しており初めての通過。眺望が利いて視界がよい。

青梅駅で後から来たホリデー快速に乗り継ぎ、御嵩駅には0936に到着。連休だけあって観光客も多い。

多摩バスに乗り換えて10分程でケーブルカー駅に。チケット売り場の前には先日の台風9号の大雨で一部登山道は閉鎖されているという看板が。そう言えば御嵩駅近くの多摩川もまだかなり増水していた。

ケーブルカーで6分程で御嵩山駅に。更にリフトで5分、展望食堂脇ベンチのいつもの運用場所に到着。

ほとんど歩かずに標高882mの展望台に行けるのは首都圏では此所と高尾山(標高は600m弱)位だろうか。

主な目的がアマチュア無線運用なので体力と時間を消耗する徒歩でのハイクは出来るだけ避けたい。それでいて好条件の運用場所を考えると自ずと高尾山か、この御岳山になってしまう。

秩父等にはまだまだ無線運用のベストポジションが残っているのだが最寄り駅から1時間以上徒歩で登らねばならず、なかなかその余裕がない。

それはさておき、さっそく展望食堂脇のベンチの端に陣取り運用を開始する。時間は午前10時半を少し回っていた。

気温は30C近く。9月も半ばというのにまだまだ暑い。周りには盛んにトンボが飛んでおり、例によって早速一匹のトンボがダイポールアンテナの先に止りに来た。

天気は非常に良く、夏期にしては視界も利き遥か都心部のビル群も微かに見渡せる。

ここから新宿まで約50kmはあろうか?高尾山からよりも10km程遠い。この場所から都心を確認したのは初めて。

また多摩丘陵の中にある西武ドームも良く見え、両脇には多摩湖、狭山湖も確認出来た。

早速300mm望遠レンズの一眼レフで遠景を撮り始めたが10枚程撮ったところで電池切れ。予備を持参しなかったのは不覚であった。

仕方なく、この場所に備え付けの100円で100秒見える双眼鏡に持参のデジカメを接眼レンズに密着させて眼下の御嵩駅周辺を撮影してみると結構よく写った。但し100秒等あっという間なので数枚しか撮れず。

全体のパノラマは高尾山のケーブルカー展望台の風景をそのまま北にずらした感じか。

高尾山では北東の方角が山に遮られてしまうが、御岳山では北東方面は開けて埼玉が良く見える反面、横浜方面は若干影になってしまう。

しかし、高尾山でおなじみの八王子の風景も見る事が可能。標高も御岳のほうが200m程高いため、こちらのほうがダイナミックである。

ところでこの日は行楽日和なため家族連れが多く、自分の周りにも小さい子供がたくさん群れて危なっかしい。

アンテナ同軸ケーブルに躓かれたら大変と慌ててケーブルを隅に寄せる。またアンテナに止まっているトンボを採ろうと手を延ばしたりするからこれまた気になる。

ベンチの隅っこで目立たぬように運用しているのだが、子供も何故か隅っこが好きで戯れてくる。困ったものだ。

結局運用は午前10時半から16時半の6時間。

途中予備の電池交換や休憩があったため実質5時間位で50MHz35局(SSB19、CW16)、144MHz7局(SSB7)、430MHz10局(FM10)のトータル52局と交信。

久々に移動運用のコンテスト以外で50局以上の交信達成。

FMDXも今回は比較的時間を取って入念にチェック。

76.7MHzに鴻巣市のフラワーレディオが入感していた。距離にして50km弱か。

もっとも70km以上離れた横須賀や葉山のCFMも結構受信出来るのは驚き。

高尾山と傾向は似ている。FM相模原はここでも強力に受信出来る。77.7MHzでは大和と入間がアンテナを少し動かすだけで交互に聴こえてきた。

17時前に下山開始。

まだ日が長いため、御嵩駅に着いた18時前でも空は暮れ切っていない。

駅のホームから御岳山を降り返るとケーブルカーの灯りがよく見える。

帰りはタイミングが悪く、直通快速に乗れず各駅で青梅、立川と乗り継いで帰宅する。

車窓からは晴れ渡った黄昏に三日月が浮かんでいた。

東京都青梅市御岳山におけるFM放送受信リスト(コミュニティーFMのみ)

受信日/2007年9月16日・受信機/SONYSRF-M100・アンテナ/ロッドアンテナ・受信地/青梅市御岳山

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
76.7 フラワーレディオ鴻巣

3
77.7 FM大和

3
77.7 FM入間

3
78.2 武蔵野FM?

