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Nicholas Jackson,Organist and Master of the Choristers Philip Raymond, Solo Treble SIDE ONE 1.Motet: Praise the Lord, all ye heathen (Bach) Double Bass:Geoffrey Warrington 2.A hymn to God the Father (Humfrey) Solo treble: Philip Raymond 3.Evening Hymn (Purcell) Solo treble: Philip Raymond 4.Trois Oraisons, No 1 Salve Regina (Langlais) Solo treble: Philip Raymond 5.Magnificat in G (Stanford) Solo treble: Philip Raymond 6.Nunc Dimittis in G (Stanford) Baritone Solo: Brian Birks SIDE TWO 1.Hear my Prayer (Mendelssohn) Solo treble: Philip Raymond 2.Call to rememberance, O Lord (Farrant) 3.Lord, for thy tender mercy's sake (Anon) 4.Jesu, the very thought of thee (Vittoria) 5.Magnificat (St. David's Service) (Jackson) Solo soprano: Sian Phillips 6.Nunc Dimittis (St. David's Service) (Jackson) Solo treble: Philip Raymond 7.Te Deum in C (Britten) Solo soprano: Sian Phillips 可愛すぎる合唱・・・。なんだか、このカバーの雰囲気に合いません。高額盤なのに、ブツブツはねて、演奏の途中で進まなくなるのも腹が立つ! え〜い、違います。腹が立つのは、この編制によります。バス・テノール・アルトまでは伝統的な人選ですが、この聖歌隊は、トレブルとソプラノがごっちゃ(混ぜ)の編制なのです。少年少女(+女声?)なわけ。 Solo soprano: Sian Phillipsが、女みたいに髪をきれいに丸めているなあ、と思ったら、モロ女声なのでした。そこが、Second trebleを使っていたLichfield Cathedral Choirと違う。聴く気が失せますね。Philip Raymondくんも、写真写りと背景はバッチリですが、声と演奏が、写真に似合わない幼さです。演奏力はど〜かな〜。スタンフォードなんかは可愛いのも良いかも、なんて錯覚しかけたのですが、即、合唱がぶち壊した! 昨今、ここまでなのは聞いていないぞ。 B面にはイギリスのソリストお約束のHear my Prayer。イギリス全土のCHOIRにとっても、歌いなれた曲なのかソロを支える男声部も張り切りがち。その地方の誇りと象徴でもある大聖堂のある時代の聖歌隊員を任されている自負に溢れているようです。この盤のカバーにおけるソロトレブルの扱いを見ても、周囲がいかに聖歌隊や聖歌隊を象徴するトレブルに尊敬を払っているかも感じてしまいます。 他のことをしながら聴いていたらあっという間にB面が終わってしまっていて、Sian Phillips の Solo sopranoに気が付きませんでした。それほどに彼女は、CHOIRになじんだ声質なんでしょう。CHOIRというよりはイギリスのトレブルの雰囲気に、かな。聴きなおしたましたが、ソプラノということに気が付かなくて当然でした。彼女の声はエアをブレンドしたトレブルのテイストでしたから。 聖歌隊は少女(女声?)も入隊させているけれどソリストにはいかにもイギリスのトレブル的な声を採用している。ということは、イギリスにおける聖歌隊の少女声(女声?)は、もしかしたら、トレブルの代用でもあるんじゃないでしょうか。とか思ったりして。本音はトレブルで行きたいんじゃないか?とか勘ぐってしまいました。カバー写真がさりげなく決まっている割りに、ピンとはこなかったし、盤の傷も酷いので繰返しては聴かないだろうけれど、「トレブルの尊厳」を考えるときにしみじみ眺めたいカバー写真の盤ではあると思っています。(by Hetsuji) 2008/12/21 up |