≪ メ モ ≫
奥州街道は正式には日本橋から福島の白河までのことを指すらしいが、一般的には、白河から仙台
までの仙台道、仙台から函館までの松前道を加えて呼ばれ、これが明治になって陸羽街道と改称さ
れ、現在はその大部分が国道4号線となっている。
この街道は岩手県の金田一から本県に入り、三戸、五戸、十和田の伝法寺や藤島、七戸、野辺地と
宿場が続いているが、三戸〜五戸間は国道4号線を大きく外れ、途中南部町からの旧道は高山とい
う標高約280bの山越えのルートとなっている。
このルート上にある水梨清水は、浅水駐在所前の林道を入って約3qのところの沢筋に湧いており、
清らかで冷たくおいしい水である。
湧水への林道は平坦なダートコースであり普通車でも通行可能であるが、林道が苦手の方は六角地
域から舗装された町道を進み、丁字路に出たら右に曲がると直ぐのところが湧水だ。
清水から先の高山展望所へは道幅が狭くなるため軽自動車がやっとである。
また一方、浅水地域から五戸方面に向かう地蔵坂を登り、鳥内坂を下ったところに「鳥内清水」と
いう湧水もある。
この旧道は文化庁の「歴史の道百選」に選ばれており、街道の案内標柱や東屋などが整備され、ま
た一里塚や記念碑など江戸時代や明治時代の趣などが多数残されているほか、南部藩の侍や明治天
皇東北巡幸の一行も飲んだであろう湧水もこのように大事に保存されている街道なので、車よりも
むしろ徒歩でじっくりと巡り、当時の旅を楽しむのも良いのかもしれない。 |
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