3
78.4 渋谷FM

3
78.5 ブルー湘南横須賀

3
78.9 湘南ビーチFM

3
78.9 かつしかFM

3
79.1 川崎FM

2
83.1 レディオ湘南藤沢?

2
83.4 世田谷FM

2
83.9 FM相模原

4
84.3 FM江戸川

4

使用RX/YAESU FT817 出力/0.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ


12.百里基地航空祭訪問記(2007.9.9)

茨城県小美玉市にある航空自衛隊百里基地にてこの日、恒例の航空祭が実施されたので訪問する。

毎年、原則として9月に開かれる百里の航空祭。ことしは上旬の9日開催となった。天気予報では曇りがちとのことだったが実際には陽射しが強い酷暑下での航空祭となる。

陸の孤島と称される程、交通アクセスの悪い百里基地に首都圏から向かうには出来るだけ早く現地に向かうのが必須。

阿佐ヶ谷0502発JR中央線にて神田へ。山手線に乗り換え上野駅から0550発常磐線快速取手行きに乗車。途中我孫子駅で常磐線高萩行きに乗り換える。

0714石岡駅着。

ここから関東鉄道の臨時シャトルバスで百里基地へと向かう。順調ならば約45分位で行けるのだが、当日の渋滞等で定刻通りに着ける可能性は殆どない。

2004年、米空軍サンダーバーズが来た年には大渋滞が発生し、午前9時に石岡駅を発車したバスが現地に着いたのは午後3時半。当然ながら航空祭は終っているという悲惨な情況であった。この年以外にも渋滞は発生しており全く時間は読めない。

また石岡のローカル線、鹿島鉄道も廃止されてしまったために交通アクセスはますます悪化している。

さて、石岡駅に着いてから所用で時間を食ってしまい、バスの列に並んだのは到着30分後。それから待つ事更に40分程。結局バスに乗れたのは午前8時20分頃であった。

基地の数キロ前までは順調に走っていたものの、駐車場に入る乗用車の渋滞に捕まってしまい動かなくなる。今年は百里基地での軍民両用工事のため駐車場は殆ど無いとアナウンスされていたにも拘らず、自家用車が多く(大半は地元水戸、土浦ナンバー)、路肩駐車の車も多く見かけた。

結局百里基地に到着したのは、石岡を出てから1時間20分後の午前9時40分頃。航空祭開始は午前9時であるからすでに最初のRF4展示飛行は終了した後。それでも午前9時代に到着出来たのは幸い。

会場はかなりの人でごった返していた。陽射しが強力なので日陰の場所はどこも人でいっぱい。飲料水販売も昼前には売り切れてしまったらしく、基地内の水道水や給水車で水分補給しなければならない程の暑さ。

百里基地訪問は今回で3回目。最初は1995年。この時は11月開催、また2004年訪問時は9月下旬、それも雨が降る悪天下だったので、百里での暑さ対策はまったく考えも及ばなかった。

そのためゆっくりとエプロン内を散策する余裕もなく、如何に陽射しから逃れるかが最大の目的となってしまった。

ただその分上空は夏モード。青空と積雲のコントラストで「絵になる」空だ。やや視程は悪かったためにブルーインパルスの演技飛行は一部制限されていたようだが、夏空下でのブルーインパルスは初でとても新鮮だ。

