2005年 (コ)瑠璃色の旅 その2

【ちゃん】


【ミナミコルリ編】

5月5日

約3ヶ月ぶりにあ〜さんと広島で再会し、翌晩四国へ渡った。

チビクワガタの採り方を教えていただいたり、 高知でやぶ蚊に刺されながらネブトの採り方を教わった。

あ〜さんは千葉からの運転でさぞクタクタであろう、 私は助手席で「居眠り常習犯」であったことは内緒である。

高速のサービスエリアで睡眠を取り、翌朝いよいよミナミコルリ採集へ。

かなり厳しい山道を越え、もう少しで目的地・・・という所で土砂崩れ

ここも昨年の台風の爪跡が残されていた。

一度山を下り、裏から回る手段もあったが、かなり時間のロスになるので ここから歩くことになった。



目の前に目的地は見えているのであるが、なかなかそこへたどり着けない。

反対側から上がってくる車を羨ましく眺めながら、テクテクと歩く。



やっと、ブナ林へたどり着いたのだが・・・新芽の姿はどこにもない。

ほとんど開ききっている。

途中あ〜さんは道なき森の中へ消えていった。

新芽がダメなら・・・と沢に下りて材をひっくり返したりしていたが・・・ 外道すら居ないお寒い状況。

そこから這い上がると、虫屋さんと思しき方が居た。

こちらは「5m」を抱えているので、虫取りをしているのが一目瞭然である。

さっそく声をかけられた。

カミキリ屋さんで、何でも自然飼育しているカミキリの様子を見にこられたそうだ。

私がコルリ採集をしているのを気遣ってか、四国のポイントなどを教えていただいた。

鳥取に来られることがあると聞いたので、申し訳ないほど数少ない情報をお返しした。

一期一会な会話は楽しい。




そして、あくまでも新芽にこだわって、標高をあげることを決意した。

「標高が高い=寒けりゃ新芽が残ってる」

初心者の短絡的思考である。

テクテクテクテク、林道を登って行く。

途中、材などが気にかかったりしたのだが・・・

標高1200m付近までたどり着いてやっと残った新芽を発見したのだが 申し訳ないほどの少量である。



日当たりの良いところを虫が飛び交っていたが、コメツキやテントウムシの種だった。



歩き疲れて「よっこらせ」と切り出された材に座ろうとしたら、なにやら保護色系の虫が・・・ カミキリであった、危うく踏み潰すところであった。



何時間歩いたのだろう?新芽の前で腰を下ろして昼食を取りながら張り込むことにした。



ここから上は植生が変わりブナがない・・・らしい。



しばらくすると、あ〜さんが上がってきた。

なんとはるか彼方に見える山頂まで道なき山を登ったそうな・・・

物凄いタフな人だ!そしてキッチリとミナミコルリを・・・

流石である!!!!!!

はじめて見るミナミコルリをマジマジと拝見させていただいた。

あ〜さん曰く、新芽はもう遅いとの事。

私は歩く気力を消耗して、山を降りる体力を温存することにした。



その間、あ〜さんは果敢に斜面の中に消えて行ったのであるが、 あ〜さんが歩いていると思われる場所から落石があるので 居場所が特定できる(笑

結局2時間くらい新芽の前で粘ったが あ〜さんの教え通りに飛んではこなかった。

まぁ、素人の私がミナミコルリを新芽で採ろうとしていること自体が無謀である。



帰り道、あ〜さんにツヤハダやマダラの採り方を教えて頂いた。



「採るぞ!」という行き意気込みが、 「採れなかった・・・」と変化した瞬間、スタスタから、トボトボへシフトした。

幾度も休憩をし、やっと車まで戻った。

標高差はたったの300mなのだが、 その行程はかなりのものだった。

不健康極まりない私にとって、その道のりは極めて過酷で それを上手く表現できないことが悔しい・・・。

途中振り向くと、あ〜さんが登った山が見える。

ゲロゲロ、あんなところまでよく行かれたものだ。

しかし機会があれば再訪したい・・・と、思いながら不覚にも、また助手席で熟睡していました(^^;;;

そして翌日雨の降る中、例の健康ランドで別れた。

いつもあ〜さんと別れるときは、 「またどこかで!」というのが恒例になっている。


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