100円本トリップ


FILE NO.002

”アチャパチャ”本ですべてを忘れる。

何かと不穏な空気の漂うご時世ですが、
そんな気分を一新するような本を2冊ゲットしました。


「アチャパチャノーチャ」ってご存知ですか。
ボーイスカウトやキャンプなどで歌われる
あの歌です。

”アチャパチャノーチャ アチャパチャノーチャ
エーべスサデベサドラマサデ…”

何とも訳のわからない呪文のような歌詞ですが、
そんなハチャメチャなところがかえって
何も考えずに歌えて心地よかったりして
私は結構好きなんですが。

さて、

何かと悩み多きこの時代
一瞬でも
全てを忘れられたらって思うときってありますよね。

「アチャパチャノーチャ」を歌うのもいいのですが
それでは周りに迷惑がかかるので(笑)…。

今回の100円本トリップは
心が疲れ気味の私たちを
いわゆる”無”の境地へいざなってくれる
そんな本
アチャパチャ本
(と勝手に命名!)

取り上げてみました。

内容も「歌」に負けず劣らず
ハチャメチャ!?




今回紹介する2冊


図解たのしいゲーム
松原一五 著

成美堂出版

発行1982年5月発行


ゆかいな歌ゲームソング集
横山太郎 編

野ばら社

1967年4月発行

購入場所:BOOK-OFF

レクリエーション・ゲーム”関連は”現実”を意識せずに読めるのでおすすめです。
ではまずはこのアチャパチャ本から。


↓↓↓





図解たのしいゲーム 



読むだけで頭の中が真っ白になる
面白ゲームが満載!


図解たのしいゲームP28より


 レクリエーション用「ゲーム」集として書かれたこの本、昭和57年発行とありますが、内容からするともうちょっと古い(昭和40年代くらい)と思われます。専門的に結構マジメに書かれた本ではありますが、角度をちょっと変えて見るとこれがまた、イイ味出してます。



例えば…
(秀作をチョコッとだけ紹介!)


ハナ見物



人数20〜50人  準備古新聞または古カーテン

 まずは古新聞(または古カーテン)を貼り合わせ、全身大の人型にして部屋の中央に吊るし、鼻が入るだけの穴を切り抜いておく。全員を2組に分け、ジャンケンで勝った組の代表がその穴から鼻を出してみせる。相手組の者はそれが誰であるかを言い当てる。
※この人型、かなり”怖いもの”に仕上がる可能性大。幼児期に見たらトラウマになりかねない!

 


 こんな感じか?
 
要領の記述も結構きてます。

1.鼻の他、目、口、あるいは手とか足に変えてもおもしろい。

2.できれば
新聞紙ではなく、厚紙で人型をつくり、それから鼻や口などを見せるといい。
※なら、最初から”厚紙で”って言えばいいかも。

3.
相当親しい人の集まりでないとむずかしくなる。
※そりゃそうだけど、相当親しい間柄でこんなゲームを楽しむ集まりって一体!?



★木登り(動くだっこちゃん)★



こちらのゲームはちょっとびっくり!ヤなゲームがあったもんだ(笑)!
動くだっこちゃん…。ネーミングもちょっとこコワッ





図解たのしいゲームP145より


2人一組となりジャンケンで背負う人(負け)と背負われる人(勝ち)を決める。合図で相手のわき腹→お腹と伝って元の背中に戻る。この時背負った人は手を出して応援する。別の方法では、背負われた人はあくまで一人で相手の肩、胸を伝って背中へ戻るのだが、何れにしても背負われた人は足を床につけてはならない。
※ジャンケンに勝って、ここまで嬉しくないゲームも珍しい。

しかも、「要領」にはなんと!
↓↓↓
女性同士で組むと、よほどのことでない限り失敗するので男性と組んだほうが良い。

※こんなゲームを学校や会社のレクリエーションなんかに導入された時には…
セクハラ…どころじゃない。もう”事件”だよね。






そして、更に!

実はこの書、これらのゲームの他、寸劇(スキッツ)、クイズ等も紹介されていまして。こちらもまたGooなので、チョコッと紹介。

↓↓↓

寸劇(スキッツ)
スキッツとはスケッチ劇の意で、
主にパーティーやキャンプファイヤーで
演じられるそうです。
 
 例えば、「箱根見物」と題されたスキッツは…↓


 「これより皆さんを国立箱根公園にご案内いたします」と口上でのべながら、唱歌「箱根の山」を歌い、用意しておいたボール箱を取り出し、皆の前に立てる。(まさか!)「みなさん箱根の山にやってまいりました。あとはどうぞご見物ください」と言い、立ててある箱を横にねかせる。(ああっ!)つまりハコネ。(やっぱり…。)

 となると、「路傍の石」は…。

 場の中央に一個の石を置く。その傍らを何人かの人がその石を眺めながら通り過ぎる。ある人はちょっと手にし、すぐに元に戻して通り過ぎる。ナレーターいわく「山本有三作、路傍の石」

 ここまでくるとある種の「趣」みたいなものすら感じるね。


クイズ★
意外にも超難問!
 
