新潟2000

−トナ−


新潟2000【リベンジ】

 

 

        「トナは迷えずに関越にのれるのか?」

 

採集の同行者を募集していた時、こんな屈辱的な言葉をZIGURO氏から頂戴した。

 

       「許せない、許せるハズがない!」 凸(-_-^)

 

クワガタにはそれほど興味を示さない彼を「げんぐらう爆裂かもよ?」という言葉で騙し、なんとか一緒に行く事が決まった。 (^m^) うっしっし。


8月23日 14時

 

たとえ最終目的地のインターを通り越したとしても、意地でも関越にだけは乗らねばならない。 でなけりゃ、今後9年間は彼にバカにされ続けるに違いない。 羊蹄山のようにプライドが高い私にとって、そんな事は許されないのです!

 

そんな私が選んだ道は「時間はかかるかもしれないけれど、少しは慣れた湾岸ー>中央環状−>三郷から外環ー>関越を目指すルート」であった。 ちょっぴり消極的か? (^^;) 幸い明るい時間帯なので、看板は良く見えている。 

絶対に大丈夫、たぶん大丈夫、きっと大丈夫、お願い! 誰か大丈夫だと言ってちょーだい! (^^;)

 

待ち合わせ場所に到着した時は17時40分をまわっていただろうか、という事は無事に関越に乗れたのね〜〜 (^^;) 待ち合わせ時間は19時過ぎだったので、ガス補給したのち、コンビニで食事を買いこみ、車中で食事しながら、地図でポイントを検討して時間を潰します。

 

彼が遅刻してくる事も十分考えられたので、そんなときは何ヶ所か先にチェックしておこうと思っていた。 だって、だってさ!時間がもったいないじゃない! そこで何処を走ってるのか確認すべく電話してみると、あと10分で到着との事。 あわてて待ち合わせ場所に移動した。

 

待ち合わせ場所に到着して車を停車しようとしていると、やけに後ろに貼りついてる車があり、パッシングしたあと、ピッタリ後ろに停まるのである。 ここで私の血管がブチッ!と切れ、額から血がピューピュー飛び出した。

 

 

      ※「あらまぁ! 血が噴き出してますわぁ」の図

 

         「ぶち殺す!」 凸(-_-^)~~~~~~

 

すでに戦闘モードに突入している。 勢い良く車から飛び出し。

 

      「なんか文句があんのか、くのやらう!!!!」

 

と怒鳴るつもりでいたら、ZIGURO氏であった。 (^^;) あんがい早く着いたのねん。 怒ってゴメン。 (^_-)


さてさて、車を1台に絞って移動することにした。 お気楽助手席モードで採集したい気もあったけど、私の車でガンガンギンギングングンゲンゲンゴンゴン、えーーーーっと、ドンドン? 採集することにした。 おそらくオオクワ狙いでは今年最後の採集になると思ったからである。 悔いは残したくないのです。 だって青春なんだもの! 今日は燃え尽きるまで行きますわぁ!

 

最新ヒット曲を歌いながらお互いに妻子を持つ、ええ歳こいたおっさん2人の灯火採集がスタートするのでった。


まずは構想1年、去年は車の不調で行くに行けなかった場所へと車を走らせる私。 途中、幾つかポイントを軽く廻りながらノコ♀を拾う。 しかし寄り道ばかりしていたら、いつの間にか時間だけが刻々と過ぎて行きます。 「このままでわいけないわ!」 ってな訳で、いくつか予定していたエリアをすっとばし、目的地へと一気に向かうのでありました。

 

まずは観光地らしき場所に行ってみた。 どでかい駐車スペースがあるものの、自販機の照明は落とされている。 あんたら売る気あんのかい!

 

次に得体の知れない建造物に到着。 外灯は3つくらいあり、真中あたりの外灯に一番虫が集まっている。 時折通る人々の冷たい視線を右わき腹あたりに感じつつ、飛んでくる虫を捕まえている私達。 そこにはカブト、ノコ、ミヤマ、アカアシなどが飛んできた。 15分くらいねばっていただろうか? 次に移動しても良いかな?と思えてきた頃に外灯とは少し離れた路上を歩行している♀が視界に入ってきた。

 

    「ここは茅ヶ崎じゃないけれど、なんだか胸騒ぎがするわ!」

 

全盛期のカールルイスを超えたスタートダッシュをかまして、♀をわしづかみして鞘翅の点刻列を確認しようとしたが、暗くて良く見えない!!!!!!!

だけど、なんとなくオオクワに見えるのです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

ビックリマークを数えて頂ければ分かりますが、完全に私はパニックに陥っています。 たしか、この時は左手に♀を持ってて、懐中電灯を持っていたのかは覚えていない。 とにかく一刻でも早く点刻列を確認しようとしていました。 そこへZ氏の懐中電灯が到着。 照らし出された♀の鞘翅にははっきりとした点刻列が・・・・・・

 

     「うおぉぉぉぉぉ〜〜〜!