F15、F2機動飛行も迫力があった。

当日は無線、FMDXは予定になく無線機等は持参しなかったが、携帯ラジオでワッチしてみるとBAYFM78が比較的良好に聴こえていた。

14時半に航空祭全日程が終了。

帰りを急ぐバス利用客で石岡行きの列はあっという間に伸び、なんと1kmまでになったと言う話。

完全に輸送能力を超えた人数が来場している訳だが、それにしてももう少し列を捌く工夫がバス会社には求められよう。

どの列がどこ行きのバスなのかの案内も殆どなく多くの客が戸惑っていた。同じバス経由の航空祭でも浜松や厚木は百里よりも遥かに効率良く来場者の列を捌いていた。

結局、1時間40分程待ってようやく16時10分頃石岡駅行きのバスに乗る。途中やはり渋滞に捕まり石岡到着は17時半頃。

石岡駅は黄昏に包まれ夏の終りの雰囲気が漂う。

帰りの鉄道切符を買うのに手間取り、18時4分頃の常磐線普通上野行きに乗るが、発車が遅れ18時20分頃まで待たされる。

結局上野到着が19時50分頃。阿佐ヶ谷に辿り着いたのは20時半を回っていた。

つまり帰りに要した時間は6時間ということになる。その内2時間強がバス待ちと渋滞。

百里基地航空祭は祭りそのものよりも行帰りの方がエネルギーを使うので、自ずと話題もアクセスの方に偏ってしまう。

余談であるが、廃線になった鹿島鉄道の石岡駅ホームはあっさり潰され月極駐車場と果てていた。

此所を民間空港併用にするという話だが、鉄道でのアクセスは絶望的だ。つくばエクスプレスを百里まで延ばす構想もあるそうだがまだ遥か先の事であろう。それまではずっと陸の孤島である。


11.ハムフェア−2007雑感(2007.8.25)

今年もハムフェア−のシーズンがやってきた。

暑いのは例年通り。今年は猛暑で更に拍車が掛る。さて、来場したのは土曜日25日。正午少し前に会場に着いたのにも拘わらず、チケット売り場には長い行列が残っている。来場者が多いのか手際が悪かったのかは解らないが入場には時間を要した。

入場してからまず向かったのはオノウエ印刷のブース。3年ぶりに新しいカードを作るため原稿を入稿するためだ。

印刷会社ブースの大きさは最盛期と比べ3分の1位のスペースか。若干寂しさを感じる。今回もデータ入稿だったのだが周りを見渡してもまだまだアナログ写真原稿のユーザーが殆どのようだ。ハムログの普及でQSLカード自体をパソコンからの出力で賄ってしまう無線家が多くなった一方で、既成QSLカードをデジタル入稿して作るという人は少数派に留まっている感じ。

カード入稿を済ますと、JARLアワードコーナーでアワード申請する。

しばらくアワードには手を付けなかったのだが、数年前WAJAをCWでコンプリートしているQSLカードのリストを作って放置していたのでこの機会に申請してみた。最近は申請の手続きも簡略化され自己申告で済むので楽だ。但し料金が800円掛る。

さて、今回も前回に続いて「ハムフェア−30アワード」が実施されていたので参加してみる。

会場内で30人とアイボールして完成するハムフェア−限定のアワードである。

昨年程参加者が多くなかったのか30人分集めるのにかなり苦労する。なんとなくこのアワードに参加していない人に名前を記入してもらうのは妙に気が引けるものだ。結局申請用紙を持っている人を見つけるために会場内をうろうろ。

するとたまたまJARL会長の原氏が何人かの人にサインしていたのでついでに便乗させて頂く。申請用紙に原会長のコールサインと名前が記されたのはラッキーだったか。

記念に用紙をコピーして申請窓口へ。ところがなんと今年は昨年と違って申請用紙は返してくれるのだとか。コピーする必要はなかったのである。

ところでここ数年会場の傾向は変化なし。企業ブースは縮小傾向の一方でクラブブースは相変わらず盛況。

今回のハムフェア−スローガンは「あなたも帰りはモールス仲間」とかで、展示も昔懐かしいモールス関連が多かった。モールスはアマチュア無線の原点。これを覚える事で無線の真の醍醐味を味合えるのは今も昔も同じか。

とはいえ企業にとってモールス機器は大した利益をあげるジャンルではなく、力を入れているのはもっぱらD-STARというシステムを組み込んだ機器。メーカーブース前では頻繁にその売り込み広報をしていて人垣を作っていた。レピーターを経由してハンディー機でも日本中と交信出来、位置情報等もリアルタイムで確認出来るシステムらしい。否応無しに無線の世界もデジタル化、ネット化される方向に向かうのだろうが、デジタルシステムに組み込まれる事のない「ガイア系」無線も残される事を望みたい。

