中部地方
【パニック】
昨日一日でいろんなことが起こったが、今日は起きたときからびっくりした。別にオオクワが逃げたわけではない。目が覚めてまず最初に確認したのはオオクワ。ルアケースの中にちゃんと鎮座していた。(^o^)
次に確認したのがガソリンだ。最近やけに燃費が悪いと思っていたのだが、メーターを見るとこれまで見たことのない角度を指していた。エンプティのEをはるかに下回っている。うげぇ〜〜〜〜〜!!!(>_<) ガス欠なんて経験したことないぞ。
脇目も振らず、慌てて車をスタートさせる。スタンドを探せ!!
ところが、国道沿いだというのに、全然スタンドがない。エアコンを切ってオオクワが弱るのもイヤだったので、エアコンはつけっぱなしだ。オオクワが死ぬくらいだったらガス欠になったほうがいい。 なんて思ってたが、ガス欠になったら自動的にエアコンも止まることなんてこれっぽっちも頭になかった。なんておバカなんだろう。(^^;;;
やっとスタンドを見つけて給油する。高い。(;_;) しかし何とかこれで採集を続けれらる。事無きを得てよかった。
さてと、今日は既存のポイントに行ってヒメオオとアカアシのタコ採れと行こう!いよいよこの時がやってきた。
今日はいい天気だ。こっちへ来てからやっと天気に恵まれた。ようやく本格的な採集ができることとなった。
待っとれよ〜〜〜!
空の青!ヤナギの緑!クワガタの黒!この絶妙のコントラストをいよいよ見ることができる。嬉しい。(^_^)
ヤナギもある
これまで走ったことのなかった林道からアプローチをかける。ヤナギは少なめだが、それなりにぽつぽつと生えている。よしよし。
アカアシのいっぱいついてそうなヤナギがあったのだが、ついていたのはミヤマ1♂のみだ。
中央にミヤマ
難なくネットインし、幸先よいスタートを切った。
さらに別のヤナギ1本からミヤマの♂ばかり3頭が採集できた。よしよし。
枝上のミヤマ
ネットの中
ミヤマばっか
しかし、今日狙っているのはヒメオオとアカアシだ。
いつもの林道に合流し、いよいよ本格採集がスタートした。さぁ〜、採るぞ〜〜〜〜!!!
つく木がだいたいわかっているので、あとは簡単だ。タコ採れの予感がする。
スジとアカアシが採れる木を見る
・・・何もいない
アカアシの木は?
・・・何もいない
ヒメオオの木は?
・・・いない
んん?おかしい。いくら時期があるとはいえ、何も採れないのはおかしい。まあいいや。ここの林道はけっこう距離がある。先は長い。
ヒメオオの木
・・・いない
次のヒメオオの木
・・・いない
かなりじっくり見ているのだが、1頭も見つからない。(;_;) もしかして下手くそ?ヒメオオもアカアシも姿のかけらすら見えない。そうしているうちに、あっという間に林道の終点が近づいてきた。ヤバいじゃん!
天気だけはいい
最後から2番目のヤナギにさしかかったとき、なんと他の採集者の方がヤナギを見られていた。間違いなくクワガタ狙い。しかもかなり綿密なルッキングをされている様子。全くクワガタがいなかったのがこれで納得できた。
今年は縁がない。
引き返して仕方なく別の林道へ行くことにした。引き返す途中もずっとヤナギを見ていたのであるが、まったくかすりもしない。
怪しいコブに騙されるくらいだ。そういえば行くときも騙されたっけ。確か去年も騙されたぞ。
行き帰り おんなじコブに 躍らされ
暢気に句などこしらえてる場合ではない。今日はヒメオオとアカアシを採りたいのだ。
ようやく別林道の入口にたどり着いた。ここなら何とか結果が出せるかも知れない。
手前のヤナギの群生から見始める。
が・・・・
ここにも採集の方がいらっしゃった。3組くらいが前方からやってくるのが見えた。ということは、この先にもクワガタはいないだろう。この時点で完全に今日の採集は諦めた。
せっかくの有休をパンクに使ったのは失敗だった。
とにかく山を降りようと思い、加速した瞬間に黒い点が目にとまった。ヒメオオ♀?
