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John Graham-Maw Sings(Garrod and Lofthous/MIDAS
3)1982/John Graham-Maw(treble)/Elizabeth Werry(organ) Side 1 1.Celladon(Croft) 2.Where’er You Walk(Handel) 3.How Beautiful Are The Feet(Handel) 4.Organ: Hornpipe(Purcell) 5.Jesu, Thee I Praise(JS Bach) 6.Have You Seen But A Whyte Lillie Grow?(Anon) 7.O Death, Rock Me Asleep(Anon) Side 2 8.Where The Bee Sucks(TA Arne) 9.Caleno Custure Me 10.O Turn Away Mine Eyes(Boyce) 11.Organ: The St. Catherine(Barrett) 12.Lully, Lulla, Thou Little Tiny Child(Leighton) 13.Adam Lay Ybounden(Warlock) 14.Theme and Variations in G Major(Croft) 15.My Heart Ever Faithful(JS Bach) 16.God Be In My Head(Davies) 1968年生まれのJohn Graham-Mawは、レッジャー氏時代のキングスカレッジでHead Choristerとして活躍した。彼がソロをとっているアルバムに、Tudor Church Music(ASV)がある。1982年に退団、音楽の奨学生としてWestminster Schoolに進学し、大人になった現在は自らIT企業を立ち上げて従事しているそうである。このアルバムは丁度キングスを退団した後ぐらいに録音されたものだろう。彼の歌声は、朗々と歌うスーパーソリスト系でなく、イギリスの聖歌隊員らしい、透明で大人しいタイプ。危うさはないものの、超絶ソロではないので、何かツテがあったか、自分の記念として出したものなのかなと思う。曲目も、そういう意味では彼の声の特性にあっている。イギリスルネッサンス期からバロック前期のもので、哀愁漂う感じがぴったりだ。バッハなども、しづしづと密やかだ。その中で2面の1曲目が、リズミカルで童謡っぽくて楽しかった。(by Emu) 2008/05/25 up 最初に彼の声を聴いたときに、あ〜私が聴きたかったのは、この声だ、この演奏だ・・・と思った。ごくごく普通のソリストには思えるが、alpha & abbey で昔にずっと聴いていた、息遣いに味のある系列のソリストで、ものすごく郷愁を掻き立てられた。とてもとても懐かしい、イギリスの正統聖歌隊員的な媚のない、普通の本当に普通のきっと模範的なソリストなんだろうと感じさせる演奏だった。 楽器演奏もシェークスピアの時代を彷彿させて、なかなかに良い。John Graham-Mawの声や演奏がまた、曲に似合いすぎている。彼の声は意外と可愛らしく、伸びやかなのだ。そして、やはり、曲の節々には、聖歌隊員としての実力も感じてしまう。 聖歌隊員のソロが好きな向きには、器楽部分も含めて、愛しさ100%の演奏が封じ込められた、大切なコレクション盤と言える。 とにかく聴くことができて幸せに感じた1枚だった。 追記: 1982年のキングスは、世界中に存在するChoirの中でも最も愛した特別な時代のキングスで、私の脳裏には超リアルな音と記憶が刻まれています。でも、でも、・・・John Graham-Mawは1982年に来日はしていなかったと思います。していたら、アルバムに写真が残っているはず・・・あ・あ・あ・・・。 (by Hetsuji) 2017/03/25 SAT up |