|平|凡|姉|弟|物|語|


社会人編 弟1話: そうだ、旅行に行こう


1.出会いはスローモーション

  ――姉と姉の友達と旅行に行った時のお話。


「初めて会うよね? これが私の弟だよ〜」

「はじめまして、弟のKAZUです。よろしくお願いします」  (← オトナの男を気取っているつもり)


  ――ニヤリ


「あ〜♪ キミが、ウワサの『かーくん』ね♪」

「な、なんでその呼び名を知ってるんデスか!?」


「だって、弟くんの話をする時、よくそう呼んでるよ?w」

「お、おねーちゃん…」


「え? だって、かーくんはかーくんじゃない」

「カンベンしてクダサイ…」

「アハハ♪ 弟クン、もう、しょーがないよw
 で、どう呼んだらいいのかな?」

「好きにしてクダサイ…」

「じゃ、弟クンにしておくね〜 『かーくん』さん♪」



  ――こうして、いきなりイジられて旅行は始まったのでした orz





2.サービスエリア88


  ――トイレ休憩のため、サービスエリアに立ち寄ったところで、小腹が空いた。


「ソフトクリームを食う」

「…かーくん、別に宣言しなくてもいいよ〜」

「弟クン、私、紫いもソフトね♪」

「了解」


  紫いもとミックスの2つをお買い上げ〜


「あれ? 弟クン、買ったの2つだけ?」

「え? そうだけど?」

「だって、お姉さんの分…」


  ――ペロペロ、パクパク


「って、もう食べてるよ…
 あぁ、弟クンは結局食べないことにしたのね」

「へ? いや、バニラソフトを食べますよ?」

「あ、そっか、3つ持つのは大変だもんね。ごくろーさまw
 じゃあ、弟クンはまた買いに…」
「ハイ、かーくん、コレ」


  弟はチョコの部分が消えたミックスソフトを手に入れた!


  ――ペロペロ、パクパク


「うん、なかなか牛乳が濃くて美味いな」

「かーくん、チョコもけっこうビターで良かったよ〜♪」 (← チョコはビター派)


  ――シーン


「あれ、どうしたの? 早く食べないと紫いもソフト、溶けちゃうよ?」


「ア」

「「あ?」」



「アンタたち、ナニを半分こしてるのよ〜!!」


「…? ソフトクリームですが、何か?」


「そーじゃなくて! お姉さんが舐めたソフトを、弟クンが!」


「「????」」


「…ハァ、…甘々だわ」

「紫いもソフト、そんなに甘いの?」 (← 天然姉発動)

「そーじゃなくて!!」






お姉ちゃんと戻る