         遂にやりましたぁ〜〜>皆さん! 

           オオクワGETを果たしました〜!」

 

アドレナリンがドバドバ放出され、話題作りの為に用意していたオオクワGETの叫びと舞いをする事などすっかり忘れて、この感動にしばし酔いしれる私。

 

 

 

           「生きてて良かった・・・・」

 

 

    「とーさん、かーさん、産んでくれてありがとう。」 ( ̄人 ̄)

 

 

 

ふと我に返った私はZにお礼を言った。 そしてこの感動を誰かに(友人・知人・両親・親戚・学校の先生・会社の同僚・隣りのおばさん・三丁目のポチなどなど)、に伝えたくて携帯を引っ張り出したが、当然のごとくアンテナは立っていなかった。 (T_T)


いやはや、それにしてもZがゲンゴロウ屋でほんとに助かった。 クワガタを探している時の彼のやる気は19%くらいで、完全に私にゆずってくれている。 ほんとにありがたい事です。 がしかし、彼の事だから、次はウケ狙いでオオクワGETを妨害してくるに違いない。 今度、彼と同行することがあるクワガタ屋諸君。 十分気をつけてくれたまえ。 (^^;)

 

さて、次の場所に移動する。 と言っても歩いていける所だけど、これまた得体の知れぬ(もしや悪の秘密結社か?)建物の横にある駐車場の灯りである。 

そこには無数の蛾が乱舞していおり、ノコ♂などを拾う事ができた。

 

おおっと、忘れちゃ行けない。 データを記録しておかねば。 ここの位置と標高をノートに記入して。 このエリアを離れる事とした。 だってこれ以上の外灯は無いんだもの。 (^^;)

 

さて、私だけ幸せな気分を味わってるわけにはいかない。 今度は田んぼエリアへ突入だ! Zにげんぐらうを拾ってもらわねばなるまい。

 

       「今度は君が主役だ!」 (☆o☆) キラリン

 

と、ここで不思議な現象を見るのである。 同じような外灯でも虫の集まっている場所や、距離は離れていないのにまるっきり虫が飛んでいない所など、見た目には同じに見えても全然違うのです。 そんなこんなで小学校の白壁をバックにした外灯にてシマゲンゴロウがようやく1匹捕まえる事ができた。 交通費を考えると単価は2万円です。 こんなに連れまわした挙句に良い結果を出せなくてすみません。

 

   「ZIGURO様、 ほんとうに申し訳ない。」 m(_ _)m


次は第2エリアに突入でごわす。 携帯の電波が届く所にやってきたので、もう自慢したくてしかたない私は、いつも採集に関してアドバイスを頂いているあ〜さんに電話しましたが、残念ながら電話に出られない様子。 次にアマゾン玄関さんに電話を入れます。 とっても早口に祝辞を頂け、喜びが2倍にも3倍にも膨らみました。 次に私の宿敵である、まりーん夫妻に電話を入れます。 残念ながら、電話には出れなかったようでしたので、「俺だよ! トナだよ! オオクワ♀GETだよ!」と、ほとんど喧嘩ごしの口調で伝言を入れておきました。 あの伝言は聞いて頂けただろうか? (^^;)

 

第2の目的地へ向かって移動していると、あ〜さんから電話がかかって来ました。 もちろんオオクワGETの報告と、ありがたい祝辞を頂けて、またまたハッピーに包まれてる私。 さらに「今日はクワ道さんとポン&カンさんが、そっちに向かっていますよ! もしかしたら会えるんじゃないですか?」と教えて頂けた。 わーーい、会うのは楽しみですわぁ。 しかし、あれですな、彼らと比べると致命的といわれるほど経験値が低い私にとっては脅威でもあるわけで、拾われる前に拾いたいという採集魂が目的地へ急げ!と命令しています。 (^^;) 助手席ではZが「オオクワ採集って競争なんだね!」と大笑いしています。 (^^;;;;;


さてさて、移動中にコクワ♀とかを拾いつつ、目的地に到着しましたが、甲虫はほとんど落ちていません。 少し巡回しているときにノコ♂を拾いましたが、12時を回っているせいでしょうか? 数は少ないです。

 

今度はゲンゴロウを探しながら戻ります。 残念ながらガムシばっかりで、目的のものは拾えないまま、高速のインターに到着してしまいました。 ここで翌日仕事のあるZとはお別れ。 最後にシマゲンを拾った所にもう一度行ってから帰るという言葉を残して走り去る、彼を見送るのであった。


本日の獲物

 

  オオクワ1♀ ノコ2♂2♀ アカアシ1♂2♀ コ1♀ ミヤマ1♂


→次の日へ続く
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