二上山(ふたかみやま)
それは神秘とロマンに包まれた山である。この山は古代から信仰の山とされていた。奈良盆地の西に生駒、葛城の高い山並が連なっているが、その中間に駱駝の背のようなささやかな山がある。それが二上山で河内と大和を分けている。河内の人はこの山をふたごやまと親しんでいる。大和ではにじょうさんと呼んでいるが、古代人はこの山を「あめのふたかみ」といい、雄岳と雌岳の間を流れくる水を聖なる水と考えていた。奈良盆地に住む人たちは、東に朝日が登る三輪の神山を拝し、夕べには西に傾くあかね色の二上の美しい姿を拝して毎日を送ってきたのである。
出典:當麻寺奥院発行パンフレット「當麻寺」
奈良県北葛城郡當麻町當麻 TEL 074548-2008, FAX 074548-6668
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