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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

Innsbrucker CapellknabenInnsbrucker Capellknaben





CD    Machet die Tore weit(TYROLIS/351 355)Innsbrucker Capellknaben/
Orgel und Leitung:Howard Arman

1. Hymnus In Adventu Domini 'Creator Alme Siderum'
2. Creator Alme Siderum(Stolte)
3. Ein Kleines Kindelein(Mazak)
4. Ich Verkundige Euch Grosse Freude(Vierdanck)
5. Puer Natus In Bethlehem(Scheidt)
6. Machet Die Tore Weit(Hammerschmidt)
7. Quem Pastores Laudavere(Schein)
8. Sonata(Bertali)
9. Krippenkantate Fur Zwei Singstimmen, zwei Violinen und Basso continuo(Mocchi) 'Joseph, Lieber Joseph Mein'(Teil T)
10. Joseph, Lieber Joseph Mein(Praetorius)
11. Oh Jesulein Zart (Teil II)
12. Oh Jesulein Zart(Sheidt)
13. Kommt All Hierzu, Ihr Engelein(Teil V)
14. Drei Konig Aus Fremden Land(Anon)
15. Psallite Unigenito Christo Dei Filio(Anon)

Solisten:Martin Mitterrutzner(4, 9), Sebastian Arman(4), Jurgen Steiger(9)

近年聞いた中でもお勧めといえるアルバム。
録音年は明記されていないが、発売が1997年なのでその近辺。「インスブルック礼拝堂聖歌隊」?。ボーイソプラノと男声から成る。最初、チロルの田舎の合唱団、ぐらいに思って聴き始めたら、めっさ訓練されていて、かつ垢ぬけた演奏でびっくりした。ドイツ語を解さないので解説書にある古の歴史のことはよくわからないが、今の合唱団は1991年にTrinity College of musicで学んだイギリス人の合唱指揮者でありオペラ監督であるHoward Arman氏が創設したとのこと(Arman氏は1981年、27歳の時に活動の場をドイツとオーストリアに移している)。わざわざ合唱団を一つ創るぐらいなのだから、Arman氏入魂の「作品」なのだろう、このハイレベルは納得がいく。ソプラノ団員の中にArman姓が二人いるが、たぶん御子息。うちSebastianは4曲目でソロを勤めている。
演奏の方だが、1曲目はグレゴリオ聖歌「夜の星の創り主よ…」で、シンプルな旋律にも関わらず第一声から艶々。かといって変に派手ではなく、品がいい。アコースティックもよい。2曲目はオルガンソロ。続く3曲目「今日、みどりごが生まれたまえり」が、私にはこのアルバムの白眉。作曲者のアルベリク・マザークは17世紀の修道士というぐらいしかわからないが、軽やかな旋律で、それをインスブルックが明るく歌いあげている。少しばかりしずしずとした前奏の後に、いきなりパーっと目の前が開けるように鮮やかに登場するボーイソプラノソロ、そして合唱が続いて同じ旋律を繰り返す。注目すべきは、この前奏の後の名無しのボーイソプラノ。短いフレーズながら、脳裏(耳?)に焼きついて離れない際立った声の良さと芯の強さ。登場の仕方が印象的なものだから、余計に頭に残る。4曲目に登場するソリストのどちらかかな、と思ったが特定できず。ちなみに4曲目の幼めの方の子の声がちょっと鼻にかかっていて民謡調の雰囲気が増し、こういうのはチロルっぽいなあと思ったりした。9曲目、11曲目、13曲目はキリスト降誕の物語としてつながっていて、同じソロの子が登場する。ソリストは皆、声のコシが強く、ハリがあり、全くぶれることなく朗々と歌っていて、ひどく安心感がある。
この合唱団、ホームページのリンクは切れているし、Arman氏のサイトの現在のプロフィールにも明記がないし、もしかして解散してしまった?ならばとてももったいない。 (by Emu)2013/03/01 fri up

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(お返事は出来ないと思います)