やっといた!!
いないと思っていたのでびっくりしたのだが、奇跡的にいてくれた。
これも難なくネットイン。やはりヒメオオの♀であった。
ヒメオオ♀
さらに去年から穴場だと思っていたエリアを見てみる。遠目で見ると何も見えないが、近づいてみるといるいる、アカアシがたくさんいる。ショボいヤナギだが、2〜3ペアが平気でついている。
今年初!ヤナギのアカアシ!
よくぞ残っていてくれた!今年初のアカアシのヤナギ採集だ。1ペア採るごとに2ペアくらいが落下していく。(^^;) とっても下手くそだ。
別のペアをアップで
10本ほどのヤナギの木があるのだが、どの木にもいい感じでついている。
この木には4ペアが・・・
網を伸ばして採集して行くと、いつの間にやら網の中はけっこうな数になっている。
久しぶりの光景
網から取り出すときに、中にヒメオオのペアがいるのに気づいた。あらら、こんなところにもいるんだ。(^^;)
今シーズン初のヒメオオ♂だ。
とりあえず、いてくれてほんとによかった。
その先も道でヒメオオやミヤマの♀が歩いているのを拾っていく。
ヤラセなし。歩くヒメオオ
その先のヤナギにも、枝を歩く♂を発見。思いっきり体を「くの字」に曲げて木をかじっている。
木をかじる♂
この形はアカアシだな・・・と思いながら網に落としてみるとヒメオオだった。
やっとまともな♂が採れた
またまた道で拾いながら車を走らせる。
ジジイヤナギにもアカアシがついているのが見えた。
ジジイヤナギにアカアシ
長い林道の中でクワガタが採れたのたった3つのエリアくらいだったが、これは仕方ないだろう。
ゆっくり温泉につかって夜に備えることにした。
温泉到着時にちょうど車の総走行距離が123456kmに達した。
まるでカウンター
最近はホームページのアクセスカウンターに追い上げられている。頑張らねば。(^^;)
とりあえず外灯へ向かって大移動だ。
ぷらぷらと下見などしながら灯下のポイントへと向かった。陽も暮れ切ってないうちから、途中の外灯にものすごい羽虫が集まっている。嵐が巻き起こったようだ。そうそう、これが本来の姿だろう。これを経験するためにのこのこやってきたのだが、最初の2晩はこの光景とは縁もゆかりもなかった。
この虫の数!!!
ゆっくり行くつもりだったのだが、こんな光景を見るともうたまらない。現地入りの時間を早めることにした。
途中でフロントガラスにパチパチパチパチと何かが当たっている。また土砂降りかと思ったが、これは全部飛んでいる虫なのだった。窓から手を出すといっぱい当たって痛い。そうそう、これこれ。8月にはこんなことはない。そして今日はアスファルトの上がよく見える。(;_;) とってもフツーの状態なのだが、こんなに嬉しいことはない。(;_;) 待ちに待ったベストコンディションの到来だ!
まだちょっとだけ空に明るいところが残っているくらいの時間に死骸を拾ったポイントに到着した。今日は採れるまでここで張り込むつもりだ。こういうパターンは珍しい。それなら自前の灯火を張るのと一緒だ。まあいいか。(^^;)
フツーの外灯でも羽アリの数は強烈だったが、ここはさすがにひときわ違う。ちょっとでも近づくとあっという間に体中が羽アリとカメムシでいっぱいになる。ほんとにすごい。(^^;)
一旦車に戻って、長袖長ズボンに着替え、さらに帽子をかぶって長靴を履いた。そしてとどめの軍手だ。まるで樹液採集の姿だが、こうでもしないと近づけない。
ところが、完全防備のつもりであったが、それでも虫の勢いに押されて接近不能であった。ここまでしても接近不能だなんて、ほんとにすごいところだ。クワガタも来始めているのはわかっているが、まるで近づけない。(^^;)
仕方なく、遠くに落ちているクワガタを拾うことにした。コクワやノコが音もなく飛んでくる。いつの間にかそこにいるという感じだ。
あっという間に20頭ほどのコクワ、ノコ、ミヤマを採集したが、思ったほどクワガタは飛んでこない。
そのうち家族連れの方が来られたので、ちょっと離れることにした。羽虫のピークもおさまったようだが、まだまだ長袖長ズボンは必須だ。
家族連れが帰られてから、再び採集開始だ。絶対にオオクワは来ると信じてありとあらゆるところを順番に見て回るが、時間も遅くなり、全然クワガタの飛来がなくなった。懐中電灯も重くなってきてかなり疲れた。ダメか。そろそろ 別の場所も気になってきたので移動するとしよう。
懐中電灯を置いて、まず長袖の服を脱ぐ。撤退準備だ。脱ぎながらなにげに道端を見ると、白線の上にクワガタらしきものが落ちていた。電灯を持っていなかったのだが、肉眼でも確認はできる。
てくてくと近づいていく。けっこう小さい。上からのぞき込んでみた。これまでの灯下採集で見たことのない形のクワガタが落ちていた。1本だけ根元に大きく突き出した内歯が邪魔くさい。
ん〜〜?
