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眼鏡について

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●各部の名称

各部の名称


●眼鏡用語辞典

一山 ノーズパッドが無く、ブリッジがノーズパッドの機能を兼ねているクラシカルな眼鏡のこと。
グラスコード サングラスや眼鏡を首からかける為の紐。グラスチェーンとも言う。
サーモント 金属のブリッジでセルロイドなどで作られた左右の眉を 分断している形のフレーム。
収差 焦点のずれのこと。
智(ち) テンプルとリムの間。
蝶番 テンプルとフロントを止める部品でねじ止めされている。
テンプル フレームの耳にかける部分(部品)。
ナイロール レンズの下部側面に溝を掘りナイロンの糸でレンズをつり下げる方式。
パッド
(ノーズパッド)
鼻にあてることで眼鏡をずれないようにするための部品で、俗に言う「鼻当て」。
フィンチ 鼻をクリップで挟むような感じで使用する鼻眼鏡のこと。
ブリッジ 左右のリムをつないだ部分。細い2つのブリッジで構成されるものをダブル・ブリッジという。
ブローライン フロントの上部がブリッジも含めて一本のセルロイドなどで 作成されているフレーム。
フロント リム、ブリッジを含めたフレームの前面部。前枠とも言う。
モダン テンプルの先に巻かれるセルロイドなどの部品で先セルとも言う。
リム フレームのレンズが入る部分。

●フレームの種類

セル・フレーム セル・フレーム

カラーバリエーションが多い。名前の由来は素材のセルロイドからだが 最近はアセテート製の物も総じてセルフレームと呼ぶ。 レンズの厚さが隠せるところがこのフレームの利点。 テンプルに芯を使わないセルフレーム(ノー芯)は歳月をかけて十分に 乾燥させたセルロイドゆえ可能とのこと。

メタル・フレーム メタル・フレーム

8割のシェアをもつフレーム。 素材には金、金張り、NT合金、ニッケルクロム合金、ステンレス、 コバルト合金、銅合金などがあり、最近は軽量なチタン製のものもある。

コンビネーション・フレーム コンビネーション・フレーム

メタルの一部(モダンやリムの周り)にセルを利用したもの。 リムにセルロイドを巻き付けたものを特にセル巻きという。 また、ブローラインやサーモントもコンビ・フレームの一種。

リムレス・フレーム リムレス・フレーム

リムの全部、一部がないフレームのことで、ファセットとも呼ばれる。
ネジだけで支えられているものを特にツーポイントという。
フレームの半分がリムのものをハーフリムまたはナイロールといい、 ブロータイプやアンダーブロータイプのものなどがこれに入る。

ツーポイント・フレーム ツーポイント・フレーム

リムのないフレームのことで、レンズ2個所をネジだけで 固定しているのでこう呼ばれる。 目立たない素顔に近い印象を与えるフレーム。

アルバイト・フレーム アルバイト・フレーム

レンズ部分全体が跳ね上がる機構になっているフレーム。


●フレームの形

バリバリ オートオート
セミオートセミオート レキシントンレキシントン
ボストンボストン ウエリトンウエリトン
オーバルオーバル ラウンドラウンド
ブローブロー アンダーブローアンダーブロー
ヘキサゴンヘキサゴン オクタゴンオクタゴン
スクエアスクエア フォックスフォックス

●レンズの種類

一般的にレンズの性能は、屈折率、アッベ数(逆分散率)、比重という3つの 要素で決まります。
屈折率が高いほどレンズは薄く、アッベ数が大きいほど収差は少なくなり、 また比重が小さいものほどレンズは軽くなります。
理想的なレンズとは、薄く軽く収差の少ないレンズですが、 レンズを薄くしようとすると収差が出たり、比重が上がりレンズが重く なったりします。

メガネレンズ

プラスチックレンズ

軽いことが最大の特徴で長時間掛けても疲れにくい。 割れにくく安全な反面、ハードコーティングがしてあっても キズはつきやすく、また、高温の所(夏の炎天下の車中等)に置いておくと 変形したりコートティングがはげることがあるので注意が必要。

