中部地方
【有休】
いよいよ待ちに待った6/15がやってきた。待ちに待った採集なんて、いつ以来か全く記憶にない。今回は平日に休みを取ってコルリを狙いに行くことになっていた。やはり、採集をベースに生活を考えると、おのずと何事にもメリハリがついてくるのが不思議だ。前回の下見で新芽の状態がまだ早かったのが不安ではあったが、どんな天候でも採集が可能なことは去年の実績でわかっていた。
今回は夢のタコ採れを目指して、着々と準備を進めていた。
が・・・・
天気予報はいつまで経っても雨。数日前から予報が変わることを期待してずっと見ていたのだが、逆におもしろいくらいに降水確率は上がっていく。(T^T) 前日などは土砂降りで、これ以上ないくらい採集の雰囲気はなくなっていた。(;_;)
そして当日・・・
夕べから降り続いている雨は、全く止む気配を見せず、そのまま中部へ向かうことになってしまった。
有休の取れなかったポンを残し、カンと二人で出発だ。
大雨@カン待ち
高速に乗っても、雨脚は強まるばかり。(-。-;)
大粒の雨がフロントガラスをガンガン叩く。
「わしら何しに行くねん!(^^;)」
このセリフを車の中で何回吐いたことかわからない。よりによって、こんな採集に向かない日を選んで有休を取るなんて、大バカ野郎もいいところだ。
県境を何度越えても雨脚は全く変化なし。日本列島が梅雨前線にすっぽり包まれているのだから当たり前だ。コルリの乱舞する姿など、こんな天候では全く想像できない。
とうとう、そんな天候のまま、ポイントに到着してしまった・・・
来る途中では、こんな天候で外に出る気なんて全くしなかったのだが、やはり採集となるとそれなりに気合が入ってくる。二人のバカはいそいそとカッパを着込んで網を持って車を降りるのであった。(^^;)
さっぶ〜〜〜〜。(+_+) こんなんじゃ、絶対コルリは動かないだろう。
止む気配なし
いざ、一歩踏み出してみてびっくりしたのは、新芽の状態が1週間経っても全く変わっていないことだ。今週がドンピシャでピークになると思っていたのだが、完全にここだけは時間が止まっていたらしく、先週の状態が完全にキープされている。コルリのピークがどこに来ているかはわからないが、この状態だとコルリの時間も止まっているかも知れない。この気温の低さではどうしようもないだろう。
いきなり採れると思っていた場所も芽は硬いままで、コルリの姿を全く見ることはできなかった。
まあ、フツーはこんな土砂降りでコルリの姿が見える方がおかしいのかも知れない。(^^;)
いつも最初の1頭めはとてもじらされるのだが、今日も1頭めが見つからない。藪までこいで見たのだが、全然姿が拝めない。
マジでヤバいと思い始めた頃、ふと見た枝の上で静止する♂の姿が目に入った。
ピクリとも動かない。どうやら、この寒さで固まってしまっているらしい。(^^;)
撮影はカンに任せて、あ〜は下で網を持っていることにした。
これでようやく1頭めの採集に成功した。いてくれてよかった〜〜〜〜。(^^;)
薮をこいで滑ったり転んだりしながらコルリを探す。
手がかじかんで寒くなってきた。同じ日本とは思えない。
コルリが採れるとすれば、昨日までに新芽に入ったものだけだ。今日動いていることはまずないだろう。
歩いているうちに、プクっと不自然に膨らんでいる新芽を発見!カンを呼ぶ。
「カン、これ何か入ってへんかぁ〜〜〜〜?(^o^)」
「おおおお!何か入ってるわぁ〜〜〜〜〜!(^o^)」
「うひょひょひょひょ!(^o^)」
土砂降りの中、やけにテンションの高い二人。おバカだ。(^^;)
いたいた。(^o^)
必死こいて写真を撮る。虫は採れなくても写真は撮る。これがステータスだ。人を煽るために写真を撮っているのに、次のシーズンが来るまで自分の撮った写真に煽られ続けるというバカっぷりがこの二人の共通点だ。(^^;)
それからちらほらとコルリが見つかり始めた。
怪しい新芽の下に網をかけ、揺らしてみる。
「入ってたっちゅ〜ねん。(^o^)」
期待通りにコルリが落ちてきてくれると嬉しい。しかし、寒さで完全に固まっているので、なかなか落ちてこない。
