雪を融かす工夫

消雪パイプによる融雪方法は、新潟県長岡市が発祥の地として知られています。道路表面に直接、散水することによって、雪を積もりにくく、または融かす方法です。気温があまり低下しない新潟県ではかなり普及しており、おおいに効果をあげています。降雪検知器と連動して、雪が降っているときだけ散水するようになっている場合もあるようです。ただし、何点か短所もあります。
 1.水源が地下水(冬場は水道水に比べて暖かい)の場合、弱風∧多湿(もさもさ雪)の場合は湯気が路上にこもり視界を不良にすること。
 2.地下水の大量くみ上げによる地盤沈下や枯渇の懸念。 
 3.水道管の鉄さびなどの流出により路面が赤焼けたりする場合があるjこと。
 4.地下水の場合、散水口周辺の路上に藻が生えてヌルヌルになる場合があること。
これら新潟県内では当たり前のようにみられる散水型の融雪システムも、気温の低い北日本では、凍結の心配があるため、導入率はかなり低くなります。
図1.道路中央に設置されている消雪パイプ。撮影時は散水されていない。場所:新潟県山古志村 2002/2/11
図2.道路に設置されている消雪パイプ散水口の拡大写真。場所:新潟県十日町市 2002/2/16
図3.消雪パイプによる消雪効果。道路手前側は消雪パイプによる散水のおかげで雪が消えている。場所:新潟県守門村 2002/1/6
図4.消雪パイプによる散水が行われている様子。場所:新潟県三条市 2002/2/11
図5.民家小屋の軒下に設置されている融雪ホース。可動式で持ち運び便利なため普及率が高い。コンクリート面は、植物が発生し緑がかっている。場所:新潟県十日町市 2002/2/16
図6.雪祭り会場の駐車場に設置されていた融雪ホース。鉄分の流出のためか路面は赤茶けている。ホースの小さな穴から散水される(左上拡大図参照)。場所:新潟県十日町市 2002/2/16
図7.塩ビ管を利用した放水型融雪システム。水道管の鉄さびなどにより、コンクリート面が赤茶けて縞になっている。場所:新潟県十日町市 2002/2/16
図8.民家駐車場。場所:新潟県十日町市 2002/2/16
図9.かなり高い位置からの放水。場所:新潟県松之山町 2002/2/16
図10.民家玄関先の放水型融雪システム。工夫に工夫を重ねている様子がうかがえる。場所:新潟県安塚町 2002/2/16

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