何なのよ、もう〜。



危うく激突するところだったわ。

ったく何?あのヒゲおやじ。



あっ、突然の登場、ごめんなさい!ビックリッコです!

いやね、また例のバカ兄弟が何やらバカ騒ぎしてるって情報が…
あ〜、バカやってるやってる。



ちっ、使えねぇーな、お前は昔から。

あ〜あ、何か面白いことないのかね〜、
ったくよ〜。



ん?




♪アイ オンリィ ワナ ビィー ウィズ ユゥー♪


何やってんだ、あいつら。



♪アイ オンリィ ワナ ビィー ウィズ ユゥー♪
せーのっ!




♪…アイ オンリィ ワナ ビィー ウィズ ユゥ…♪



ちっ、何度言ったらわかるんだよ〜。
アイ オンリィ♪だよ、アイ オンリィ♪

「オンリィ」のところ、もっと強調して!
お腹から声出すっ!


おじいさんと動物相手に厳しい〜。

…てか、誰?


ねぇねぇ〜♪

何やってんの〜?


あはは、見られちゃいましたね?

あなたも歌ってみますか?
ベイシティローラーズの「二人だけのデート」




ベイ…ロー…?はぁ?なんだそりゃ。

ブルース弟、お前だって知らないよな?



いや、知ってるよ。

ベイシティローラーズ、略してBCRは
70年代、“タータン旋風”とともに
一世を風靡した
英国のアイドルグループさ。


へんっ、何だ、お前、
音楽評論家でもないくせに、えっらそうに、

なぁにが「英国のアイドルグループさ」だっ!
このハナタレ小僧がっ!!


あははは、いくらくやしいからって、

何も「ハナタレ小僧」まで言わなくても、ねぇ。


なんだよ、自分から訊いておいて。

ていうかさぁ、兄さんさぁ、

……まぁいいや。


ちっ、

またっ……。




……失礼ですが、あなたは?




僕ですか?僕は……


ドン・ドン・ドン・ドンッ!




エス・エー・ティーユーアール・ディーエーワイ
…ナイトッ!




エス・エー・ティーユーアール・ディーエーワイ
…ナイトッ!




ジャーン!エジンバラの貴公子

樹村タクヤで〜すっ!



うっ


ははっ。

どっかで聞いたことある名前だな。



僕、BCR大好きなんです…あ、
…BCR大好きっ子なんですよ。


「大好きっ子」って、今の時代、

わざわざ言い直すほどの価値は
無いと思うわ〜。




ちなみにBCRの中で一番好きなメンバーは
デレク・ロングミュアーです。



あら、珍しい。



あ〜、お前、サーカスの動物使いかなんかだろ?

何で、動物どもの調教に、
こんなじいさんまで加えてるんだよ。



ひっど〜い!「動物どもの調教」って何よ!

この前からずぅっと言ってるでしょ!
私たちは動物じゃなくて…




妖精なんだってばっ!



ケッ、何が妖精だ。

お前らが妖精なら、そうだな、
俺は「草刈正雄よりイイ男」だ。



たとえが古っ。



実は今、
「みんなの心にタータンチェックの花を咲かせよう!」もしくは、
「ベイシティローラーズはビートルズを超えた!…誰が何と言おうと!」をモットーに、

BCRが大好きだという気持ちを
歌という形で彼らに伝授していたのです。



う〜ん…。

わかったような、わからないような。



てか、全然わからないわよ!

やばやばやば……マジやばいって。



あのね、あのね、私たちは別に
歌を教えてもらうつもりなんてなかったの。


なのにこの人が
覚えろ覚えろってすごくうるさいから…。


う〜ん…、あの、樹村さん、
BCRを好きなのはわかりますが、

それを他人に無理やり押し付けるのは
どうかと思いますよ。




はぁ?はぁ?はぁ?

…言ってる意味がよくわかりましぇ〜ん!


キャ〜、「しぇ〜ん」て、

やっぱり、やばやばやば…。



わからないってことはないでしょう。


えっ?

俺にもお前の言ってる意味
全然わかりましぇ〜ん、けど。



何言ってんだよ…

ていうかさぁ〜、兄さんさぁ〜
…もういいよ。


(もういいよ…もういいよ…もういいよ…)

が〜ん



…ぐすん。



あ、うそ!泣いたの?マジで?
ラッキーッ!

今日来た甲斐あったわ!
ありがとう、ハナタレ小僧さん!!




えーと、おじいさん、

おじいさんも無理やり
参加させられてたんですか?



うひょ?

わし?わしは…



あ〜、おじいさんは
私たちとちょっと違うのよね〜


もっと「たくらみ」があってのことなのよ。
これはあくまでも私たちの推測だけどっ!

ね、ね、パンダちゃん、そう話してたのよね!


…あはは、何か言ってますけど……ブツブツ。

…いやぁ、参ったなぁ……ブツブツ




たくらみ…ですか?


そうそう、だってほら、
ハイカラな歌のひとつでも覚えておけば、


周りの雰囲気をなごませようと
ちょっとおどけて口ずさむことだってできるじゃない!


……。

特に若い人たちのいるところで歌ったら
効果あるぞ〜、こりゃいいぞ〜、って、
おじいさんはそう睨んだのよ!



睨みましたか!その鋭い眼光で!!


なぜだ……なぜ、こんなちっぽけな一老人の愉しみを

皆、そっとしといてくれんのじゃぁ……


はははっ!

じいさん、そうまでしてちょっとおどけたいなら、
名前も「チョットオドケ太。」にしちまえよ〜!


ゲッ!そこまでセンスの悪いネーミング、
今まで聞いたことないわ。


てか、ブルース兄、もう立ち直っちゃったの?
つまんない、つまんない〜。




とにかく人に無理やり歌わせたりしないほうが…ん?



じ、じいさん!

なんてことをっ!!




えっ?何?どうしたの??



つづきはこちら。




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