また短波無線に妨害をあたえるPLCに反対する呼び掛けサークルも目立っていた。今後どうなっていくか気になるところだ。

それはさておき、昨年につづき活況だったのは特定小電力無線ユーザーである。ライセンスフリーの無線サークル「CBCN」には多くの若い特小、CB無線ユーザーが集まって老齢者が目立つハムフェア−会場にあって此所だけ異色を放っていた。

ロールコールを聞いていても50局以上のチェックインを確認。終日特小チャンネルはユーザー達のQSOで賑わっていた。ネットやレピーターを駆使して全国各地からのコールが集まっていたようだ。ところでこのサークルにてハムフェア−記念局が出ておりQSLカードを発行するとの情報を知る。しばらくワッチをしていたのだがあまりCQを出していなかった様子。結局交信する機会を逸したのは残念であった。

帰りがけにCQ出版社のブースにて『キミにもできるコミュニティFM』という本を買う。

若い頃ミニFM局を運営していた著者が如何にしてコミュニティーFMを立ち上げたかということが記されていてなかなか興味深い。

さて此所数年、ハムフェア−では同じ場所を回り続けているので、基本的には変わり映えがしない。今後デジタル、アナログ含めて新しい分野を開拓してみようかとも思う。

ところで主催者によると今年のハムフェア−は前年を上回る延べ3万人が来場したという。

因に風力発電で頑張っている「風力おじさん」は今回も健在であった。

来年も期待したい。


10.移動運用その45/埼玉県行田市さきたま古墳公園移動(2007.8.15)

今年はフィールドデーコンテストに移動出来ずにいたので、お盆休みに何とか時間を設けてこの日所用のついでに、移動運用をした。

場所は行田市に位置するさきたま古墳公園

9基の大型古墳が密集する古墳群を整備して公園として一般公開している。

JR高崎線行田駅から市営循環バスで15分の場所。

但しバスの便が極端に少ないので事前に時刻表はチェックしておいた方がよい。

さて古墳群の中で一際高く聳えるのが丸墓山古墳だ。直径105m、高さ18.9mの日本最大の円墳といわれる。戦国時代には武将が陣を張ったと伝えられる程、見晴しが利く。

この古墳は登る事が可能で階段も設けられている。

頂上からは晴れていると浅間山や富士山がハッキリ見える。周りに遮るものがないので19m程の高さでも遠く迄見渡せる。

蝉時雨の中、揚羽蝶やトンボが乱舞し夏真っ盛りという趣き。

アンテナの先は何故かトンボにとってお気に入りの場所のようだ。

運用開始は午前10時半を回った頃から。アンテナとリグはいつものラインアップ。0.5w運用で電波を出す。

見通しは利くものの、元の場所が平地で標高が稼げず、電波自体は殆ど飛ばない。CQを出しても空振り。

ただ場所柄か、比企郡辺りからの移動局は強力なので何局かと交信が成立。あと交信までには至らなかったものの長野市移動の局がいくつか聴こえていたのは興味深かった。

結局13時迄の運用で50MHz1局(SSBのみ)、144MHz4局(SSBのみ)、430MHz2局(FMのみ)のトータル7局と交信。

因にこの日はこの移動地からさほど離れていない館林市で最高気温40.2Cを記録していた。

日陰に居ても汗が吹き出す陽気だったので屋外での移動運用は過酷であった。

風がドライヤーのごとき熱風であったので長期に屋外に留まるのは熱中症の危険があった。早々に冷房完備の博物館に逃げ込む。

とんでもない酷暑の日に移動運用してしまったが、古墳上での運用はどこかロマンがある。

ところでこのさきたま古墳群を世界遺産に推す運動があるようだ。至る所にキャンペーンの看板を見かけた。

使用RX/YAESU FT817 出力/0.5w運用 使用アンテナ/ミズホ6mダイポールアンテナ


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