Pick of the Week


Straightaways
Son Volt
(Warner Bros.)



 現在ウィルコを率いて活躍中のジェフ・トゥウィーディとともにカントリー・パンク・バンド“アンクル・テュペロ”に在籍していたもう一方の雄、ジェイ・ファーラーが結成したサン・ヴォルトのセカンド・アルバム。

 実は5月3日付けのレビュー・ページのタイトル画像はこのバンドのもの。最初は普通にレビュー・ページで紹介しようと思っていろいろ画像作ったりしながらCDを聞いていたら、どんどんハマってきちゃって。ついにピック・オヴ・ザ・ウィークに昇格させてしまった、と。そんなわけです。でも、めんどくさいからレビュー・ページのタイトル画像はそのまま残してあるという、チョーいいかげんなことをしてしまいました。

 で、それはともかく。そのタイトル画像を見てもらえばわかる通り、フィドルがいて、ペダル・スティールがいて……と、すっかりカントリー・ロック編成。この編成で、ラウドに、しかし切なく聞く者を泣かせてくれる。デビュー盤にくらべてやかましい局面はぐっと減り、アコースティックな手触りの楽曲でいいものを発揮しているみたい。ただ、その奥底にはきっちりタイトなビートが流れているのがポイント。ファーラーのしゃがれた歌声も胸にくる。なのに、CDをコンピュータの角にぶつけちゃって8曲目がまともに聞けなくなっちゃった萩原です。いい曲なのにぃ。もう一枚買わなきゃ……(泣)。

 ともあれ、ウィルコともども、90年代のカントリー・ロック・シーンを牽引する存在。抗いようのないルーツとしてのアメリカを、しかし“異邦人”のまなざしをもって眺めるそのスタンスにワタシは打たれますよ。ほんと。