不耕起栽培
飛行機で農業をするのではなく耕さない栽培法で作る米。

ラジコンの飛行機で農薬散布というのを聞いていたので、ついに日本もアメリカなみに飛行機を使って農業をする時代になったのかと思ったら、字が違った。不耕起(フコウキ)である。
不耕起栽培とはつまり、田んぼは耕さずにお米を作り続けることをいうのだそうだ。千葉県の岩澤信夫さん(日本不耕起栽培普及会の会長をしている)という人が始めた農法。できるだけ手間ひまをかけないでお米を作るという手抜き農法ではなく、田んぼを耕さないでいると年々雑草が少なくなり、数年で無農薬栽培でお米ができるという、目からウロコの栽培方法。

労働時間の短縮と無農薬栽培
お米づくりの労働時間の内、田んぼを耕す(耕起)、代かき、苗代づくり、田植えまでの春作業の時間は全体の4割ほど占める。その耕起と代かきをしなくていいのだから、大幅な時間の短縮になる。また稲づくりでは、何といっても雑草をどう処置するかが大変な手間なので、たいていの所では一度の除草剤というのが欠かせない。それで低農薬米になるわけだが、この栽培方法ではその雑草が少なくなってきて、除草の手間が大幅に削減し農薬も不用。という安全なお米づくりを考えた結果、できたコロンブスの卵的発送の自然農法。97年の米凶作の時にも、関東や東北での不耕田の稲が冷害に強く、平年に近い収穫量だった。

「日本の水田を守る会」とネットワークして、この会に協力している農家は200軒ほどある。秋田、山形、福島、宮城、富山、茨城、島根など。

問い合わせ先:千葉市中央区登戸1−18−10 大熊ビル3F
日本の水田を守る会 043−238−1408

妙なる畑に立ちて」(野草社)という著書のある川口油一自然農/自然農メーリングリスト/赤目塾/) さんは、自然農法の神様のような人で、農業で知らぬ人はいないというくらい有名な方である。その人の言葉に「耕さず、施さず、農薬は用いず、草や虫を敵としない、生命の営みにまかせた農業」というのがある。これはもはや哲学である。

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