パリの中心部に位置する有名なノートルダム寺院専属の聖歌隊です。細いリボンの付いた白い清楚なセーラー服姿(夏だけかもしれませんが)が清々しい少年達の歌声は,ラテン語族らしく非常に明瞭で純粋なものです。パリ「木の十字架少年合唱団」のような声量やめりはりはありませんが,彼らの歌声を繊細におっとりさせた感じの柔らかな音色です。普段なかなか聴くことの出来ないフランス系聖歌隊ですが、1978年に初来日しています。普段大聖堂の残響を伴って歌われる聖歌隊の,残響を取り払ったクリアーな歌声とはどんなものだったのでしょう。(by Rise)
CD 1973 |
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聖夜〜ノートルダム寺院のクリスマス〜 R32C-1056 1973年録音
パリ・ノートルダム寺院聖歌隊/コントルポワン合唱団/ガブリエル・マッソン金管合奏団/ピエール・コシュロ(即興オルガン)/レオン・スベールピエル,ジャック・マリシャル(伴奏オルガン)/ギアンジュロツ,ジャン=ミシェル・アンジェロツ(フルート)/エリザベト・ゴサン(ソプラノ) 1. きよしこの夜, 2. 真夜中の鐘, 3. 今宵,キリストは生れ給えり, 4. 間奏曲, 5. 神の子は生れ給えり, 6. 間奏曲, 7. アヴェ・マリア(G.ブシニャック), 8. 間奏曲, 9. 神の御子は今宵しも, 10. 間奏曲, 11. アルマ・レデンプトリス・マーテル(G・パレストリーナ) 12. あら野のはてに夕日は落ちて, 13. 間奏曲, 14. 今こそ,主エマーヌエルは生まれ給う(M.プレトーリス), 15. 間奏曲, 16. ノエルのカンタータ(L-C.ダカン), 17. 男の子は生れ給まえり, 18. 間奏曲, 19. 主をほめ讃えよ(G.モンヴェルディ), 20. 終曲:(来たれ,神の救世主よ)によるオルガン即興演奏 1973年の深夜よりパリ・ノートルダム寺院で行われたクリスマス・ミサのライブCDです。 2.「真夜中の鐘」では、ノートルダム寺院の荘厳な鐘の音により,キリストの誕生を祝う日が明けたことがパリ市民に知らされます。壮麗かつ清澄な明るい音色で歌われるキャロルやグレゴリアン・チャントとオルガンによる間奏曲が,ほぼ交互に繰り返される構成になっています。CD録音では限界があるでしょうが,聖堂の残響によりうねるようにこだまする少年達の歌声は,目を瞑って聴くと,ノエルの夜に教会に居合わせているかのような臨場感を伝えてくれます。また,このCDで聴いた限りでは,寺院専属の伝統を受け継ぐ気品を漂わせつつも,精神的な面での格式張った束縛を微塵にも感じさせない,聴衆に優しく捧げられる,人間愛に満ちた歌声だと思います。(by Rise) |
CD 1973 |
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ノートルダム寺院のクリスマス(女子パウロ会 FPD036)(C)1994
1.今宵、キリストは生れ給えり(グレゴリオ聖歌) 2. 真夜中の鐘 3.聖しこの夜 4.神の子は生れ給えり 5.男の子は生れ給えり 6. 間奏曲(オルガン即興演奏) 7. アヴェ・マリア(G.ブシニャック) 8. 神の御子は今宵しも 9.間奏曲 10.恵み深き救い主の御母よ 11. あら野のはてに夕日は落ちて 12.今こそ主エマーヌエルは生まれ給う(M.プレトーリス) 13. 間奏曲 14. ノエルのカンタータ(L-C.ダカン) 15. 間奏曲 16.主を賛美せよ(G.モンヴェルディ) 17. 終曲:(来たれ,神の救世主よ)によるオルガン即興演奏 このCDは1973年にパリのノートルダム寺院で行われた、ノエルの深夜12時からのミサを収録したものです。Riseさんが完璧な紹介文を書いておられるのでそちらを読まれると良いと思いますが、私は通勤の車の中で聞いて、凄まじい残響に揺れるドームの中にまさに居る聴衆の一人のような錯覚を持ちました。同じものを信仰する者同士という連帯感の中での安心感。晴れがましさがうねりとなって降り注いでいる感じです。このCDは、ライブコンサートではなくてライブイベント。だから、聖歌隊の合唱がどうこうではなくて(こまけ〜こと=細かいことは気にしない)、聖歌隊や金管を中心に、集った大観衆がみんなで心を合わせて幸せな気持ちでお祝いする、という参加型を強く意識させられるクリスマスCDなのです。 (by Hetsuji) 2004/01/18 up |