沢水登山口　～１：００～　水場（大休止）　～０：５０～　見晴らしの大岩　～1：１５～　稲星越し　～　０：３５～　白口岳山頂（昼食）　～０：５５～　鉾立峠　～０：２０～　佐渡窪　～０：１０～　鍋割峠　～
０：５０～　納池分岐　～０：２５～　林道　～０：０５～　登山口　　　　　　　

　久しぶりの山行になった。2ヶ月ぶりだ。何度も機会を逸していたので、待ちに待った本番である。少々体力に不安があるのだが、気持ちのリフレッシュにはこれが一番だ。朝4時に起床し5時に自宅を出発。いつも思うのだが、こんな時はいくら早くても目が覚めるのは何故何でしょうね。途中友人と合流し、8時過ぎに九重　沢水登山口に到着。周りは目に痛い程の新緑である。昨晩降った雨で黄緑色（おうりょくしょくじゃなくきみどりいろ、と読んで下さい）が　一段と輝きを増していた。最高の山遊び日和となった。ねまってしまった筋肉を準備運動で軽く揉みほぐし4本足で登っていく。「あんた男やけん5本足やろうもん」と時々言われるが、最後の1本は山では役に立たないのだ。最近は2本ストックを使い出して足の疲労が少なくなった。　登り初め杉の植林帯があるが、すぐに自然林に変わる。上を見上げると緑色の葉っぱの間から青い空が見える。暑い日差しも登山道までは届かず快適な歩きだ。小さな沢を2つ横切りこのコース唯一の水場に着く。ここで大休止だ。家から持ってきた水道の水を捨て沢の水と汲み代える。万が一を考えコース途中に水場があっても、必ず水は持ってくるようにしているのだ。用心深いのである。以前サーモスの珈琲だけで1日過ごした悲しい過去があるのだ。　「経験は人を用心深くする」　である。　　　


白口岳登山口駐車場　遠景の山は　阿蘇山	このコース唯一の水場	休憩した水場から　上を見上げると・・・	振り返ってみると　ずっとこん　　な感じ

　なまった体もようやくようやく山モードになってきた。緑色に染まった登山路を過ぎ、１０年ほど前の台風で荒れてしまった涸れ沢を直登していく。此処まで来ると視界が開けてきた。振り返ると稼いできた高度が新緑の帯となって麓まで続いている。このコースの一番好きなところだ。初めて来たときは岩ごろごろの荒れた沢だったが、今では小灌木や、周囲の大木が枝を伸ばし沢を埋め尽くしている。
緑の涸れ沢を登り詰め、鳴子山の真下を左に巻いて稲星越へと向かう。此処まで来ると傾斜もだいぶ緩やかになり、余裕も出てくる。右手に鳴子山、正面は稲星山、左は新緑に埋め尽くされ麓まで続く斜面。春の山の醍醐味を存分味わいながら上り詰めると稲星越に着く。此処は草付きの緩やかな平地で、右は鳴子山、左は稜線の向こうに稲星山が見える。正面は今回の目的地白口岳だ。ここからおよそ３０分で12時少し過ぎ山頂に着く。先客2名が食事中であった。この二人こちらが風通りの良い場所を探している間に下山して行かれた。30分程の昼食タイムである。こちらは昼食及びおきまりの昼寝で1時間半ほど山頂で遊ぶ。と言っても雲も殆ど無いピカピカの晴天である。じっとしているだけでも日差しが暑い。2時過ぎ鉾立峠へ下山開始。このコースほぼ直登なので登るのも大変だが降りるのもそれなりにくたびれるのである。膝を痛めないようにストックを使い慎重に降りていく。１時間ほどかかってようやく鉾立峠に降り着く。此処でしばらく休憩し、佐渡窪へと向かう。ここは坊ヶツルをこじんまりとした様な窪地で静かなところだ。小鳥の鳴き声が周囲の山から聞こえてくる。木道を歩き、鍋割れ峠へ。ここから納池分岐まで静かな自然林の中を降りていく。暑い日差しも当たらず静かで中々良い登山コースなのだが、今一好きになれないのだ。何となく陰気くさいのである。登りのハイライトを思う存分堪能した為に感動が薄れているのか、山から帰るという寂しさなのか、それとも何か陰の気があるのか。それでも何度もこのコースを歩いているので、まったく嫌いというわけでは無いのだろう。この先林道を横切り　、沢を渡りようやく登山口へ。　久しぶりの山登りだったのでくたびれたが気分は爽快であった。