加工が楽なので色々な色に染色でき、非球面レンズなど種類も豊富にある。 基本的には厚くなる傾向があり、鮮明度が高く薄いレンズの製作には コストがかかる。

いまや眼鏡レンズの大半はプラスチックが占めている。

ガラスレンズ

キズがつきにくく、取り扱いにはあまり気を使わなくてもすむ。 また、超高屈折率を誇り、鮮明度が高いのが特徴。 さらに長期間使用してもレンズの変色、変形がない。

レンズ厚を薄くできるが割れやすい。 また、プラスチックレンズに比べ重いため、長時間掛けると疲れる。 価格は比較的手頃。

球面レンズレンズ

視線の中心付近のみ焦点があっている。 比較的安価。

非球面レンズレンズ

視線の中心付近以外でもひずみを少なくしたレンズ。 従って裸眼に近い感覚で使用できる。 また、球面レンズより薄い。

特別なものとしてレンズの裏がフラットなフラットレンズもある。 キラキラと反射してアンティークな雰囲気がある反面後方が 映り込んで見にくい。

厚いレンズ

度がきつい場合、レンズがフレームからはみ出ることがあり、 選択できるフレームが限定されてしまう。 逆に、安価で収差が少なく楽に見えるとメリットも多い。

薄いレンズ

高屈折である。 度がきつい場合に薄いレンズを作ると高価になる。

コーティング・レンズ

レンズの表面にコーティングすることで強度を高めたもの。 その他 コーティング には様々な種類がある。

非コーティング・レンズ

傷がつき易かったり、乱反射により見にくいといった欠点はあるが、 加工がない分安価。

サングラスレンズ

調光 紫外線に反応して濃さを調整するため、光が少ない室内でかけても 暗くなりすぎない。 ガラスの調光レンズの方がプラスチックの調光レンズよりも濃度変化 (着色・脱色)がはやい。
偏光 太陽光による路面、水面、雪面のぎらつきやガラスなどの反射(乱反射)を防ぎ、 目の疲れを軽減する。 後方から光をカットするものは映りこみが少ないのでドライブ時着用に 向いている。

コーティング

ハードコート プラスチックレンズの最大の欠点であるレンズの傷をつきにくくするための処理。
反射防止マルチコート レンズの前面と後面で光の反射を防止することでちらつきをなくし 見やすくするための処理。 また、通常のレンズでは写真撮影の際フラッシュで眼鏡のレンズが光って 写ってしまうがこれを光りにくくする効果もある。
水ヤケ防止コート 眼鏡を水洗いした時や雨でぬれてしまった時など水分を完全に拭き取らないと レンズの表面にシミが残ることがあるがこれを防止するための処理。
UVカットコート 400nm以下のUV-A、UV-Bをほとんどカットする 紫外線吸収処理。
耐衝撃性ハードコート 割れにくいプラスチックレンズでも衝撃が加わると割れてしまうことがあるが、 これを割れにくくするための処理。
染色処理 レンズに色を付ける処理で現在ではさまざまな色をつけることができる。
防汚処理 水をはじき、汚れを防ぐ効果がある。

紫外線とは

人が視覚に感じる可視光線の波長約380〜780nm(ナノメートル)に対して、 約380nm以下の目に見えない光を紫外線といいます。
この紫外線はさらに波長の長さにより、UV-A(肌を黒くする紫外線)、 UV-B(肌を赤くする紫外線)、UV-Cの3種類に分けられます。
UV-Cはオゾン層で吸収されるためほとんど地表には届きませんが、 UV-Aは白内障の原因の1つ、また、UV-Bは角膜の炎症の原因の1つである と言われています。
スペクトラム

