Douglas X-3 Stiletto  1/32

作 安土 潤吉   登場 2020年9月


Douglas X-3 Stilettoとはどんな機体ですか?
X planeはアメリカの一連の実験機ですが、X-1とX-2が空中発進のロケット機だったのに対し、X-3は実機運用に近い地上から離着陸するジェットエンジンによる速度実験機でした。初飛行は1952年です。マッハ2が要求性能でしたが、搭載を想定したジェットエンジンの外径が大きくなったため、小型だが非力なエンジンを搭載した結果、最大速度はマッハ1,25(ダイブ時)にとどまりました。速度実験機としては成功とは言えませんでしたが、その後、NACAで空力実験機として使用されました。製作したのはNACA移管後の姿です。X-3専用の運搬トレーラーも併せて制作しました。


作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
戦後間もなくの設計にも関わらず、非常に先進的なイメージのデザインで、性能的にはともかくビジュアル的にはチャンピオン級かと思います。XF-103などと同様、操縦席が上下して機体下面からパイロットが乗り込む方式なので、模型でもハッチとシートを可動にしました。トレーラーは図面が見つからなかったので、You Tubeの動画などを参考にして作成したので正確性はありません。トラクタ部分は雰囲気が似ていたプラモデル(トランぺッター製 M915 1/35)の改造です。


良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
X-3はスマートすぎて見せ場のディテールも少なく存在感が不足していると感じましたが、トレーラーまでセットにしてなんとか一定の出来上がりになったと感じます。コクピットの窓枠はあと付けですがあ段差消しや塗装などの仕上がりはいまひとつ。



その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
X-3は全面アルミ張りしたのですが、その後、大半の部分を白塗装にしたので全面アルミの意味があったか微妙なところです。白塗装についてはサフ吹きとパネル段差研磨を繰り返したり結構大変でしたが、下地のアルミの硬質な質感が多少出てれば張った意味があるのですが。実機写真を見ると白塗装部分はリベット痕がほとんど見ないので、模型もスジボリだけでリベット打ちはほとんど省略しました。トレーラーについては確たる資料もないので楽しく気楽に適当に作りました。

(合成写真)



○モデルデータ
機体名:Douglas X-3 Stiletto
縮尺: 1/32 
材料: 朴材 アルミ、ゴム、プラスチック他
製作期間:10ヵ月




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