能郷白山(1617m)
福井県・岐阜県

2006/5/4 曇りのち晴れ 【歩行時間 7時間50分】 MAP
能郷谷(60分・林道)登山口(135分)前山(60分)能郷白山(75分)前山(80分)登山口(60分・林道)駐車地
御在所前日遅く、残雪の山を求めて能郷白山に決めた。
早朝、能郷谷林道に入ると途中から落石のため通行できない。1時間は林道を歩くと聞いていたがあとどのくらいの距離か分からない。迷いながら引き返しかけキャンプ中の人に距離を聞くと落石地から1時間ほど歩くと登山口に着けるとのこと。それならばと意を決して登ることにした。
清清しい新芽のブナでいっぱいの雄大な林道を歩くこと1時間、標識のある登山口に着いた。

林道

登山口

渡渉

イワウチワ
登山口の雪融け水で増水した沢を用心しながら渡ると、早速急登となった。
急登の途中からはイワウチワに挟まれた登山道となるが昨日の疲れがあるため、あえぎながら登っていった。晴れ予報というのに、山全体はしだいにガスに包まれてしまう。とにかく登るしかない。
登山道は一度、林道と出合ってから再び急登となった。

林道出合

雪渓
林道出合から急登を登っていくと残雪が多くなり、昨日までのトレースを辿って登っていった。
登山道脇のイワウチワが見頃で楽しませてくれた。
周囲はガスのため殆ど見えなくなり、登山道は残雪が一部引き裂いている。トレースも殆ど分からなくなり目印を着けながら残雪を登っていく。
だが、全てが残雪の道ではなく所々は登山道が見えているので時々ルートを確保することができた。

イワウチワが多い

前山へ
引き返すか思案しながら前山に到着。
ガスは一向に晴れない。前山は雪原になっていて方向が分かり難くここで敗退か・・と思いながら地図で確認し目印を着けながら前山の左を巻いて軽く下る。登りに掛かると亀裂のある雪庇と痩せ尾根を通過する。ガスで下方が見えないため慎重だ。
少し青空が見え始め天候の回復か・・と期待した。

痩せ尾根

頂上直下
一度、左手へ大きく下り、前山と能郷白山のコルの辺りで前方に人が見え驚きながらも一安心する。周囲もなんとなく明るくなってきた。
頂上直下の雪原に着くが、この急な雪原登りはツボ足では危険と思いアイゼンを装着した。先客の足跡を追いながらやっと頂上に到着した。

能郷白山から部子山、銀杏峰、姥ヶ岳を望む

能郷白山
この頃には青空となっており壮大な雪原と展望を堪能して、祠のある場所に歩を進めた。
ここで前方を歩いていた人から「大郷谷を登り前山を過ぎてから同ルートを歩いた」と聞かされ、前山周辺でトレースが無かったことが判明した。また、前山は迷いやすく夏道は前山頂上をトラバースするとも聞いた。
ガスが晴れ、昼食等で休憩していた小1時間は暖かく、展望も素晴らしく至福の一時であった。

能郷白山から荒島岳を望む

頂上直下の下り

前方は前山
ガスっていた白山も見え始め再び展望を楽しんで、惜しみつつ下山に向かう。最初の急な下りはアイゼンを着けていたので思っていたより簡単に下ることができた。

振り返って望む能郷白山 右端が頂上

前山へ

背後に能郷白山

前山付近より能郷白山(右)を望む
振り返り、振り返り雄大な景色を写真に撮る。
雪原にブナと青空が本当に美しい。特に前山付近からの眺望は素晴らしかった。
登る時は登山者に出会わず不安だったが、前山までの下山中に15名ほどの登山者と擦れ違った。

下山

林道出合からの眺め
青空になり、大勢のトレースがくっきり着いており安心して下ることができ、登る時には全く見えなかった景色を写真に収めながらゆっくりと下山した。

淡墨桜
下山後は帰路にある「うすずみ温泉」と「淡墨桜」に立ち寄る。そのあと帰路で明日もう一座と考えていたが宿泊地が決まらず中止し帰宅した。

淡墨桜
大正11年10月12日、桜の代表的巨樹として国の天然記念物に指定される。
葉桜となった今でも大勢の観光客で賑わっていた。


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