ん〜〜〜〜〜〜〜〜?
これは・・・もしかして・・・・
オオクワの♂!!!
灯下で拾えるオオクワは♀だけだと勝手に決めつけていたので、この形は頭にインプットされていなかった。
頭にイメージしながら探していたのは真ん丸いピカピカのボディに走る点刻だけだった。
あまりの驚きと喜びに、またまた写真を撮るのを忘れて、あっという間にこいつを掴んでしまった。(^^;;;
掴んだ瞬間、こいつは気をつけをしてアゴをガっと開いた。小歯型の♂だが、めちゃくちゃカッコいい!! ほんとにオオクワや〜〜〜〜〜。。・゚゚・(>_<)・゚゚・。 いやぁ〜、マジで嬉しい!! ♂の灯下での採集は生涯初だ。シビれる〜〜〜。(>_<)
45.4mm
♂
あと2分早く撤収していたら採れなかっただろう。今までこれで何頭も逃してきたに違いない。(^^;) でも今日は採れた。(^o^) 今日、唯一ライトを使わずに採集したのはオオクワの♂であった。
さらにしばらく粘ったが、それからクワガタの飛来はなかった。
全然虫が飛ばなくなったので、ここでようやくこの場所を離れることにした。ゆうべオオクワを採ったエリアを回らなければ。
この時期は、ほんとに体が何個も欲しくなる。
昨日の外灯には今日はノコがたくさんいた。本命の姿はどこにもない。う〜む。
しかし、1頭採れているのでかなり余裕がある。(^_^)
外灯を何本か見て回る。6月に瀕死の♀を拾った場所には何も来ていない。しかし、今日は何と言ってもアスファルトがよく見える。ありがたみを噛みしめながら巡回した。日頃虫が来ない外灯にも、今日はクワガタが数頭落ちている。ほんとにピークなんだなあと思った。
じゃあ、日頃ノコしか落ちてないところにもオオクワ来てるか?と思いつつ、ノコの外灯に立ち寄ってみた。
コカブトに見えた虫がいた。クワガタの♀だった。小さめのノコかミヤマ?思いっきり羽アリが群がっているのでよくわからない。
息を吹きかけて羽アリを払いのける。そこで目に飛び込んできたのは背中の点刻だった???
「お前、こんな小さいのにスジ入ってていいのか?」
という感じだったのだが、入っているものは仕方がない。喜んでおこう。(^o^)
っしゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!(^o^)
アスファルトが濡れてたら絶対にこいつは見えなかったはずだ。よかった〜〜〜。(^o^)
32.4mm
♀
フセツが引っかかって痛い。バリバリの新成虫のようだ。てっかてかである。
今日はいっぱいオオクワが飛んでいるはずだ。こんな外灯に来ているくらいだ。
そう思い、何往復もしたのだが、結局いつものやつらをいつものように採集しただけで終わってしまった。明日に託して、ここは今日はこれくらいにしておこう。
それから昨日行ったところに大移動をかけて、コクワ、ミヤマ、アカアシを追加採集して採集終了となった。
ネグラを探し歩くが、なかなか見つからず、寝たときには夜が明けていた。