『微生物による環境改善
−微生物製剤は役に立つのか−』
中村和憲 著
四六判 158頁 定価 (本体1600円+税)
ISBN4-946553-12-6 C0045
《内容》
環境改善に役立つ微生物製剤を科学的に評価するには未知の部分が多いが、評価を行うための基本的な考え方を整理しておくことは重要である。特定の
環境に導入された微生物がどのような運命をたどるのかを明らかにできれば、少しはこの困難な課題の解決に近づくことができるように思われる。
本書は、このような考えのもとに基礎知識を整理し、わかりやすい解説を試みたものである。
《主要項目》
第1章 環境には閉鎖系と開放系がある
閉鎖系での微生物利用/準閉鎖系での微生物利用/開放系での微生物利用
第2章 環境保全における微生物の役割
微生物とはどんなもの?/元素循環と微生物/微生物を利用した環境保全技術/土壌環境汚染物質とバイオレメディエーション
第3章 環境変化に対する微生物の対応
酵素レベルでの対応/微生物のストレス応答/微生物集団としての環境変化への対応/環境変化に対する対応としての遺伝子進化
第4章 外来微生物の運命予測
目に見える植物や動物を対象として考えてみる/微生物の生息環境と多様性/外来微生物生残の条件
第5章 新しい微生物相解析技術
これまでの微生物相解析技術/DNA解析技術の進歩/DNA塩基配列に基づいた分子系統分類学/分子系統分類学を利用した微生物相解析技術/微生物の違いを目で見る方法
第6章 各種環境での微生物の生残と増殖
遺伝子組換え微生物の生残性を考える/導入微生物の閉鎖系、準閉鎖系での生残と増殖/導入微生物の開放系での生残と増殖
第7章 環境改善における微生物利用の方向
利用環境を評価する/工学的な微生物相の制御/環境改善における微生物製剤の位置づけ/微生物製剤のいろいろ
第8章 微生物利用による安全性の考え方
指針案策定の経緯/指針の概要
米田出版
発行