丹沢・中川川箱根屋沢〜沖箱根沢下降


1975.6.29 佐々木、郷田

 6月29日(晴れのち曇り) 中川温泉から15分歩くと箱根橋。岩くずで埋まりかなりきたない出合だ。「現代登山全集」では堰堤が二つとなっているが、実際は三つあった。この間の滝もいくつか崩れてしまったものと思われる。

15m滝を登る 三つ目の堰堤を越えるとF5の15m滝。流水に沿って直登する(写真)。連続して三つの滝がかかり、いずれも直登していくが高度感がある。6m滝(F10)は右から回り込んでリッジを登る。

 F12と思われる20mは右から中段まで登り、ハングした部分を微妙に乗っ越してホールドの少ないスラブを登るが悪い。ノーザイルなので一番緊張した滝だった。続くF13の25mは下段がナメ状で上段はスラブを一気に水を落として迫力がある。手が出ず左から下部ナメ状を巻いて、さらに左の窪を登って滝上に抜ける。

 F14垂直10mは右巻きはヤブ、左巻きはもろい岩のトラバースとなる。直登ならボルトが連打してあるのでアブミを使用しなければならない。右岸から水流のあるトヨ状の沢が入るとナメ状のF15、F16と直登。

 明るく開けて箱根屋の頭が望見できるところまでくると、両岸すさまじくザレたところとなる。適当なところから左岸の沖箱根沢中間尾根を乗り越し、沖箱根沢の枝沢を急降下する。ヤブはたいしてうるさくない。

 沖箱根沢の岩床は美しく、箱根屋沢よりも洗練されている。F4の15mを左岸から15mの懸垂下降。さらにナメ床を下ると大ナメ滝50mの上にぶつかる。一番下までは高すぎて見えない。左岸の踏み跡を求めてF1の25m下まで一緒に巻いて下りる。下りたところは大滝沢本流出合だった。

 【コースタイム】 (6/29) 中川温泉9:35 箱根屋沢堰堤上9:50〜10:30 F12(20m)11:20〜30 F13(25m)11:50 稜線12:55 沖箱根沢13:30〜50 大滝沢本流14:25〜35 大滝橋14:55


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