![]() |
![]() |
セント・ジェームズパークは、バッキンガム宮殿に隣接した、ロンドンでいちばん古いロイヤルパークである。
13世紀には、ここに、ハンセン病患者を収容する病院があった。16世紀にヘンリーVIII世がここを領地とし、シカを飼育して、セント・ジェームズ宮殿を建てた。そして、ジェームズI世の時代に、今のザ・マルのある所に道が作られ、チャールズII世の時代に、芝生が敷かれ、公園内の道の脇に木が植えられるなど、大幅に整備されたのだという。
ウエストミンスター寺院からも近いので、ウエストミンスターからセント・ジェームズパークを抜けてバッキンガムへ行くコースは、何度となく歩いた。しかし、いつも、目的はセント・ジェームズパークではなく、バッキンガム宮殿かウエストミンスター寺院。いわば「ついで」の立ち寄りだったので、私のセント・ジェームズパークの印象は、おぼろで漠然としたものだった。
というわけで、13回目のイギリス旅行では、どこかに行くついでではなく、セント・ジェームズパークを歩いてみようと思い立った。
その日は、まず、地下鉄でウエストミンスター寺院まで行き、そこからセント・ジェームズパークへと歩いた。セント・ジェームズパークに着いてみると、どこかの学校の遠足なのか、それとも野外授業なのか、公園内には、中学生とおぼしき学生たちがたくさんいて、ちょっと賑やかだった。
しばらく行くと、たくさんの花々で囲まれたかわいらしい家に行き当たった。庭では、1人の女性が草木の手入れしている。
さらに学生たちの群れをかきわけながら進んでいくと、今度は湖が見えてきた。多くの水鳥たちが集っている。
そして、見事に整えられた花壇。
歩き進めるにつれ、数年前に訪れたときの記憶がだんだんと蘇ってきた。
湖越しにロンドンアイが見えるなど、確かにセント・ジェームズパークの風景にも変化はあった。けれど、大方は、以前にながめたのと同じ景色だという気がした。
ロンドンでも、商店やレストランが立ち並ぶ街中の風景の変化はめまぐるしい。去年あったはずの店が今年はもうない、なんてことはざら。そんななか、セント・ジェームズパークの変わらない風景は、なんだか、私を安心させ、ほっとさせたのだった。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() ケンジントン・ガーデンズ |
![]() リージェンツ・パーク |
![]() ハイドパーク |
![]() バタシーパーク |
![]() ホランド・パーク |
![]() グリーンパーク |
![]() TOPへ |
![]() イギリスへ行こう! |
![]() やはりロンドンが好き! |