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日本の標準
成分無調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、低温殺菌牛乳など、牛の乳は同じでも牛乳にはいろんな種類がある。どこが違うのか。どれが美味しいのか。牛乳を買いに行っても沢山並んでいて迷ってしまう。
そこで原料表示の欄を見てみる。

成分無調整、無脂乳固形分8.4%、乳脂肪分3.8%、殺菌130度2秒間という表示が見えるでしょう。
これが日本の標準の牛乳である。
成分無調整は生乳(牛から絞った乳)に加工をしてないこと。
無脂乳固形分が牛乳の成分規格法で8%以上、乳脂肪分は3%以上と決められている。
牛乳は殺菌せよという決まりがある。そこで130度という高温で2秒間殺菌したという意味。これはUHT乳(超高温殺菌牛乳)といわれる。これが日本の総生産量の95%くらいを占める牛乳の標準である。

標準以外の牛乳
低脂肪牛乳、無脂肪牛乳・・・乳脂肪分を3%より低く抑えたり、0.5%以下にした牛乳を成分調整牛乳という。アメリカではほとんどが低脂肪牛乳(ローファット)らしい。
加工乳・・・牛乳にさらにカルシウムなどを加えたりしたものを加工乳という。低脂肪乳、無脂肪乳などもある。
低温殺菌牛乳・・・成分無調整でありながら、殺菌の方法がUHT乳とは異なり、63度で30分の殺菌(LTLT乳)をしたものをいう。これはフランスの細菌学者パスツールが発見した殺菌法でパスチャリゼーションと呼ばれ、低温殺菌牛乳はパスチャライズ牛乳といわれる。日本では1〜2パーセントしか生産されていない。
じつはパスチャライズ牛乳には高温短時間殺菌法(HTST)と呼ばれ、72度で15秒殺菌した牛乳もある。
特別牛乳・・・特別牛乳搾取処理業の許可を受けた施設で製造された牛乳。殺菌はしなくてもよい。殺菌をする場合は低温殺菌をする。
乳飲料・・・コーヒー牛乳とかフルーツ牛乳というのもあったが、乳等省令によって牛乳といってはいけないことになっている。

普通の牛乳(ホモ牛乳)からバターやチーズはできない
チーズやバターなどの乳製品は山羊の乳や牛の乳から作られる。
でも一般に市販されている牛乳ではチーズもバターも作ることはできない。
それは牛乳中の脂肪球を高圧・攪拌によって粉砕し、脂肪をよく混ぜて均質化(ホモジナイズ)させているため。これをホモ牛乳という。99%くらいがこの牛乳でこれも日本の標準といえる。
この脂肪球の粉砕によって脂肪が固まらなくなり、バターもチーズもできないというわけだ。

脂肪を粉砕しないものはノンホモジナイズ(ノンホモ牛乳)という。
牛乳瓶や牛乳パックの中で脂肪が浮き上がってきてクリーム層をつくる。脂肪球が本来のままなので、瓶やグラスに注いだ時などに白いクリームの塊や点々が残る。これが日本では、見た目が悪い、腐敗しているんじゃないかと疑われたことがあった。それで98%もの牛乳はホモ化された。しかし、こちらのノンホモ牛乳の方がより自然な牛乳といえる。

牛の品種や季節によっても味が違う
生乳が一番多く搾乳できるホルスタインという品種の牛が多い。
そして乳脂肪分を多く含んだ生乳が出るように、配合飼料を食べさせている。というのが日本の平均的な酪農家だ。

しかし他にもジャージー種、ブラウンスイス種などの牛がいて、放牧をしている酪農家もいる。そういう所で育つ牛は、夏と冬では食べる餌が違うので、牛乳の味にも違いがでる。夏はあっさりと、冬は少し濃くなったりと自然の恵みがそのまま繁栄される。
ジャージ種の夏の牛乳で作ったバターというのを食べたが、じつにあっさりとした味わいだった。

美味しい牛乳の条件
濃くて口の中でトローとするような牛乳を美味しい牛乳だと思っている人が多い。
ところがそれは、ホルスタイン種と濃厚な生乳がでるような配合飼料と超高温殺菌法の結果である。
牛乳といえば、カルシウムが多いとかタンパク質が豊富という評価しかされていないけれど、じつは生乳には多くの有効菌や酵素が生きている。
しかし搾乳や牛乳の製造工程で有害菌も混じるので、殺菌をしなさいと乳等省令によって義務づけられている。
細菌数(標準平板培養法で1mL当たり)50,000以下、大腸菌群 陰性。摂氏63度で30分間の加熱殺菌(またはこれと同等以上の効果のある方法での加熱殺菌)を行うことが必要。特別牛乳の場合は細菌数が30,000以下、大腸菌群 陰性。とある。

ところが超高温殺菌(120度2秒)をした牛乳では限りなく0に近い。タンパク質が変成してしまっているという話もある。本来の牛乳からはほど遠い飲み物になってしまっていると指摘する人が多いのはそうした理由による。

有効菌や酵素をできるだけ残している牛乳が自然なのだ。

では本来の美味しい牛乳(成分無調整)とは。
1.特別牛乳である。
2.ホモジナイズされていない牛乳で低温殺菌(パスチャライズ)牛乳。
3.ホモジナイズされた低温殺菌牛乳。
さらに牛の品種と飼育の方法が組み合わせてで味が決まる。

しかし問題が一つ。
上の1〜3の方法で作られる牛乳は全体で2%くらいとすごく少ない。ゆえに扱っているお店は少なく、手に入れることが難しいかもしれないということだ。
また「おいしい牛乳」という商品名の牛乳もあるのでご注意。

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