●レンズの色

  グレー

光量を落とすのに最適な色。

  ブルー

かける人の顔を明るく見せる色。 ブロータイプのフレームと良く合う。

  イエロー

波長が短く、目をちらつかせる青色の光をカットして、輪郭をはっきり見せる。 射撃などのスポーツに使われる。同系色のフレームと良く合う。

  オレンジ

イエローと同じで、コントラストがハッキリするという効果があり、かつ、レンズを通過する光量は少ないので、スキーなどのゴーグルに用いられる。(雪面の反射によるまぶしさを抑え、かつ、雪面の凹凸を捉える。)
  ブラウン

オーソドックスであわせやすい色。

  グリーン

取り込む色調が自然に近く疲れにくい色。 ブラウンやブルーのフレームと良く合う。
レイバンのサングラスの色。


●眼鏡の取り扱い


眼鏡をかけはずしする際には、両手でテンプルを持って行うように します。片手で行うと、せっかく調整してもらいフィットしているものが 緩むばかりか歪みの原因にもなります。
たまにお店で、片手でとっかえひっかえかけ直している人を見ますが、 これははっきりいって迷惑以外の何ものでもありません。
眼鏡を置く時は、レンズ面を下にすると傷の原因になります。 テンプルをたたんだ状態でも必ずレンズは上に向けて置くようにしましょう。
持ち運びや保管の際は、眼鏡ケースに入れるようにします。 また、夏の炎天下の車中など高温の所(50℃〜60℃以上)に置いたり、 急激な温度変化にあうと、コート膜にひび割れが生じたり、プラスチックレンズの 場合レンズが変形しフレームからはずれやすくなるので注意が必要です。

●眼鏡の手入れ


日々のお手入れでは使用後、専用の布を使って拭くようにします。
専用の布がない場合には、ティッシュペーパーでも代用が可能ですが 特にレンズは傷つきやすいので、街頭で配られている様な粗悪な ティッシュペーパーで拭くことは避けましょう。(レンズに傷がつくと再生は難しいとのこと。)
レンズに埃がついている場合には水洗いをしてから拭く様にします。 埃が残った状態で乾拭きすると傷の原因となります。 この際、お湯で洗うことは避けて下さい。 眼鏡はお湯で洗うとプラスチック部分が弱くなる (変形してレンズが外れることもあるようです。)上、 レンズのコーティングにも影響があるので注意が必要です。
汚れがひどい場合は、中性洗剤を使って水洗いします。石鹸などアルカリ性の 洗剤は、レンズのコート膜を劣化させることがあるので使用しないで下さい。
洗った後は十分に乾燥させます。 特に蝶番の部分はよく乾かすようにして下さい。 素材によっては濡れたまま放置すると水のシミが付いて取れなくなる場合も あります。
眼鏡の洗浄剤もあり、これには除菌、帯電防止等の効果もあります。 レンズコーティングに対応したものを選んで使用します。

●眼鏡選びのポイント

サイズで選ぶ

眼鏡のフレームには「52□19 140」といった眼鏡のサイズが書かれた ものがあります。このサイズ表記はボクシングシステムと呼ばれ、 最初の数字52はリムの幅(レンズの玉幅)、次の数字19がブリッジの山幅 (鼻の間の鼻幅)、最後の数字140がテンプルの長さを「mm」で表しており、 これが眼鏡を選ぶ基準の一つになります。 (ツーポイントはカット次第でレンズのサイズが変わるため、上記表記が 無いものや「□19」、「F□19」といった表記の場合があります。)
その他にデータムラインシステムという表記方法もあるようですが あまり一般的ではないようです。
幅が極端に合わない場合、かけた際にレンズが視線の中心に こないということになります。 また、見落としがちなのがテンプルの長さでこれは眼鏡をかけた後で 実際に触って確かめます。
しかしながら、かけごこちについてはフレームの調整によって ある程度カバーできるようなので、これにはあまりこだわらず、 自分が気に入ったものを選ぶのが一番でしょう。
かけてみて自分に似合っていると思うものは、サイズもあっているものです。 また、自分が納得していることが一番重要です。
実際に購入する際にはフィッティングを行い、自分に合うよう 調整してもらいましょう。
購入した後も合わないと思ったら、お店のほうに何度でも足を運んで 直してもらうことをお薦めします。

