師走の街    F8  水彩
 第一級の寒冷前線が一週間も居座って日を追って気温が下がる真冬日の中、
今年最後のスケッチ会と忘年会があった。 大企業の超大ビル群が立ち並ぶ
鉄とコンクリートの街。寒風を避けて絵にしたい場所を探すのは難しい。歩き回る。
 手前に椅子とテーブルを置き、クリスマスツリーと向こうに人影、そんな
イメージは頭のなかに描いて行ったが現場に着くとそんな場所は見つからない。
 その日の気分で淡彩で大きく描こうと思っていたがそれだけは描けた。

 不景気な年の瀬、日曜日というのにスーツ姿の男女が忙しそうに大勢行き交っていた。
と思うと大阪城公園駅のコンサート会場にはどこからこれだけ!!というティンエジャーの
女の子が名前も知らぬ若い歌手のコンサートに群れ集まっていた。
世代間の格差、理解しがたい異次元を形作る現代人、街角で絵を描く我々もか。