著作権法ノート

 「法学な日々」のコーナー、今回は著作権法を取り上げる。
 昔、1コママンガばかり描いていたときがあって、そのとき投稿して採用されたマンガの著作権はどうなっているのだろう、とよく考えていた。そういった意味では著作権法との付き合いは長い。

 ただ、その法律の中身について知ったのはつい最近だ。以下の説明は、特に断わらない限り『著作権が明解になる10章』(吉田大輔著 1999)を参考にしている。

1 著作権は著作物を創作することによって取得する
 同じ知的所有権でも特許権などと大きく違うのは、登録をする必要がないということだ。特許権は特許庁に出願して登録されなければ、権利は発生しないが、著作権は著作物を創作することによって自動的に権利が発生する。

 そのため、マンガなどの画像や文章の著作権は自分が持っていますよ、と言う必要はないのだが、念押しの意味で、自分もホームページの一番下に「Copyright 2002 Oda Yakan All Rights Reserved」と入れている。

2 著作物とは 
 著作権によって保護されるものが著作物だが、その中身は「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」と定義されている。(同法2条1項1号)

3 著作権の種類
 著作権は大きく財産的権利と著作者人格権(人格的権利)の2つに分けられる。
 財産的権利はさらに複製権、上演権、演奏権などに、著作者人格権は公表権、氏名表示権及び同一性保持権に細分される。

4 ホームページ等に他人の著作物を掲載する行為
 自分のホームページに他人の著作物を掲載するには、その著作者の許諾が必要だが、そうしないと財産的権利のうち複製権と公衆送信権に抵触する。

 複製権は、著作権のことを英語でCopyrightというくらいだから、著作権の中でも基本的な権利だということがわかる。複製権については「著作者は、その著作物を複製する権利を専有する」と規定されている。(同法21条)

 レンタルショップから借りてきた音楽CDをカセットテープに録音して、個人的に楽しむのは許される(同法30条1項)が、大量にコピーして海賊版を作るのが悪いことだとは、ほとんどの人が知っている。

 これに対して、公衆送信権とは聞きなれない言葉だ。公衆送信とは通信手段を用いて多くの人たちに著作物を伝達する行為を指している。この公衆送信には、「自動公衆送信の場合にあっては送信可能化を含む」と規定されている。(同法23条)

 送信可能化とは、簡単に言うとWebサーバーにデータ(著作物)をアップロードする行為だ。ダウンロードによって誰もがそのデータを見たり聞いたりすることができるようにしたら送信可能化を行ったことになる。

 『「知らなかった」ではすまされない デジタル時代の著作権 最新Q&A』(酒井雅男/メディア・トゥデイ研究会著 2003)には、「自分のホームページでヒット曲の歌詞を集めたデータベースを作りたい」という質問(Q)に対して「歌詞だけでも許諾は必要。JASRAC(日本音楽著作権協会)などに使用許可を取ってください。」という回答(A)になっている。

 電子掲示板にヒット曲の歌詞を書き込みしているのを見ることもあるが、あれも厳密に言えば著作権法上問題なのだと思う。ちなみに罰則のところを見ると、著作権を侵害した者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する、とある。(同法119条)
 
5 他人の著作物の引用
 自分も他人の書いたものを時々引用するが、どこまで引用が許されるのかという問題がある。著作権法32条1項には次のように規定されている。

著作権法
32条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

 いろいろなホームページを見ていると、ある本から、気に入った文章を抜き出して作ったページも見かける。自分の著作物がなく、他人の著作物を転載しただけの場合は、引用とは言わないで、複製しただけということになる。なお、引用する際は出所の表示が義務づけられている。(同法48条)

(参考)著作権法の条文を見たい方は「法庫」のホームページから検索すると、全文見れますので、どうぞ