フレームの種類で選ぶ

個性を出すのであれば形や色が豊富な
セルフレームが良いでしょう。 オフタイムはもちろん、黒のセルであればビジネスにも向いています。
知的雰囲気をかもしだすメタルフレームは特にビジネスなどの フォーマルシーンに向いています。 特に、ゴールドのフレームは日本人の肌の色にマッチしており、 眼鏡だけを目立たせないというメリットもあります。
(18Kのものは高価ですが、弾力性に富みかけはずしも便利。)
セルのカジュアルな感じとメタルのドレッシーな感じをあわせ持つ コンビネーションフレームはオールマイティに使用できます。
眼鏡を目立たせず、素顔に近い印象を与えるにはリムレスフレームが良いでしょう。 どんな顔の形でも違和感がありません。
また、フレームなどによってはモダン(先セル)の交換ができるものも ありますので色を変えてみるのも良いでしょう。

フレームの形で選ぶ

フレーム(リム)の形は顔の輪郭と比較して選びます。
眼鏡を顔と調和させるには顔の輪郭とは反対のフレームを合わせてみましょう。 丸顔の場合は角張ったフレームをあわせるとシャープなイメージに、 角張った顔の場合はラウンドのあるフレームをあわせるとソフトなイメージに なります。
逆にこのセオリーを無視して個性的に見せるのも楽しみ方の一つです。
フレームの形は眉の形とも関係があります。 基本は眉の形とフレームのトップラインとを合わせるようにすることです。
また、トップラインと眉との距離があまり離れ過ぎない様にします。
眉毛の薄い人にはブロータイプが合うようです。
蝶番の位置によっても印象が変ります。 これが比較的上にあるとシャープなイメージになり、逆に低い位置にあると ソフトなイメージになります。

店員さんが選ぶ時のポイント

自分が気に入ったものを選ぶのが一番。とは言っても人の視線も気になるもの。 人に見たててもらうのも良いでしょう。 一日をとっても自分の顔を見るより、他人の顔を見る時間の方が長いので 人の印象と言うのは意外に当たっているものです。
特にフレームを専門に売っているお店の店員さんは一日に何人もの顔を見ているので、 どういった人にどんなフレームが合うかを見抜く目は優れているはずです。 選んでもらったものが気に入らなければ買うのを止めればいいだけなので、 参考に選んでもらっても損はありません。
一般的に店員さんは次の3点を見てフレームを薦めるようです。
  1. フレームの形と眉の形
  2. 顔の横幅
  3. 眉からあご先までの長さ
1. フレームの形と眉の形
「フレームの形で選ぶ 」でも触れましたが基本は眉の形とフレームの トップラインとを合わせる、すなわち、トップラインのカーブと眉のカーブが 沿っているかをみているようです。
2. 顔の横幅
顔の横幅、といってもその最大幅が眼鏡の最大幅と同じであるかも ポイントのようです。 フレームの方が大きい場合、眼鏡はずれ易くなりますし、逆に小さいと 顔が圧迫されて頭痛などの原因にもなります。
3. 眉からあご先までの長さ
フレームの高さが眉からあご先までの長さの1/3以内に収まっているかが もう1つのポイントのようです。 たまに、極端に眼鏡の大きさだけが目立っている人を見かけますが、これは フレームの高さが眉からあご先までの長さを上回っているからです。

●サングラス選びのポイント

一般にサングラスと言われているものには2種類あり、この違いは商品に ついているタグの枠の色でわかります。 枠が のものが本当のサングラス、 のものがファッショングラスで、「家庭用品品質表示法」の基準 (レンズの歪みや平行度)をクリアしたものをサングラスと呼びます。
まず、これを確認し、サングラスを選ぶようにしましょう。
また、レンズはUV400カットレンズ(400nm以下の短い波長の 光をほとんどカットすることができるUVカットコートレンズ) のものを選ぶとさらに良いでしょう。