千葉
【やっと】
ようやく今年2回目の本格的な採集のチャンスが到来した。週末の採集の予定が入っていると、それまでの過ごし方にも張りが出てくるものだ。長くそんなことを続けていたので、ほとんど予定の入らない最近ではかなりダラけた生活を送っていた。それによって失ってきたものも少なくない。採集はいつの間にか自分の生活の基盤になってしまっている。いいことなのか悪いことなのかわからないが、今はこれがなくなると骨無しになることは間違いないだろう。
100,000km突破
今回はtubasaさんが採集におつき合いいただけることになった。わざわざ栃木から千葉まで来て下さるという。いい結果が出ればいいのだが・・・
5時40分くらいにtubasaさんの電話で目が覚めた。採集のための早起きなんて、本当に久しぶりだ。いつ以来だろう?前世紀の話であることは間違いない。速攻で顔を洗って身支度を整えた。さあ行くでぇ〜〜〜!
あ〜の立体駐車場にtubasaさんの車が入らないので、車を出していただくことにした。あ〜の車はフロントガラスがいっちゃってるので、いずれにしても危険だ。すぐ高速に乗り、京葉道路をひた走った。
車の助手席に座ったのはいつ以来だろう???全く思い出せない。何もかもが今日は久しぶりだ。
目的のエリアは何となく決めてはいたのだが、途中で寄り道しながら走ることにした。途中で高速を下りて、気になった林のある場所をテキトーに走る。ショボい林が多く、なかなか下りる気にならない。マクドナルドも平行して探すのだが、残念ながら9時開店の店が多く、全く朝マックにありつけそうにない。そのうち空腹も限界を迎えて、ついにコンビニで食料を購入することにした。
千葉県内をひた走る
ずいぶんな距離を走ったのだが、まだ車からのルッキングのみが続いている。そろそろ活動を開始したいものだ。
車の中でパンを食べながら、目だけは周囲の風景を凝視している。しかし、何もしないまま、とうとう目的としていた町に到着してしまった。情報が全くないので、手当たり次第に里山を走り回り、なかなか雰囲気のいい場所に出くわした。
なかなかの里山
切株が数本あり、キノコがたくさん生えている。日当りよし、風通しよしで、シチュエーションとしてはなかなかだ。
美味しそう
車を下りると、一気に冷気が押し寄せてきた。横っちょのたんぼには、思いっきり霜が降りている。今日は寒い。
一面霜が降りている
思いのほか材は硬く、ちょっと早すぎるようだ。
いい感じに朽ちている部分があったが全く気配はなし。成虫の棲息環境にはちょっと苦しいかも知れない。仕方なく、次の場所を求めて走ることにした。
そこから、この町の里山をさらに走り回ることにした。いろいろ目星をつけて行くのであるが、ことごとくスギの植林で、里山の雰囲気はいいものの、とてもクワガタはいそうにない。しっかり探せば採れるとは思うのだが、きわめて薄いと判断した。クヌギもほとんどなく、さらには材が全然見つからないので、別の場所に移動をかけることにした。
次に行ったのは、オオクワで名前をよく耳にする町で、多少の期待を持ってルッキングを開始した。
ポイントの近くでちょっとだけ材割をしてみたのだが、出てきたのはいつものコクワ♀だ。あとは♂のサナギの死骸が2コ。こんなもんか。
いつもの・・
それにしても、寒いのかあったかいのか・・・テントウムシが歩いていた。
春ですねえ・・・
そこからちょっと移動して、やや雰囲気のある場所に出た。日当りなどはイマイチなのだが、材に無数のコクワの産卵マークがあるのが車からでも確認できる。とりあえず、車を降りてみることにした。
冬ですねえ・・・
近くに何本か材が転がっていたのだが、結果からいうとボーズであった。なかなか難しい。
外道ゲット!(T.T)
倒木の裏側に張り付いていたコウガイビルだ。
真冬ですねえ・・・(;_;)
それにしても寒い。雪も思いっきり残っている。(^^;
何となく昼飯のことが気になってきた。今日は何を食べようか?