P170「1分間クイズ」より

1.弁天さまに侮辱された奈良の大仏さんと上野の西郷さん。さてどちらが口惜しまぎれに暴力をふるったでしょうか。
※どんな状況であったにせよ、暴力はいかんよ、暴力は。

2.次の人の苗字は何?
  (イ)義江 (ロ)龍子 (ハ)八重子 (.二)妹子 (ホ)芙美子 (へ)九
※妹子や九はわかるけど。


3.次の料理を名物としている国の名は?
 (イ)コールドビーフ (ロ)ピツァ(ハ)ホットドッグ(.二)スモルゲスボルグ(へ)フォンジュ
※ス、スモルゲスボルグ!

 「1分間クイズ」には、コンナ感じのクイズが12問出題されてるんだけど、、これって1問に1分ってこと?だよね。ま、まさか1分間に12問ポンポンポーンと答えろってこと?(何せタイトル以外何の説明も記述されてないんで。)

ちなみに上記のクイズの答えですが。

1.暴力をふるったのは大仏さん(ぶつ)。西郷さんは「どうぞ」とすまし顔。
2.藤原・川端・水谷・小野・林・坂本
3.ドイツ・イタリア・アメリカ・北欧諸国・スイス


 以上「図解たのしいゲーム」の
特にアパチャパ度(なんだそれ!)の高い部分をほんの一部紹介してきましたが、
実はこの本、当時としてはかなりの秀逸本のようで、
例えば最近のバラエティー番組などでも見かける、
1分経過したと思ったところでストップをかけ正確さを競うゲーム(番組では10秒に縮小されてたかな)や、
当時まだ珍しかったはずのイントロ当てクイズ等、
今や定番となっているようなゲームもたくさん収録されていて
います。
でもやっぱりアチャパチャ系(なんじゃそりゃ!)のほうが断然多いかな。

さて、次は。


↓↓↓



2
 ゆかいな歌 ゲームソング集



 レクリエーション、キャンプ、パーティーなどで歌われるあの歌この歌。
あの「アチャパチャノーチャ」はもちろんのこと、
スマスマでおなじみのあの名作「すいかの名産地」だって歌えちゃう。
たのしいゲーム」同様、現実逃避にはもってこい!の一冊。


まずは



★”アパチャパノーチャ”に匹敵する変な言葉を探せ!

頭の中を真っ白にするにはやっぱり訳のわからない詞で歌うのが一番!?
「ゆかい〜」にはそんなアチャパチャ系の”呪文”詞が満載です!!
ではほんの一部を紹介。


※( )内は歌のタイトル

 ・ピコロミニ ピコロミニ …(ピコロミニ)
 ・シンシャングリグリグリグリワッシャ…(シンシャングリグリ)
 ・オ ピリマギマガー(三羽のからす)
 ・ユポイヤイヤイエ ヤッオ…ユポイトゥキトゥキ…(ユポイヤイヤイエーヤ)
 ・ヤヤヨヨユピユピヤ…(ヤヤ、ヨーヨーユピ)
 ・バベビボー バベッビブーボ…(ガチャガチャバンド)
 ・トンカツトンチンカン ポンポンポン…(トンチあそび)

 
※こうしていっぺんに見ると、頭が真っ白どころでない。頭が変になりそうだ。
 もしかして、このコーナー失敗?か(笑)。

 また、この本には「クイカイマニマニ」や「サラスポンダ」等の超有名ドコロも掲載されているが、
なんと、「サラスポンダ」の作詞者欄に「ダークダックス」の名前が。
ダークダックスってあのダークダックス!?





★”アチャパチャ”タイトル!★
私caicoの興味を引いた面白タイトルを集めてみました。


かんぴょう
かんぴょうを干している様子を歌ってます。
白いよ、長いよと歌ってます。

お馬がなきます
お馬の朝ご飯の催促のなきかたは”ヒホヒホヒホ”だそうです。

熊彫さん
仕事のサボり魔”熊彫さん”。白い目で見られたって
男の仁義(笑)で開き直って遊びまくれ、って歌です。

坊主がびょうぶに
あの早口言葉が歌になってたなんて。
何か、”8時だよ!全員集合”を思い出します。

いたずら凸坊

けんかした凸坊がこぶしを上げて”おかぁちゃーん”と泣いてます。

お猿と鏡
猿に鏡を見せる実験ってよくあるでしょ。まさにそれです。




いかがだったでしょうか
「アチャパチャ本ですべてを忘れる」。
私にとって今回ご紹介のこの2冊は
煮詰まった時の”頭のリセット”に実に役立っています。
本当です(笑)。

街の100円本のコーナーには
まだまだたくさんの”アチャパチャ”本が未発掘のままのはず。
皆さんも機会があったら是非一冊発掘してみてください。
何かとイライラしがちなこの季節、
”気分のリフレッシュ”にきっと役に立つと思います。

ではまた。



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