天気が良ければ・・・と思うが、それなりに採れているので満足だ。
今度はカンがブナの大木にびっしりついたルリの産卵マークを見つけてしまった。二人で手で削るが、成虫なんて出るわけがない。何してんねん、わしら。(^^;)
カン自慢のレインコート
長靴の中はすっかり水浸しだ。よく見たら長靴が裂けて穴が空いていた。(^^;) ぐしゃぐしゃと音を立てて歩きながら一旦車に戻ってちょっと休憩。ちょうどお昼だ。
カッパを脱ぐのが面倒なので、着たまま休憩だ。車の中にも入れない。雨の日はこういうのがつらい。
ちょっと休んで、今度は別のエリアに行くことにした。あまり距離はないのでそのまま歩きで行く。
こちらにもいい新芽はある。雨がざんざん振り続ける中、目の上の新芽を覗く。雨が目薬のように目に入ってくる。(^^;)
この寒さでも芽についている♀がいたりする。
固まっているコルリ
完全に寒さで固まってしまってピクリともしない。(^^;) こっちは撮影がしやすいのでとっても助かる。
もう少し歩いて、最高の新芽の状態の場所に出た。
レンズが曇る
こんな状況なのでタコ採れなんてするわけはないのだが、ぽつぽつと新芽の中にコルリの姿を見つけることができた。それなりに満足だ。
さて、今度は去年すごい状態だった場所に行ってみることにした。カッパを脱いで車に乗る。寒〜〜〜〜〜い。(;_;)
去年は土砂降りでもコルリが枝を歩いていたし、新芽の中にもたくさん入っていた。しかし、今日の場合は同じ土砂降りでも極端に気温が低く、しかも去年より新芽が開くのが遅いので、非常に条件が悪い。
移動中に、助手席側にいい新芽があったので、カンが窓を開けてチェックを入れる。
「なんかおるでぇ〜〜〜〜」
と言いながら見事にコルリを採ってしまった。車の中からコルリを採集してしまうとは。(^^;;;
その先に、また車から採集できる場所があったのだが、よく見ると1本の木のいろんな場所にコルリが入っているのが車の中からでも見えた。思わず車を降りて網を持ち出す。
みんな動かない
ぶるぶるぶる、ぶるぶるぶるっと網を震わすと、一気にコルリが落ちてきた。数えたら12頭いた。(^^;)
やっと去年の片鱗が見えてきた。本来ならこういう木が何本もあって、こういう採集が延々とできる場所なのだが、残念ながら今日の時点では他の木は芽が吹いていない。これはとっても残念であった。
さらに追加で何頭か採集しながら移動を続ける。
紫の♀
去年たくさん採れた場所は、ことごとく芽が堅い。こんな状態でよく採集ができているものだ。
カッパを再び着る気が起こらないので、Tシャツのままで新しい林道に入ってみた。こちらでも数頭ずつが採集できる。すぐに車に戻るつもりだったのだが、けっこう歩いてしまった。おかげでずぶ濡れだ。
雨で張り付いている
ブナの大木に、これまたでっかいカタツ○リが2匹もくっついていた。カンがこれを見ると、全力疾走でどこへ向かって逃げるかわからない。遭難する可能性もあるので、視界に入れるのは危険だ。
危うくカンの視界に入りそうになったので、声をかけて軌道修正する。(^^;) 危ない危ない。(^^;)
車に戻ると、すっかり体は冷えきってしまっていた。寒くてたまらない。しかし、テンションはずっとキープしているので帰りがけにも途中で何頭か追加採集することができた。
新芽の中のペア
大雨、寒い、新芽がない、という最悪の条件の中で何だかんだで60頭近くのコルリを採集することができた。よくやったと思う。(^^;)
埋まるコルリ
よくこんな時に有休なんか取ったもんだ。・・・・バカ。(^^;)
それから入った風呂の気持ちよかったこと。五臓六腑に染み渡った。
そのあと食事に行ったのだが、これがまたうまかった。絶対に病みつきになるだろう。
本来なら、ここから盛大に移動して気が狂ったように灯下を回るところであるが、少々の天気でもくじけないあ〜さんも、さすがに今日だけは全く外に出る気分ではない。灯下の「と」の字も口に出さないまま、ごろ〜んと横になってしまった。
ネグラで撮影
ほとんど寝てなかったので、21時くらいから記憶がなくなった。どうやら寝てしまったらしい。(^^;)