ここで思い出したのが、いつも行ってたそば屋だ。あのそばを久々に食いたい!考え始めたら、頭の中がそばでいっぱいになった。(^^;) 昼までにまだ時間があったので、そば屋へ近づきつつ、ルッキングをすることにした。
野生の勘だけで脇道を走っていると、いきなり目の前に巨木の立ち枯れ、切株、倒木がゴロゴロと現れた。
おっ!
車からでもカブちんの食痕が確認でき、いい材だということは一発でわかった。これはすごい!!
おおっ!!
「tubasaさん、これはやっちゃったかも知れないですよ〜」
と声を震わせながら材へ向かう。こんな手応えを感じたのは久しぶりだ。
もったいぶって、倒木の方から叩いてみた。カブちん、コクワ、コクワ、カブちん、カブちん、カブちん・・・これは大変だ。(^^;) やめ。(^^;)
ああ・・
ああ・・
隣の倒木も同じような感じであった。
こんな材がゴロゴロ
しかし、久々の材割で、なかなか心は弾んでいる。それにしても、このカブちんの量はハンパではない。(^^;) 土まで掘ったらどれだけ出るのだろう?
うげ!
いよいよ本命の入ってそうな立枯れにチャレンジすることにした。心臓はバクバクしている。まずは表面から慎重に削っていく。オオクワを突き刺してしまっては何もならない。
コクワが出た。あ〜あ。
コクワに見えなくてもコクワなの!!
またコクワが出た。う〜〜ん。
また出た。ほにゃ〜〜〜。
また。あんぎゃ〜〜〜。そんなに固まって出てこなくてもいいのに。
しかし、ついにドデカイ食痕が現れた!\(^O^)/
これはいくら何でもオオクワだろう!他には考えられない。
もったいぶって、周りから削ってみた。特にオオクワの痕跡はない。
それからさっきのデカい食痕を攻めてみた。
下へ・・・下へ・・・・
さっき出したコクワの蛹室に繋がっていた。(T。T)
なんちゅう食痕やねん!(ToT)
何でやねん!。・゚゚・(>_<)・゚゚・。
この木に入ってなかったら、どこに産むねん!>オオクワ (T。T)
完全にこれでヘコんでしまった。隣の立枯れも念のため削ってみたのだが、この世のものとは思えない数のカブちん幼虫と、大量のコクワ成虫が出てきただけであった。
一挙に4頭。(-。-;)
さらに近くの倒木では大量のカブちん幼虫に混ざってノコの幼虫が2頭出てきた。しかし、本命はダメ。
上がノコの幼虫。下は・・・(-。-;)
ノコの顔
材からはみ出すカブちんのフン
ついにオオクワは出なかった。いつになったら出せるんだろう?(^^;)
そば屋へ向かう途中になかなかの場所を見つけた。田んぼの横にクヌギやコナラなどがぽつんぽつんと並んでいる。これは見に行かんと!
いい林?
再び長靴に履き替えて、木の近くまで行ってみた。
予想に反して木は健康優良児そのものだ。洞のホの字もない。(×_×)
これではコクワとノコが関の山だろう。
それから、昼のそばを2枚にしようか3枚にしようかずっと悩みながらそば屋へ向かったのであった。
そんなことしか悩みないんか!>わし (^^;)
結局3枚食べた。今日もうまかった。(^o^) そば湯で完璧に腹を膨らませて後半戦に突入だ。
去年見つけておいたオオクワポイントの近くの切株を削りに行った。
ここもいいとこ
去年クワ道さんが削った立枯れがいい感じで朽ちていたのでちょっと削ってみた。コクワがボロボロ出てきた。(^^;) 本命の切株の方はまだちょっと早そうだったので、来年にとっておこう。
オオクワラインを西へ移動しつつ帰ることにした。いろんなところをルッキングしたはずなのに、全く削っていないので、どこに行ったか記憶に残っていない。(^^;) したがって、今回の採集記はここで唐突に終わることになった。(^^;)
はぁ。(-。-;)
帰りはお約束の渋滞だったのだが、被害は少なかった。
コクワ:15♂♂、25♀♀、幼虫数頭
ノコギリ:幼虫2頭
2001.3.12
2003.3.9追記